『負けヒロインが多すぎる！』第2期制作で会場驚き　朗読劇＆ライブ…公式レポート到着

アニメ『負けヒロインが多すぎる！』のスペシャルイベント『「負けヒロインが多すぎる！」ツワブキ高校文芸部課外活動』が、4月6日（日）FOSTERホール（昭島市民会館）で開催された。イベントに登壇したのは、梅田修一朗、遠野ひかる、若山詩音、寺澤百花、田中美海。約2時間、本編が朗読劇とライブで構成され、最後は第2期制作決定発表のサプライズもあり、公式レポートが到着した。 チャイムが鳴ると、文芸部の部室をイメージした舞台セットで、梅田修一朗（温水和彦役）、若山詩音（焼塩檸檬役）、寺澤百花（小鞠知花役）が、神妙な顔つきで話をしている。どうやら温水たちは、八奈見杏菜に、臨時部会として呼び出されているらしい。 そこにテンション高く登場した遠野ひかる（八奈見杏菜役）。八奈見は、文芸部の顧問・小抜小夜先生から、東京の昭島へ取材に行くようにと言われ、新幹線のチケットも受け取ってきたらしい。さらに「昭島市のポストに手紙を投函」するという大事なミッションを託されたということなのだが、その手紙には「北村翔太郎様」と書かれていた。 アニメ『負けヒロインが多すぎる！』の放送が終了してから約半年。“マケインロス”になっていた人にとっては、文芸部の4人の会話やその空気感を感じられるのは久々で、大きな喜びとなったはずだ。今回のスペシャルイベントは、事前に「原作・雨森たきび書き下ろしによる朗読劇やマケインたちによるカバーソングの歌唱をお届けいたします」とアナウンスされていたが、最初から朗読劇が始まったことは、多くの観客を驚かせた。しかも、マイク前に立って朗読するのではなく、舞台のセットを使い、キャストたちはヘッドセットで移動しながら会話をしていくという、演劇の要素も取り入れたスタイルだったので、なおさら驚きがあったはずだ。 今回の台本は、このイベントに合わせて書き下ろされたもの。舞台がイベント会場のある昭島であったり、アニメの監督に宛てた手紙であったり、メタ的な要素も多く含まれていたが、原作者だからこそ書けるキャラクターの自由な言動が素晴らしく、たとえば東京での自由時間で4人が何をするのかを考えるシーンなどは、マケインファンたちを非常に喜ばせていた。また、小鞠が短いキラーワードを連発していて、笑いどころがたく用意されていたのも印象的だった。 アバンに当たる朗読劇、そしてオープニングムービーが終わると、東京に行くための服を選んでいる八奈見と焼塩の女子トークが展開されていく。ここでも、八奈見の親戚が大宮にいるという原作ネタや、焼塩が大学見学で東京へ行ったときにスカウトを受けまくったエピソード、アニメで反響の大きかった「浮気だよ！」のぶっ込みなど、笑える仕掛けがたっぷりだった。 ここで、田中美海（温水佳樹役）も登場。温水兄妹と小鞠の3人で、東京旅行のために、服のコーディネートを考えていた。ブラコン全開の佳樹や、温水和彦の鈍感さや中二病なところ、小鞠のかわいさなど、目が離せない展開が続く。 その後、佳樹も新幹線に乗り込み、文芸部と行動を共にすることになると、辿り着いた昭島のショッピングモールでは、5人がお昼まで、自由に行動することに…。ここでは佳樹が小抜先生と、何やらヒソヒソと電話をしていて、裏でつながっていることも判明していた。そして昭島市民会館の広場にある時計で記念撮影をしようとしていた5人の前に、ぼっちぼろまるともっさ（ネクライトーキー）が突然現れる。これには、会場からもどよめきが起こっていた。 ここで、ぼっちぼろまるがゲリラライブを敢行！ アニメのオープニングテーマ「つよがるガール feat. もっさ（ネクライトーキー）」を2人で熱唱する。これには観客も、グッズのマラカスライトを思い切り振りながら盛り上がっていた。 その後、小抜先生から課せられたミッションである手紙の投函を無事に終えた5人。たまたま郵便局の上にあるカラオケボックスに行きたくなった八奈見と焼塩と佳樹に、半ば押し切られる形で、5人はカラオケをすることになる。 そうして始まったカラオケでは、『「負けヒロインが多すぎる！」マケイン応援！カバーソングコレクション』に収録された、ボーナストラック含む全8曲を披露することに……。寺澤はイベント初歌唱だったそうだが、「明日へ」と「feel my soul」を2曲連続で披露するなど、堂々としたパフォーマンス。また、若山は観客を煽りながら歌ったり、遠野は曲に合わせた振りも入れながら歌い、会場を盛り上げていた。 3人がソロ曲を2曲ずつ歌ったあと、梅田と田中が兄妹デュエットで「プレパレード」を仲良く歌い、最後は遠野、若山、寺澤で「最上級にかわいいの！」を全力歌唱。マケインたちの心境にもリンクする歌詞の曲だが、サビでは振り付けも交えながら、かわいく歌って会場を楽しませていた。 また、スクリーンに映し出されていた歌詞が表示されるカラオケ映像にも力が入っていて、アニメスタッフの愛情が感じられる仕上がり。EDアニメーションも交えながら、ほとんどがアニメのカットで構成されていて、このイベントに対する、並々ならぬ意気込みを感じることができた。 最後は温水が、この東京旅行での減点ポイントを4人に詰められ、「そういうとこだよ」と言われて物語は幕を下ろす。本編すべてが朗読劇とカラオケライブで構成されていたのは嬉しい驚きだったが、コメディ要素がたっぷり詰まった台本と、それを演じるキャストの表情豊かな演技によって、何度も笑いが起きていた。 会場が暗転し、本編を終えてホッとした表情のキャスト陣が登場すると、会場から大きな大きな拍手が贈られる。そして、キャラクターではなくキャストとして、このイベントの感想を話していく。ここでは、スペシャルゲストのアーティスト、ぼっちぼろまるともっさ（ネクライトーキー）も登場し、ライブでの観客の熱気や盛り上がりがすごかった！と驚いていた。 キャストは朗読劇について、アフレコと違って、キャスト同士で目を合わせて言葉を交わしあえたことが嬉しかったと語る。また、久々にキャラクターとしてセリフを合わせたが、すぐにアフレコの頃に戻れた感覚があったそうで、そのくらいキャラクターが馴染んでいることに喜び、感動していた。 イベントの感想会が終わると、プロンプターに「『負けヒロインが多すぎる！』よりお知らせがあるので、スクリーンをご覧ください」という指示が出され、キャスト陣が動揺する。そうして流れたPVには、「負けヒロインたちの青春ストーリーは……終わらない!!」と「2期制作決定!！」の文字が踊る。このサプライズに涙を流して喜ぶ遠野と若山。感極まっていた梅田も「皆、第2期決定でーす！」と声を振り絞って、ファンと歓びを分かち合っていた。 放心状態で言葉が出てこないキャスト陣だったが、少し落ち着いてから、ひと言ずつファンへコメントが贈られた。作品への感謝と、ファンへの感謝、そして第2期が決まったことへの喜びを言葉にしていくキャスト陣。遠野からは「皆、第2期が放送されるまで、絶対に浮気しないでください！」という、八奈見杏菜役らしい言葉が届けられ、最後は、涙をこらえながら梅田が「（これで終わってしまうのが）寂しいと思っていたんですけど、第2期が決定して、まだ皆と盛り上がれると思うと、まだまだ頑張れるなと思いました。これからも一緒にマケインたちと温水和彦の行く末を見守りながら、ワイワイできたらいいなと思います」と伝えて、『「負けヒロインが多すぎる！」ツワブキ高校文芸部課外活動』を締めくくった。キャストやスタッフの、この作品に対する愛情が伝わってくる、最高に楽しいイベントだった。