ミュージカル『バグダッド・カフェ』が11月2日~23日、東京・シアタークリエにて日本で初めて上演されることが決定した。1989年日本公開の映画『バグダッド・カフェ』のミュージカル版で、主演のジャスミン役は数々のミュージカルで名演を重ねる花總まり、カフェの女主人ブレンダ役は森公美子が務める。


 1989年に日本公開されると記録的なロングランを果たし、当時のミニシアターブームのきっかけとなった映画『バグダッド・カフェ』。ジェベッタ・スティールが歌ったテーマ曲「Calling You(コーリング・ユー)」はアカデミー賞歌曲賞にノミネートされ、多数の歌手にカバーされる名曲となっている。

 ミュージカル版は、原作映画の監督であるパーシー・アドロンと妻のエレオノーレ・アドロンが自ら脚本を手掛けた。映画と同じ作曲家ボブ・テルソンによるオリジナル楽曲は、ロック、ソウル、レゲエ、ラップ、クラシックなど様々な要素を盛り込み、舞台を盛り上げる。日本版は小山ゆうな氏が演出する。

 アメリカ西部の砂漠にたたずむ、さびれたダイナー兼ガソリンスタンド兼モーテル“バグダッド・カフェ”。切り盛りするブレンダは子育てや仕事に日々ストレスを抱え、不甲斐ない夫サルを追い出してしまう。そこへ突然やってきたのが、ドイツ人の旅行者ジャスミン。夫と喧嘩別れして、カフェに流れ着いた。予期せぬ来訪者にブレンダは不信感を抱き、冷たく接するが、やがてジャスミンの存在がブレンダを始め、娘フィリスや息子サル・ジュニア、画家のルディなどカフェに集う人々の心を癒し、その“マジック”が徐々に日常を変えてゆく。

 このほかの出演者は小西遼生、清水美依紗、松田凌、芋洗坂係長、岸祐二、坂元健児、太田緑ロランス、越永健太郎ほか。言語も文化も人種も超えた女の友情、そこから始まる周囲の人々の再生を描く、心温まるコメディミュージカルを繰り広げる。


■花總まり コメント
『バグダッド・カフェ』といえば「Calling you」の歌があまりに有名ですが、砂漠の中の錆びれた一軒のモーテルでのヒューマンドラマ。あの世界観がミュージカルに!私自身まるで未知の世界に飛び込むかのようにドキドキワクワク。初めてご一緒する森公美子さんを初め素敵なキャストの方々との作品がどんなものになるかを今から楽しみにしております。

■森公美子 コメント
「calling you」の歌と共に、この映画が大好き過ぎて、何とレーザーディスクで持っていました。時代ですね(笑)。
何より楽しみなのは、『バグダッドカフェ』が、ミュージカルになってるところです。
私の役ブレンダは、何もかも上手くいかないストレスで、怒鳴りまくってる役ですが、映画では、チョットポッチャリドイツ人のジャスミンと、ガリガリなラスベガスの近くのカフェのオーナーブレンダなのですが、逆転しました(笑)。
花總まりさんのファンなので共演できる事に楽しみ100万倍です。
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