[胃心地いいね](852)SMOKEHOUSE225 読谷村長浜225の1
 静かな住宅地の丘の麓に、真っ赤な扉が目を引く店がある。ソーセージやベーコンなどの燻製(くんせい)料理を手作りで提供する「SMOKEHOUSE(スモークハウス)225」だ。
北海道出身の村上吉弘さん(54)が2019年にオープン。大人の隠れ家のような落ち着いた空間で、村上さんの古里・北海道から直送される新鮮な食材も味わえる。
 約20年前に沖縄へ移住した村上さんは、長年ホテル勤務など観光業に携わってきた。観光客がピークを迎えたコロナ禍前、多忙な日々の中で「自分でお店をやろう」との思いが芽生え6年前に飲食の道へ転じた。
 「ソーセージは元々保存食。一頭の豚を余すことなく使う文化に、命を大切にする考えが息づいている」。ソーセージや燻製などの保存食の食文化に魅せられた。食を通じて人や地域の文化・歴史を感じられることをやろうとソーセージや燻製をメニューの中心に据えた。
 素材にも徹底してこだわり、村上さんの出身地である北海道からも食材を仕入れる。道産ブランドジャガイモ「キタヒカリ」を使ったポテトフライ(1180円)など、旬の味覚をメニューに取り入れている。
 中でも人気メニューはソーセージの盛り合わせ(3本1500円)、燻製の盛り合わせ(1500円)、エゾシカのステーキ(1980円)。ビールやワインにもよく合うと評判だ。

 オープン当初は近隣の住民や県外からの移住者が中心だったが、今では外国人観光客の姿も増えた。ドイツやイタリア、フランスなどソーセージの本場から訪れる客も多く、口コミサイトには英語の感想が並ぶ。
 村上さんは「これからも素材にこだわり、良いものをこつこつ作り続けていきたい」と笑顔を見せた。
(中部報道部・比嘉大熙)=金曜日掲載
【お店データ】営業時間は午後6~11時。駐車場5台。月曜日定休。 電話090(4984)8131
 
保存食の文化に魅せられて ソーセージやベーコン、こだわりの手...の画像はこちら >>
保存食の文化に魅せられて ソーセージやベーコン、こだわりの手作り燻製料理 沖縄・読谷村のSMOKEHOUSE225
SMOKEHOUSE225
編集部おすすめ