日米両政府は、2023年4月、浦添ふ頭地区の沖合49ヘクタールを「ハンマー型」に埋め立てる計画に合意した。防衛局は昨年8月に方法書を公表していた。
方法書に対する知事意見は、埋め立て地の具体的な用途や用途ごとの面積の算定根拠が示されておらず、埋め立て面積が必要最小限との根拠も示されていないと指摘する。
埋め立てで海域が分断され南側が閉鎖的になるのを懸念し、通水機能を確保するために施設を橋りょう構造とすること、サンゴ類の消失も危惧している。
民間港とは異なる軍港の移設であり、訓練や演習による騒音などさまざまな影響が想定される。住民も懸念や不安を抱いており、当然必要な環境保全措置は講じなければならない。
那覇軍港では、オスプレイの離着陸や米海兵隊の無人艇が無期限配備されるなど機能強化の動きがある。
住民生活や自然環境への影響がどの程度あるのか。 完成してからでは遅い。
機能強化につながることがないよう、米軍の使用条件の有無や活動内容を明らかにすべきである。
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那覇軍港移設でアセスに米軍の活動が含まれていない一方で、長崎県の米海軍施設移設では、当時の福岡防衛施設局が「供用後の利用目的が明確」とし、ホーバークラフト型揚陸艇(LCAC)の排ガスや走行音、低周波音による生活環境への影響など8項目について調査し、評価書を公表した事例がある。
このまま米軍活動をアセスの対象外とすれば、本土と沖縄の「二重基準」になってしまう。
米軍基地のアセスを巡っては、国は名護市辺野古の新基地建設でオスプレイ配備を隠し、さらに大規模な地盤改良工事が必要な「軟弱地盤」の存在が分かった後もアセスやり直しに応じないなど不信を招いた。
埋め立て事業は、いったん実施されると回復が困難な不可逆性の高い行為であり、アセスはより慎重かつ詳細に行う必要がある。
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知事意見には、埋め立てによる潮流変化に伴い、「人と自然との触れ合い活動への影響が懸念される」とある。
周辺は「カーミージー」と呼ばれる岩礁やイノー(礁池)、サンゴも分布する貴重な海域だ。都市部に残る数少ない自然度の高い海辺は潮干狩りや環境学習の場として利用されている。
環境影響評価法は、大規模事業による環境悪化を未然に防ぎ、持続可能な社会構築を目的とする。国は工事の影響に加え、米軍が軍港をどう運用するのか調査し、明らかにするべきだ。

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