日本野球機構が4日、公式サイトを更新。「セントラル・リーグ 2027年シーズンからの指名打者制(DH制)採用決定」と題した声明を公表した。


■報告全文
セントラル・リーグは、本日8月4日に開催したリーグ理事会において「2027年シーズンからの指名打者制(DH制)採用」を正式に決定しました。決定に至る経緯等を以下、ご説明いたします。

セ・リーグでは、野球発祥時からの「9人野球」の重みと伝統、プロ野球の発展に貢献してきたセ・リーグの歴史や役割、パ・リーグとは異なるセ・リーグ野球の妙味や価値等を向上すべきとの考えから、これまで「9人野球」を続けてきました。

また、セ・リーグが「DH制」の採用に舵を切った場合、アマチュア球界(日本野球全体)に及ぼす影響にも配慮する必要がありました。一方で、日本高等学校野球連盟、東京六大学野球連盟、関西学生野球連盟が2026年シーズンからの「DH制」の採用を決めるなど、アマチュア球界の潮流が大きく変化することに対応する必要性が生じました。

合わせてWBC、プレミア12など大規模な国際大会が国内外の関心を集め、それに伴い日本のプロ野球の価値が向上していることなども重要な留意点でした。日本のプロ野球の良さを残しながら、国際的な潮流も意識して、リーグのルールを発展的に見直すタイミングだとの認識を共有するに至りました。

上記のように総合的な検討をした結果、新たなセ・リーグの野球に挑戦する時期に来たと決断しました。

ただしセ・リーグ6球団は、長年「9人野球」をベースとして、チームを編成し、アマチュア選手、外国人選手のスカウティングに取り組んできたことから、「2026年シーズン」を「DH制」採用のための猶予期間と位置付け、「2027年シーズンからのDH制採用」に向け、新しい「セ・リーグ野球」への準備をさせていただきます。

セントラル・リーグは世界主要のプロ野球リーグにおいて、最後まで野球発祥の「9人野球」を継承してきたリーグです。長年に渡って「セ・リーグ野球」をご支持いただいている多くのファンの方々がいらっしゃることも、重々承知しておりますが、野球の国際的な潮流やアマチュア球界の動向等にも配慮する必要がありました。今後もファンの皆様のご期待に応えるよう、セ・リーグ6球団で更に一致団結、協力し、リーグの発展に邁進していく所存です。
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