会場には特大のミラーボールと、「BRADIO 15th ANNIVERSARY」と記されたバックドロップが掲げられ、夏の屋外公演を彩った。午後6時、少し日がかげり始めた頃にライブがスタート。大山聡一(ギター)、酒井亮輔(ベース)、サポートメンバーの結城泰範(ドラム)、奥野大樹(キーボード)が登場し、続いて真行寺貴秋(ボーカル)が水鉄砲を手にステージに現れると、ファンから大きな歓声が上がった。
1曲目はテレビアニメ『自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う2nd season』のオープニングテーマ「未来サイダー」。真行寺が「本日もひとり残らず、全員まとめてパーティーの向こう側に連れていくんでよろしくー!」と恒例の口上を叫び、ライブが本格的に幕を開けた。
序盤から「スパイシーマドンナ」などでウォーターキャノンを用いた演出が行われ、会場の熱気を一層高めた。「俺たちの夏がやってきたぜ!SUMMER SUMMER!」と真行寺が呼びかけるなか、機材トラブルが発生する場面もあったが、“晴れ男”大山の話題で乗り越え、「Switch」や「Say Cheese!」などを披露。真行寺は曲中、インスタントカメラで観客を撮影しながらパフォーマンスを展開した。
中盤には「夏のエンジェル」「真夏の悪魔」などの定番夏ソングに加え、最新アルバム『FUNK FIRE』収録曲も多数披露。夜のとばりが下りた頃には、この日のためのアレンジを加えた「真夏の悪魔」や、『FUJI ROCK FESTIVAL '25』でも演奏された「あったかい涙」を歌い上げ、会場をしっとりと包んだ。
真行寺は「『あったかい涙』は、こうした野外の景色をイメージしながら作った曲。今日歌えてうれしい」と語り、後半では「マツケンサンバII」をアレンジした「BRADIOサンバ」を披露。
「On Fire」では炎の演出、「DANCEHALL MAGIC」ではミラーボールが輝き、「Boom! Boom! ヘブン」「生存フラグのサタデーナイト」などで会場の熱狂は最高潮に。ライブ本編は「LA PA PARADISE」で締めくくられた。
アンコールでは大山が再登場し、ギターソロから「ヨルゾラTreasure」へ。さらに、2022年の同会場ワンマンで初披露した「BAN BAN TONIGHT」も演奏され、当時は声が出せなかったファンが、今回は全力の歓声とダンスで応えた。
ダブルアンコールでは代表曲「Flyers」を届け、2025年度の再整備工事に伴い一時閉鎖予定の日比谷野音での最後のステージを華やかに締めくくった。
また、ライブ前には、15周年イヤーの締めくくりとなるワンマンライブ『FUNKY SET FINALE』を2026年2月13日に東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催することが発表された。9月からは新作リリースツアーも始動予定となっている。