俳優の柴咲コウ、満島ひかり、青山姫乃、味元耀大、中野量太監督が7日、都内で行われた映画『兄を持ち運べるサイズに』(11月28日公開)完成披露上映会舞台あいさつに登場した。

 本作は、作家・村井理子によるノンフィクションエッセイ『兄の終い』を原案に、絶縁状態にあった兄の突然の死をきっかけに動き出す家族の“てんてこまい”な4日間を描く。
柴咲は主人公・理子を演じ、理子を幼い頃から振り回し続けた“ダメ兄”役をオダギリジョーが演じる。そして、その元妻・加奈子役に満島、兄の娘・満里奈役に青山、兄と最後まで暮らした息子・良一役を味元が演じる。

 撮影を経て、きょう初めて一般客に公開される本作。主演の柴咲は「いつもだったら細かいところが気になってしまってあまり客観的に観られないことが多いんですけど、今回はそれがなくて。ある意味、自分と切り離して観ることができました。それは自分の家族に対する思いもあって、かたちや家族構成も違うんだけど、ぼんやり自分の家族のことを思い浮かべて(映画を)観られたのかなと思ってちょっと不思議な感覚でした。皆さんもそれぞれにご家族がいて、そういうところに思いをはせながらご覧いただけるのではないかと思います」と呼びかける。

 また撮影を振り返り「すごくいい時を過ごせました」と笑顔。「(満島)ひかりちゃんにもいっぱい相談したんですが、俳優を長いことやっている中で、昨年から撮影するペースや取り組み方、環境づくりを再構築しているときでした。そんな時に、(本作で)自分の家族への思いも入り込んできて、撮影しているのにプライベートと織り交ざってマーブルになっていった。その時に自分の本音というか、家族とのありかたが浮き彫りになってきました。家族も観るので、見てもらってから一度家族会議したいなと思います(笑)」と、本作への向き合い方を語った。


 最後のフォトセッションでは、本作のビジュアルにも使用されている、オダギリジョー演じる“ダメ兄”の等身大パネルも登場。出演者4人で横に持ち、映画タイトルを再現する形での写真撮影となった。
編集部おすすめ