混雑時のレジ待ち「販売機会の損失」をカバー/小型セルフレジで観光現場の省人化・負担軽減
 観光地の土産品店等において、混雑時のレジ待ち行列は深刻な課題だ。行列を敬遠した客が購入を諦める「販売機会の損失」は、人手不足に悩む小規模店舗にとって大きな痛手となっている。
県内で30年以上、有人POSシステムの開発を主力としてきた株式会社レイメイコンピュータ(比嘉徹代表、那覇 市)は、令和7年度ICTビジネス高度化支援事業を活用し、中小規模店舗向けのセルフレジソリューション開発に取り組んだ。有人レジ開発の知見を活かしつつ、初見の客でも直感的に操作できる操作性と、省人化を両立させるシステムを目指した。

 

長い列を前に買い物を諦める客。「対応できない」現場の悲痛な声
同社はこれまで、道の駅やドラッグストアなど、県内中小約300店舗に有人POSシステムの提供・保守を行ってきた。30年以上の実績を持つ地域密着型を強みとする同社だが、近年、取引先である小売・飲食店業界等から人手不足に伴う切実な声があがっていた。
「レジ待ちの行列が客を逃がしている」
土産品店などでは、団体客の到着時などに客足が集中し、レジ待ちの行列が発生する。スタッフは商品の梱包や発送、免税手続きに追われ、有人レジだけでは対応しきれない。空港売店などでも、搭乗前の駆け込み客が行列を作り、少量の商品を買いたい客が列を嫌って、購入を諦めてしまうことが、店舗にとって大きな損失につながっていた。
同社は当初、利用者の多くが「一見さん」「ライトリピーターの観光客」という環境では、不慣れな操作によるもたつきがかえって混乱を招く懸念もあり、セルフレジの導入は不向きだと考えていた。
しかしセルフレジへの関心は高いものの、導入したくても、大手メーカー製は高価で設置スペースも大きく、さらにカスタマイズなどの柔軟性も低いため、中小店舗にとってハードルは高いのが現状だった。
こうした現場の「痛み」を解決するため、有人レジを補完するセルフレジの開発へと舵を切った。

開発内容を説明するレイメイコンピュータの知念正和社長(右)と木村仁亮システム営業部長

現場主義・改善の機動力、利用客8割が「使いやすい」と評価
開発にあたっては、導入店舗へのヒアリングの結果、卓上型のキオスク端末を選定。
この端末は15.6インチのデュアルモニターにレシートプリンターとQRコードリーダーが内蔵されており、奥行きわずか23.9cmで、省スペース設計が特徴。
「キャッシュレス専用」での運用であれば、この端末一台で完結するため、導入コストを大幅に抑制できる。現金決済が必要な店舗に対しては、自動釣銭機を連動させることができる。
UIは外部デザイナーと連携。有人POS開発で培ったノウハウを活かし、専門用語を避けて、行動をスムーズに促す表現を徹底した。文字サイズ・ボタン配置など「初見の客でも迷わない」シンプルで直感的な操作性を目指した。
国際 通り周辺の店舗に「キャッシュレス専用レジ」として設置し5日間の実証を実施。日本人観光客118人のうち8割超から「使いやすい」との評価を得た。また「レシートが出るタイミング」「バーコード読み取り音の大きさ」など、微細な修正に対しては、地元会社としての機動力を活かし、即日にプログラムを修正し改善版を反映させる対応を繰り返すことで、実用性を高めた。
地域観光・中小店舗のIT化支える「助っ人」として
導入店舗のPOSログを分析した結果、これまで同様、人員を増やすことなく、混雑時の処理件数が50%以上向上した。大手製品と比べ導入コストを30%減らすことで、中小店舗にとって「有効なサブ機」という手応えを得ている。2月の展示会にも出展を行った。

システム営業部の木村仁亮部長は「多言語や免税対応、券売機対応などへの期待も大きく順次、機能拡張を進めたい」と意欲を見せる。英語表示はすでに対応済みだ。
知念正和社長は「今後は既存顧客から同様の課題を抱える中小事業所への横展開も視野に入れ、地域観光を支えるソリューションを提供していきたい」と語った。

 
【企業情報】
株式会社レイメイコンピュータ
代表者:比嘉徹
事業内容:ソフトウェア開発・販売・保守
設立:1999(平成11)年1月13日
本社:那覇 市古島一丁目23番地6ー202号
URL:https://reimei.co.jp/
本特集について
この特集は、県内IT事業者の技術高度化や産業競争力の強化を目的とした沖縄県の補助事業「ICTビジネス高度化支援事業」(令和7年度)の採択プロジェクトを紹介する連載企画です。同補助事業は、一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センター(ISCO)が受託しています。支援事業の詳細・過去の事例については「沖縄ICT+(プラス)」から確認できます。
https://okinawaict-plus.com/
【AD】中小規模小売店舗向けセルフレジソリューションの実用化...の画像はこちら >>
【AD】中小規模小売店舗向けセルフレジソリューションの実用化開発(レイメイコンピュータ)|沖縄県「ICTビジネス高度化支援事業」特集 vol.1
開発内容を説明するレイメイコンピュータの知念正和社長(右)と木村仁亮システム営業部長">
【AD】中小規模小売店舗向けセルフレジソリューションの実用化開発(レイメイコンピュータ)|沖縄県「ICTビジネス高度化支援事業」特集 vol.1
編集部おすすめ
沖縄タイムスプラスの記事をもっと見る

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 漫画の主要ニュース