本作は、太平洋戦争で数々の激戦を最前線で戦い抜いた駆逐艦「雪風」の知られざる史実を背景にした物語。
軽量かつ機動性に優れた駆逐艦は、艦隊の先陣を切って魚雷戦を仕掛け、対空戦闘で戦艦や空母を護る役割を担う。「雪風」は敵弾をかいくぐり任務を果たし、生還するたびに沈没した僚艦の乗員を救助して共に帰還。その姿は“幸運艦”“不沈艦”と称され、まるで人命を救うために生まれた艦のようだった。甲型駆逐艦38隻のうち、ほぼ無傷で終戦を迎えた唯一の艦でもある。
竹野内は「激戦から必ず帰ってくる。それは、奇跡としか言いようがない。」と語り、戦った後に大勢の仲間を救って帰ってくる「雪風」を称して、「本当の意味での“助け舟”。何気なく使っていた“助け舟”という言葉について改めて考えさせられる」と語っている。
玉木は「たった80年前の出来事であること。そのことが戦争を知らない世代にも届いてほしい。そして、この映画を通して、命の尊さが未来につながっていけば」と、映画に対する思いを語った。
奥平は「自分自身この映画を通して知れて良かったことがたくさんある。それを観てくださる若い人たちも同じように思っていただけたら」と作品を通して未来につなげたい思いを明かしている。
最後に竹野内が「単なる歴史の1ページとして終わらせてはいけない」と締めくくる。出演者たちの本作にかける思いが伝わってくる映像となっている。