フジ・メディア・ホールディングス(HD)は28日、公式サイトで株主との協議状況について状況を説明。株主との協議に応じていないという一部報道について、「事実ではありません」と書面でコメントした。


 フジHDは「当社は、2025 年1月以降、延べ66 社の機関投資家・株主の皆様とのご面談(オンライン・対面含む)を実施するなど対話機会を積極的に確保し、機関投資家や株主様のご意見を経営に活かすと同時に、当社の状況や今後の方針等について真摯に説明してまいりました」とこれまで状況を説明。

 その上で「そうした中、一部報道において、当社が、2025 年6月25日開催予定の第84回定時株主総会で株主提案権を行使した株主との協議に応じていない旨が報じられておりますが、これは事実ではありません」と説明した。

 さらには「提案株主様との間で、株主提案を受領した後に限っても、計60回以上、メール、電話、オンライン及び対面によるご面談を通じた対話を行い、ご要請・ご要望を伺いながら真摯に検討を行ってまいりました」と具体的な対応状況を明かし、「また、提案いただいた候補者12名のうち、拒否された2名を除き、個別の面談を実施し、提案株主様から提供された資料に加えて個別に候補者の皆様から書面のご提出をいただき、経営諮問委員会や取締役会において真摯に検討してまいりました」とした。

 フジHDをめぐっては株主の米ファンド・ダルトン・インベストメンツが6月の株主総会に提案する新たな取締役候補を提案。しかしフジ側は「取締役全員一致の決議により、本株主提案に反対する」として提案を拒否した。これを受け、同社のジェームズ・ローゼンワルド最高投資責任者(CIO)は「当方と協議もしないで全員反対と決めたのは遺憾で、真摯に検討したとは思えない」と対応を批判していた。
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