[2月8日 衆院選]
 衆院選の公示を翌日に控えた26日、那覇市久茂地の沖縄タイムス本社で開かれた県内10政党幹部による座談会では、昨年10月に発足した高市内閣に対し、非核三原則の見直し検討などの「タカ派」政策に、国政野党側から批判が相次いだ。政権与党の自民側も「沖縄の実情を踏まえた政策運営が不可欠」と、安全保障上の沖縄への負担増は好ましくないとの見解を示した。
(敬称略) 

衆院選に向けた座談会で政策を訴える各政党の代表ら=26日、沖縄タイムス社(小宮健撮影)

選挙の最大争点
年金や社会保障充実 赤嶺氏
県民の暮らし底上げ 山川仁氏
 -今回の衆院選の最大の争点は何か。
 島袋大(自民) 物価高騰の中で県民生活を守り、日本の安全と経済の両立を目指すこと。即効性のある支援と賃上げにつながる中長期的な対策を組み合わせ、生活不安を和らげる。
 赤嶺政賢(共産) 物価高騰から国民の暮らしをどう守るか。高市政権は放漫財政。賃金と年金の引き上げ、消費税の廃止、5%への減税、社会保障の充実が最大争点となる。
 上原章(公明) 物価高対策、政治と金の問題に加え、外交防衛政策。裏金を許さず、企業団体献金の規制強化や政治資金を監視する第三者機関を創設し、政治への信頼を取り戻す。
 当山勝利(社大) 平和で豊かな沖縄を実現すること。離島の県民は特に困窮している。また地盤改良工事は進まず、予算が肥大化する辺野古新地基地建設に税金は使えない。
 仲村未央(立民) 物価高対策を早急に進めて国民の暮らしを守れるか。
高市首相は、物価高に苦しむ国民生活を置き去りにして、政策を強行するための道具として選挙を用いている。
 多和田栄子(社民) 物価高対策。暮らしを支えていくために消費税ゼロに取り組む。辺野古新基地建設にも反対。南西諸島の軍備拡大に対しても、反対を訴えていきたい。
 山川泰博(維新) 物価高対策と、飲食料品の消費税0%の減税。また、来年の沖縄振興特別措置の見直しを、県民所得、最低賃金、貧困率などの諸課題を動かす一歩にしたい。
 崎枝裕次(国民) 実質賃金の上昇が物価高に追いついていない中で、いかに迅速な物価高や経済対策を打てるのかが問われる。手取りを増やす取り組みを維持していく。
 山川仁(れいわ) 一つ目は県民の暮らしの底上げ。消費税やインボイスを廃止し、貧困を解消する。二つ目は基地問題。
自民対オール沖縄の枠組みにとらわれず県民目線で訴える。
 和田知久(参政) 産業の衰退や実質賃金の低下で、正社員の手取りが減った。少子化も進み、最近では外国人労働者も増加している。このような日本を破壊する状況を止める。
政権に対する評価
国民の分断を深める 仲村氏
予算審議を後回しに 多和田氏
 -前回の衆院選後、石破政権と高市政権への評価。
 赤嶺 高市政権は非常に危険な戦後最悪の路線をたどっている。選挙では裏金にまみれ、国民に顔を向けることがなかった自民党政治の根本的転換を目指し頑張っていく。
 上原 石破政権は自公連立で多くの政策を実現したので高く評価する。高市政権は政治とカネの解決に消極的だった。国民生活よりも政権維持を優先した大義なき解散だ。
 当山 両政権とも県民が反対を示す辺野古新基地建設の埋め立て工事を推進した。高市政権は物価高対策などを議論すべき国会冒頭で解散。
国民ないがしろで首相失格だ。
 仲村 スパイ防止法や非核三原則の見直しなど国論を二分する政策を衆院選でフリーハンドを得て、推し進めようとする姿勢は国民の不安や分断を深めかねず大変危険だ。
 多和田 全く評価しない。米国に顔を向けた高市政権に対して怒りさえ覚える。今回の解散も、予算審議を後回しにしている。そんな政権に対して、抗議をしたい。
 山川泰 石破政権は、行政改革や社会保障改革は不十分。高市政権は、食料品の消費税2年間ゼロ、衆院議員の定数削減、社会保険料の引き下げなど重なる部分が多い。
 崎枝 高市総理は、石破政権がたなざらしにした年収の壁やガソリン暫定税率の撤廃などでは評価するが、年度内に予算案が執行されないことで信頼が揺らいでいる。
 山川仁 石破内閣は楽しい日本にはならなかった。高市内閣は働けど所得の上がらない社会をつくった。沖縄の米軍基地問題では、解決に至らず負担だけを押し付けている。

 和田 岸田政権の移民推進政策を高市氏も引き継いでいる。欧州の事例なども見て見直すと言ったはずだが、解散時は一切言わないなど、政策がぶれている。
 島袋 両政権とも分断を避け、政策本位で政治の安定を取り戻そうとしている。評価したい。地方や沖縄の実情を踏まえた政策運営が不可欠で、しっかりとやっていく。
辺野古新基地・南西シフト
防衛強化は最小限に 上原氏
辺野古工期読めない 和田氏
 -辺野古新基地建設、自衛隊の「南西シフト」は衆院選の争点になるか。
 上原 辺野古新基地は重要な争点。戦後過重な基地負担を強いられた沖縄の立場から県内移設は容認できない。南西諸島の防衛強化は必要最小限とすべきだ。
 当山 普天間飛行場は県内移設せずに閉鎖、返還すべきだ。高市首相の台湾有事発言で東アジアの軍事的緊張が高まった。南西シフトには反対する。

 仲村 新基地建設中止を求める。基地問題はイデオロギーではなく日々の生活と命に直結する問題。(南西シフトに対し)危機をあおらない外交を求める。
 多和田 辺野古新基地は争点だ。南西シフトも沖縄が戦場になりかねず、危機感を持っている。普天間飛行場の閉鎖、返還は県民の総意であり訴えていく。
 山川泰 普天間飛行場の危険性が残っている以上、辺野古問題は争点になる。辺野古の一部埋め立てが完了した所に普天間のヘリパッドを先行移転すべきだ。
 崎枝 普天間の移設問題は一日も早い危険性除去が原点。これを実現するのが政治の責任だ。先島諸島への自衛隊配備は安全保障環境を考えると致し方ない。
 山川仁 辺野古新基地建設は撤回すべきだ。
県民の声を無視し続ける政府に抗議する。南西シフトにも反対。軍拡は近隣諸国の緊張を高め人々の不安を生む。
 和田 辺野古には軟弱地盤があり工期、工費が読めない。工事継続はナンセンス。米国と早急に対話し違う方策を考えるべきだ。南西シフトには賛成する。
 島袋 辺野古問題は司法判断が示されている。普天間の危険性除去を確実に進めるのが国の責任だ。厳しい安全保障環境の中で南西シフトは避けられない。
 赤嶺 普天間飛行場は国際法に反して形成された。即時撤去が当然の要求。南西シフトは住民を疎開させるという大変な戦争計画。即刻やめるべきだ。
沖縄振興の方向性
地理的不利性を克服 崎枝氏
基地跡地開発が必要 島袋氏
 -沖縄振興政策の目指すべき方向性について。
 当山 離島県に住む県民は本土よりも高い物価高に困窮している。県民所得を上げ、不利性を解消するような政策をしっかりと打ち出す必要がある。
 仲村 所得が上がる産業構造へ転換を目指す。子ども、若者にも投資し、県民の暮らしを等しく守る。鉄軌道などで快適な都市機能を生み出したい。
 多和田 生活者の視点から振興策を増額させ、鉄軌道導入やガソリン減税、人材育成に活用できるようにしたい。県民所得の底上げも図りたい。
 山川泰 公共事業などを受注した企業が、工事を行う沖縄に納税する制度を実現させたい。自主財源を増やし、諸問題の解決につなげていきたい。
 崎枝 多くの離島を抱え、地理的不利性を克服する特別な制度が必要だ。先島諸島の航路への補助の大幅拡充や、観光振興へのさらなる投資も急務だ。
 山川仁 沖縄振興予算は基地問題と予算をリンクさせる政治的な分配をやめさせたい。県内にお金が落ちるような経済の域内還流を求めていく。
 和田 沖縄振興予算でインフラは整い、発展したが、県民所得は全国最下位。目先を変えて一般庶民にお金が回るような方向に活用してほしい。
 島袋 大規模な基地跡地の一体的な開発や人への投資を重視した政策が必要。国の責任で振興予算を確保し、持続可能な成長につなげていきたい。
 赤嶺 米軍基地とリンクした振興策の押し付けは改めるべきだ。第1次産業においても不利性を解消し、沖縄を支えていけるようにしていきたい。
 上原 全国最下位の県民所得など各種課題の改善に全力で取り組む。基地跡地を利用したプロジェクトも実現したい。国際教育の強化も図りたい。
今後の選挙への影響
政治地図動かしたい 山川泰氏
 -衆院選の結果が知事選などに与える影響。
 仲村 知事選に影響がある。共生と支え合いの社会、自然や文化を守る平和な沖縄に導く方向性を選挙を通じて示したい。
 多和田 影響はあると思う。社民党ののぼりを下ろすわけにはいかないので、このような形で今後の選挙も全力で取り組む。
 山川泰 県民所得や最低賃金などの諸課題とともに、沖縄の政治地図を動かす衆院選にし、知事選にもつなげていきたい。
 崎枝 物価高の影響を直視し、暮らしを支える政策をどう打ち出すかが問われる。県民の視点が変わることを期待したい。
 山川仁 立候補を予定する沖縄4区に関しても顔ぶれ次第で当然影響してくるものだと考えており、注視したい。
 和田 知事選でも参政党が影響を与えたい。目的の消費税廃止、インボイス廃止などを実現できるよう力を高める。
 島袋 知事選や市町村議員選挙において安定した政治と実行力を重視する流れを強める。有権者の判断が現実的なものになる。
 赤嶺 憲法9条の重要性を結果で示すことは、日本の政治に大きな影響を与える。玉城デニー県政の継続のために頑張る。
 上原 直接知事選に影響するとは考えてない。物価高対策や消費税ゼロ、社会保険料の負担軽減などを訴えていきたい。
 当山 衆院選の結果は各首長選挙や知事選挙にも影響を与える。辺野古反対の立場で玉城デニー知事を国政から支える。
有権者へのアピール
平和で豊かな沖縄を 当山氏
 -有権者にアピールを。
 多和田 戦後81年、物価高対策、消費税ゼロを目指して社民党はしっかり取り組む。
 山川泰 維新は既得権益に縛られず改革を推し進められるスピード感こそが強みであり、改革のアクセル役になり得る。
 崎枝 政治離れしている人の不安が希望になり、未来の選択肢を示す政治を実現する。対決より解決。手取りを増やす。
 山川仁 沖縄の声を国政に。消費税廃止、物価高対策、教育充実、離島格差の是正、誰一人取り残さない社会を進める。
 和田 減税、インボイス廃止、子どもに良い教育をするお金を実現する大きなターニングポイントが今回の選挙だ。
 島袋 批判だけでなく責任を持って政策を実行する。沖縄の未来を切り開くため、現実的で持続可能な道を選び続ける。
 赤嶺 軍拡政治の中で憲法9条を守る勢力が大きくなることが求められる。平和の心を広げる選挙戦にしたい。
 上原 中道の生活者ファースト、平和を守る理念は公明の理念と一致する。県民の幸せを最優先に安心と希望を届ける。
 当山 積極財政は物価高で生活を悪化させ軍備増強は沖縄を再び戦場にする。平和で豊かな沖縄を目指す候補の勝利を。
 仲村 非核三原則堅持、恒久的な食品消費税ゼロ、医療・介護・保育・福祉を支え生活者ファーストの中道候補の支援を。
座談会出席者
 島袋大氏(自民党県連会長)
 赤嶺政賢氏(共産党県委委員長)
 上原章氏(公明党県本部代表)
 当山勝利氏(社大党書記長)
 仲村未央氏(立憲民主党県連副代表)
 多和田栄子氏(社民党県連副代表)
 山川泰博氏(おきなわ維新の会幹事長)
 崎枝裕次氏(国民民主党県連政調会長)
 山川仁氏(れいわ新選組第4区総支部長)
 和田知久氏(参政党県連会長)
 司会 福元大輔(沖縄タイムス政経部長)
司会・福元大輔沖縄タイムス政経部長
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