妹が生まれ、兄になった2歳の男の子。突然変わった環境にとまどい、小さな妹を受け入れることができず、癇癪を起こす日々。
しかし4ヵ月がたったある日、そんな兄と妹の関係に変化が訪れて…。兄妹の始まりから4年後までを記録した「妹を受け入れられなかったお兄ちゃん」シリーズに合計1000万再生を超える反響があり「これは…泣く。感動」「お兄ちゃん、よく頑張ったね」など温かいコメントが寄せられている。投稿者のママに、動画を投稿した経緯やきょうだい育児について話を聞いた。

■“拒否”から始まったきょうだい育児「仲良くしてくれる日はくるのか、不安な気持ちでいっぱいでした」

――兄妹になって4ヵ月目から4年後までの様子を記録した「妹を受け入れられなかったお兄ちゃん」シリーズが合計1000万再生を超える大反響です。これまでに8本のリールを投稿されていますが、最初にこの動画を投稿しようと思ったきっかけや背景をお聞かせください。

「我が家の息子と娘の初対面は、衝撃的すぎる拒否から始まりました。当時、息子は妹のいるリビングには入れず、泣く妹の声を聞けば40分以上の癇癪を起こしており、時には私も一緒に泣いてしまうような日々を送っていたんです。だからあの日、自ら妹に笑いかけ、あやすような様子を見せた時はびっくりしましたが、何より嬉しくて嬉しくて…。この瞬間を記録に残しておこうと思ったのが始まりでした」

――現在のご兄妹の様子からは想像ができません…。

「あの頃の息子はとにかく妹を見ないように、ずっと目を瞑っていました。妹のいるリビングに入れなかったので、一緒にキッチンの隅やウッドデッキでご飯やおやつを食べた事もあります。
私が主に娘のお世話をしていたためか、旦那が仕事に行くたびに大泣きされて、これにもとても困っていました」

――大変な日々でしたね…。

「本当に『いつまでこの調子なんだろう』『いつか仲良くしてくれる日はくるのかな?』と、不安な気持ちでいっぱいの毎日でした」

――上の子の嫉妬やきょうだい育児に悩むパパママは少なくないと思います。息子さんには、どのようなお話をされていましたか?

「息子は発達がゆっくりで、2歳半の頃は会話やお話をまだよく理解できていませんでした。なので、言葉で説明するのではなく、妹のお世話をする時でも、目や口をお兄ちゃんに向けるように心がけていましたね。当時はオムツを替えたり、ミルクを飲ませる時も、遠いところにいる息子にひたすら笑いかけたり、話しかけたりしていたと思います」

■妹を受け入れるきっかけとなったのは、息子がはまっていた“追いかけっこ”

――4ヵ月目で自分から妹さんに近寄り、あやすような仕草をみせた息子さん。それまでに、ご兄妹の距離が近くなっているな、と感じるような出来事はありましたか?

「その頃、息子は追いかけっこにハマっていたので、仲良くなるきっかけになればと思い、私が妹を抱っこした状態で息子を追いかけたことがあったんです。そうしたら、想像以上に喜んで逃げてくれて、また『追いかけて』と誘ってきました。それ以降も、相変わらず妹が泣いたら息子も泣くという生活を送ってはいましたが、徐々に距離を保ちつつも、近くで生活が出来るようになっていったと思います」

――ママの愛情と妹さんと過ごす時間によって少しずつ自覚が芽生え、“優しいお兄ちゃん”になっていったんですね。今では「こんなにかっこよくて優しいお兄ちゃんとずっと一緒に居たら、将来彼氏を作る時にハードルが上がっちゃいそう」とコメントが寄せられるほど仲良しなご兄妹。この4年間、きょうだい育児において心掛けていたことはありますか?

「実は2人が仲良くなってからは、あまりにも“ベストカップル”すぎて、きょうだい育児を難しく感じたことはあまりないんです…(笑)。いつも2人が楽しそうに遊んでいる姿を見て『妹が生まれて良かったなぁ』『お互いの成長にいい影響を与えあっているなぁ』と感じています。これからもずっと、仲良くいてくれたらいいなと思っています」
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