プロレスリングA-TEAMのエース・橋本友彦(47)が、がん再発により、治療に専念するため、6月22日、千葉・オリエンタルホテル東京ベイ大会を最後にプロレス活動を休業することを発表した。

 昨年2月に体調の異変を覚えた橋本は病院を受診したところ、肝臓に異常が見つかった。
それでも、試合には出場していたが、精密検査の結果、同9月9日に肝臓がんステージ2と告知された。しかし、念願だった藤田和之との一騎打ち(同10月13日、東京・新木場1stRING)が控えていたため、同大会に強行出場。過去の藤田とのシングルでの対戦成績は2戦2敗。雪辱を期した一戦は両者リングアウトの末、再試合となり無効試合となった。

 藤田戦を終えた橋本は同11月19日、都内の病院でラジオ波焼灼術による治療を受けた。体調は万全ではなかったが、藤田とのシングルでの再戦を目標に、同12月に復帰。その後の定期検査でいったんはがんが消えたこともあった。

 今年4月20日、東京・ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)での「A-TEAM旗揚げ8周年記念興行」ではタッグマッチながら、藤田との再戦が実現。橋本は石坂ブライアンと組み、橋本、ケンドー・カシン組と対戦し、STOで藤田からピンフォールを奪い、雪辱を果たした。試合後には藤田とシングルでのリマッチを約束し、固い握手を交わした。

 そんな折、5月の定期検査の結果がかんばしくなかったため、同中旬に精密検査を受けたところ、肝臓の難しい部位にがんが再発していることが判明。主治医から、抗がん剤など西洋医学での治療は困難との宣告を受けた。
別の病院を回ったが医師から伝えられた答えは同じだった。

 一時は失意のどん底だった橋本だが、気持ちを切り替えて、今後は東洋医学、湯治、食事療法などで治療を行っていくことを決断した。それにあたって、A-TEAMでは専門家、関係者、ファンからも東洋医学などの情報を求めている。

 そこで、橋本は治療に専念するべく、プロレス活動は休業する。ただ、すでに発表済みの6・22浦安大会には強行参戦し、区切りをつける。この非常事態を聞いたDDT時代の戦友である石川修司、MIKAMI、タノムサク鳥羽が友情参戦を志願。この3選手がトリオを結成し、橋本、雷電、カズ・シバノ組と対戦する。

 むろん、橋本は生きることも、プロレスラーとして復帰することもあきらめていない。「東洋医学で病気を治して、絶対にリングに戻ってきます。藤田さんともう1度シングルマッチをして、リベンジしなければならない目標も残っているので待っていてください」とコメントしている。
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