フルタイム労働者の2024年の月額賃金について、男性を100とした女性の指数は75・8だった。5年前から縮まった差は1・5ポイントにとどまる。
5年間で縮まった男女の格差は1999~2004年が3・0ポイント、04~09年は2・4ポイント、09~14年2・6ポイント、14~19年1・7ポイントだった。直近のペースは20年前に比べ半分に落ち込んでいることになる。
募集から定年退職まで雇用面での男女の均等を定める均等法は1986年4月に施行された。改正を重ね97年には女性の採用・配置・昇進における差別を「努力義務」から「禁止」へ強化した。
だが、男女の賃金格差は依然として大きい。2024年の男性の月額賃金は36万3100円、対する女性は27万5300円で9万円近い差がある。
都道府県別で最も差が大きかったのは三重県で男性100に対し女性は70・5。最も差が少ない沖縄でも78・4だった。沖縄は男性の賃金も他県に比べて低いことが影響している。
国別では欧州が軒並み90を超える。
賃金は女性の「働きがい」に関わるだけでなく、年金受給額が少なくなるなど「高齢期の女性の貧困」にも直結する。是正を急がなければならない。
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男女の賃金格差の主な要因は、働く女性の半数以上が非正規雇用であることや女性管理職の少なさ、年功序列で賃金が決まる慣行などが挙げられる。
背景には「家事や育児は女性が担うべきだ」など性別で役割を固定する古い考え方がある。女性が非正規を選ぶ理由となっているだけでなく、離職率の高さやキャリア形成にも大きな影響を及ぼしている。
内閣府の調査によると、女性が末子の妊娠判明時に仕事を辞めた理由について最も多かったのは「仕事と育児の両立の難しさ」だった。産休・育休制度が利用しにくいなど企業側に原因がある場合のほか、「3歳までは母親が育てるべきだ」とする本人や周りの意識も壁となっている。
出産や育児など子どもを持つことで生じる労働所得の減少を「チャイルドペナルティー(子育て罰)」という。強固な役割分担意識の下、日本では主に女性が「罰」を受けている形だ。
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格差解消に向け、政府は3月に期限切れとなる女性活躍推進法を10年間延長する。4月から男女賃金格差の公表義務付けの対象を従業員301人以上から101人以上の企業に広げる。
しかし、なかなか是正されない状況では企業の自主性に任せるだけでは不十分だ。男性目線の人事考課や、残業を評価する風潮も残る。
ジェンダー平等など構造的な問題にこそメスを入れるべきだ。抜本的な改善策が求められる。

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