崎山は、俳優で活躍する一方、2017年11月にCDデビューし、アルバム1枚、ミニアルバム2枚、シングル5枚、ライブ活動と、コンスタントに音楽活動も継続。
公演は、ピアノ&バンマスに真藤敬利、ギターに遠山てつろう、パーカッションに福長雅夫を迎えたアコースティック編成。しっとりとした雰囲気の中、今の季節にぴったりな「春始笑」でライブがスタート。力強くも優しさが滲み出る崎山のボーカルで多くのファンを魅了する。
「4月28日に大阪でライブをやって、今日でライブが最後なので、どうかこの瞬間を楽しんでください」と、ギターを手に取り「叫べ」「Salvia」を“俳優・崎山つばさ”とは違う、“アーティスト・崎山つばさ”として、会場いっぱいに歌声を届けた。
ギターを置きながら「緊張した」と言いいながら「ライブも、舞台も生の瞬間、その時その時に流れる空気で変わってくるなと。皆様があたたかく見守っていてくれているのが伝わってくるので、とても助けられています」。ここでカバー曲を披露する崎山は「仕事を始めた時に、オーディションなどで歌っていた歌です」と柴咲コウの「かたちあるもの」を、この10年間の歩みを噛みしめるように切々と歌い上げた。
このライブでも、自ら作詞を手がけた楽曲を披露しているが「ちょうど今、作曲も始めだしている」と語る崎山。次回のライブでは自身作曲の作品が披露される可能性も。デビュー10周年記念ライブには、時間の流れや、季節の移り変わりというテーマも盛り込んだ内容となっており、最後のパートは「スノーギフト」で一気にステージは冬の世界に。
前回のビルボードライブはコロナ禍の中行われ、いろいろな制限のあったライブだっただけに、今回のライブを待ちわびたファンには崎山の歌に込めた思いが、一人ひとりにしっかり届き、自由に感情を表現し笑いや涙が大きな共感となり、会場を最高潮にヒートアップさせて本編を締めくった
アンコールは、崎山つばさ自ら作詞し「思い入れのある楽曲」という「if u」で「忘れないで 僕がいるよ」とファンに語りかけるように、自らの歩みにのせるように熱い歌唱で、最後の最後まで観客を魅了し、観客への心からの感謝の気持ちを述べ、晴れやかな表情でライブを締めくくった。また、ライブを記念して、2021年に行われた「Bilboard Live~Latte~」に収録をされていたCDの音源配信を解禁。今後もライブ音源の解禁も行われる予定という。
■ライブを終えて崎山つばさコメント
10年、考えてみたら長いようで短いような、作品で出会ったファンの方や、音楽から入ってきているファンの方、そういう人が一つの同じ場所に集まって、同じ時間を共有していることが、僕にとってはとてもうれしいです。
音楽は素の自分、役を演じていないので、ダイレクトに感じてもられるし、ダイレクトに自分を伝えられる。それを感じられるライブでした。僕の楽曲自体、季節を歌った曲が多いので、「TSUBASA SAKIYAMA 10th Anniversary LIVE 2025」では、季節の歌を使って表現したいと思いました。日本の四季に流れている時間を、曲を聞いて温度感や湿度感、その時の思い出を思い出しやすい季節ごとに分けて、最後に出会いの曲、春の曲にして、これからもそれを繰り返していろんな景色をみていけたらという思いで構成を考えました。前回のライブがコロナ禍でその時の音楽との向き合い方、それを聞いている人のコミュニケーションの形が変わっていて、パーテーションがあったり、接触ができなかったりいろんな制約があるなかでのライブでした。
時間の流れ、一つの人生でいろんなこと起こる、というのもテーマのひとつにしました。コロナ禍でのライブを経験している分、今回のライブは全てをとっぱらって、純粋にその瞬間を楽しむぞというのが、僕自身もそうだし、お客さんもそうだし、上手くぶつかり合っていいライブになれたらいいし、そうなったライブだなと思います。
■プロフィール
崎山つばさ/1989 年11月3日生まれ。