【東京】東京都杉並区堀之内の修行寺(しゅぎょうじ)は22~24日、企画展「華麗なる琉球漆器の世界」を寺内で開いた。住職の大給海眞さん(58)が約20年かけて収集したという琉球漆器など貴重な工芸品180点を展示した。
(東京報道部・島袋晋作)
 黒漆に葡萄(ぶどう)と栗鼠(りす)を沈金で描いた17世紀のものとみられる食籠(じきろう)や、精緻な螺鈿(らでん)で雲龍を描いた盆の他、「山城開鐘(けーじょー)」「越来御殿開鐘」など三線の名器も所狭しと並び、来場者は熱心に見入っていた。
 10代の頃から工芸品が好きだったという大給さん。沖縄に通ううちに、その独特な歴史や文化に魅了され、工芸品を収集してきた。企画展は2031年の「日蓮聖人750年遠忌」に向け、宗派に関係のない人々にも足を運んでもらおうと考案。「首里城正殿が完成する来年も何らかの企画展を開催できないか考えたい」と語った。
 都内から訪れた荻原典子さん(74)は「戦火で多くの工芸品が失われたというのに、貴重な工芸品をよくぞ残してくれた。うちなーんちゅの誇りを感じる」と感激していた。
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