フライ級GP1回戦の第3試合でエンカジムーロ・ズールーに判定で勝利した伊藤裕樹が、試合後インタビューで「勝てて良かったです」と安堵の表情を見せたが、準決勝進出については自身の危機感を察知した。
昨年大みそかに堀口恭司の持つフライ級タイトルに挑戦した強豪のズールーを相手に、伊藤は得意の鋭い打撃でペースを掴み、ズールーのタックルも素早く切って試合全体をコントロール。フィニッシュも予感させるほどのシーンも作り、判定3-0で完勝した。
伊藤は「打撃が思った以上に硬かった」と振り返り、見た目にはそれほどのダメージは見られないものの「試合後に血尿が出ました」と内臓へのダメージが会ったことを示唆。それでも「痛みとか不調は全く無いです」と2ヶ月後に控える準決勝には問題ないと語った。
フライ級GP1回戦の勝者5人について「自分も含めて5連単的中ですね」とギャンブラーとしての感が冴えわたった。準決勝は地元の名古屋で開催されるが、元谷友貴、扇久保博正、アリベク・ガジャマトフ、神龍誠と他の勝者と比べて「盛り上がったけどフィニッシュできなくてインパクトが残せなかった。俺がヤバいんじゃねって内心ビクビクしてます」と心境を吐露した。
9月も試合となると今年早くも4試合目となるが「ファイターは試合ができることは光栄なので」と受けて立つ構え。毎試合後に大幅なリカバリーが話題となるが「試合が決まっていればセーブできるので、とりあえず節制します」と早くも戦闘態勢に入っていた。