■新設ランキング“初代1位”は長きにわたってラジオと向き合ってきた福山雅治
新設ランキングの“初代1位”に輝いたのは、長きにわたってラジオと向き合ってきた【福山雅治】。1992年1月から、ニッポン放送木曜深夜3時の通称“2部枠”で『福山雅治のオールナイトニッポン』をスタートさせて以来、曜日や時間帯を移しながらも、23年にわたって同局でレギュラーパーソナリティーを担当。2015年3月の『福山雅治のオールナイトニッポンサタデースペシャル“魂のラジオ”』最終回では、深夜ラジオへの思いを次のように語っていた。
「僕自身がラジオをどういうイメージで続けてきたかと言うと、僕が長崎で小学生6年生、中学1年生でラジオを聴き始めた頃、深夜、街も、家族も寝静まり、テレビも終わって自分だけが眠れずに起きている中、唯一外との“つながり”を感じる事ができたのが深夜ラジオでした。だから、僕はあの頃の自分に対して語りかけるつもりで23年間、深夜ラジオを続けてきました」
2022年7月放送の『地底人ラジオ』では、長きにわたる親交があるフリーアナウンサーの荘口彰久から「途中活動をお休みしている期間(1996年~98年に音楽活動を休止)があったにもかかわらず、ファンクラブをやめずにずっと続けている」と向けられると「今じゃ許されないよ。ただね、ファンの方に聞くと『そうですか?でも、ラジオ続けていたじゃないですか』。僕も荘口さんも、ラジオは仕事じゃなくて生活だもんね。生活の一部だから。その当時から、仕事の扱いじゃなかった。でも、それが仕事になっているということが幸せなことで…」とのコメントも残していた。
現在担当している『福のラジオ』では、土曜午後2時からの放送で、福山への質問・相談をはじめ、日常で起こったことなど、老若男女問わずメッセージを募集。1970年開局のTOKYO FMの前身にあたるFM東海時代の67年からスタートしたFM界の最長寿番組『JET STREAM』では、2020年から“機長”として、リスナーをイマジネーションの世界旅行へと誘っている。荘口との『地底人ラジオ』では、まさに“全地球規模”で番組収録を行うなど、それぞれの番組で魅力を放っている。
ユーザーからは「学生時代からずっと[オールナイトニッポン]を2部から聞いているのでもうずっと生活の一部みたいなものですね。魅力は、歌とtalkのギャップなんですが、真逆というわけではなく、何かつながっている感じもあるし、ANN時代のアコギでのリクエストには、毎回しびれています」(埼玉県/40代/男性)、「すごくいい声でしょうもないことを話したりするのも魅力。最近は若い子にファンと言われて、仕込みでないか気にしつつ喜んでいてかわいかった」(千葉県/30代/女性)、「軽快でユーモラスなトークが面白いので」(神奈川県/50代/男性)といった声が寄せられた。
■2位は星野源 深夜ラジオの魅力を凝縮した『ANN』が幅広い世代に人気
1位の福山と大接戦で2位に輝いたのは、自らもリスナーとして「ラジオ」に救われた経験を持つ【星野源】。中高生時代、TBSラジオ『コサキンDEワァオ!』(1981年から2009年まで放送)を聞いていた星野は、ORICON NEWSのインタビューで「くだらない」ことの尊さについて語っている。
「僕がラジオに来た面白いメールに対して『バカじゃないの?』って言うのは、中高生の時に聞いていたコサキン(小堺一機・関根勤)のお2人のラジオの影響です。本当にバカバカしいやり取りを延々とやられていて(笑)、それがめちゃくちゃ面白くて。『バカじゃないの?』と言い合っている感じが大好きだったんです。
2016年からスタートしたニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』は、2024年9月には400回を迎えた。星野の言葉、選曲、リスナーたちが秀逸な投稿を送ってくるコーナー、発想力豊かな企画など、深夜ラジオの魅力がギュッと詰まった放送を届けている。2024年1月2日深夜の放送では、年末に収録したものをオンエアする予定だったが、令和6年能登半島地震を受け、星野の提案で急きょ生放送に変更。星野、番組スタッフ全員が有楽町・ニッポン放送のスタジオに集結して、「いつも通り」の放送を全国に届けるべく、いつものようにリスナーからのメールを読み、寄せられたリクエストに応え、くだらない話も交えながら、被災地で聴いている方々に寄り添いながら番組を届けた。
ユーザーからは「程よい内輪感、でも誰も置いてかないあたたかさ、ニセ明のガチな人生相談、源さんの選曲(常にフルかけ)、近況報告からとてつもなくくだらない話までどれも最高です」(茨城県/50代/女性)、「長年聞いてきて、毒のある発言もたまにありますが、深夜ラジオらしい下ネタや面白い話がリスナーも巻き込んでいるのがとても面白くてほぼ毎週聴いています」(神奈川県/30代/男性)、「真面目な話をしているかと思えば、一転して、くだらない話をするなどものすごいギャップがあり、聴いていてとても楽しいです」(奈良県/30代/男性)などの感想が寄せられた。
■若年層から支持を集めた田中樹、“日曜昼の人気番組”を30年以上続ける山下達郎がTOP5入り
3位は【田中樹(SixTONES)】がランクイン。2020年からスタートしたニッポン放送『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』では、レギュラーパーソナリティーを担当している。20年にはKis-My-Ft2とともに、21年・22年はSixTONESのみで12月24日正午から翌25日クリスマスの正午まで放送される『ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』のメインパーソナリティーとして活躍。22年の『ミュージックソン』エンディングで、田中は「『ラジオ・チャリティ・ミュージックソン』の夢は、日本の、そして世界のすべての信号機が音の出る信号機になることです。1人ではかなえられない夢です。いつか夢がかなったとき、あなたと一緒に、歌って、笑いたいと思います。夢がかなうその日まで、これからもラジオ・チャリティ・ミュージックソンをずっとずっとよろしくお願いします」と呼びかけていた。
ユーザーからは「ラジオのくだらない面白さが全部詰まっている番組でずっと楽しく聞いていられる。ただし、田中樹さんのラジオパーソナリティーのスキルがとんでもなく高いのと週替わりで来る5人のメンバーの個性が良い意味でヤバイいのでハマって抜け出せない」(大阪府/40代/女性)、「メールの読み方が上手くて毎週笑いながら聴ける。リスナーを傷つけない言葉選びに安心感がある。メンバーの誰と組んでもメンバーの良さや面白い話を引き出している」(長野県/20代/女性)、「どの組み合わせでも面白くてSixTONESの仲の良さとひとりひとりのタレントパワーを感じます。そんなメンバーをぶんまわすMC田中さんがすごい!」(熊本県/30代/女性)といった評価が寄せられた。
4位は【山下達郎】。1992年から放送されているTOKYO FM『山下達郎のサンデー・ソングブック』は「山下達郎の個人コレクションを使って発信される日本最高のオールディーズ・プログラム」との紹介文の通り、選曲と音質にこだわった内容で多くのリスナーを魅了してきた。大瀧詠一さん(2013年死去)との「新春放談」、妻・竹内まりやとの「夫婦放談」など、ここでしか聞けない貴重なトークも魅力のひとつ。
リスナーからは「何十年も変わらず音楽の深い話をしているのはすごい。とても興味深く拝聴している」(宮城県/30代/女性)、「落ち着いたトークと、音楽が楽しめるから」(鹿児島県/40代/男性)、「話す声まできれいで良い」(神奈川県/40代/女性)などといった感想が寄せられた。
■日向坂46の“放送作家”で“感動屋”の松田好花がTOP10入り
トップ10に目を向けてみると、8位には【松田好花(日向坂46)】がランクイン。2021年からニッポン放送『日向坂46松田好花の日向坂高校放送部』を2年間担当。
抜群のトーク力も評価されて、24年10月にはオードリー・春日俊彰がスケジュールの都合で休演することを受けて、『オードリーのオールナイトニッポン』に春日の代役として出演するという、異例の展開も。実際の放送では、春日が「土曜の夜、カスミン」と呼びかけていることにちなみ、松田が「土曜の夜、コノミン」とあいさつ。若林正恭のトークへ「なるへそ」と相づちを打ったり、いつもの春日さながらの受け身を取るなど、見事に代役を務めた。
ユーザーからは「本当にアイドルかと思うくらいのトーク力とまわしっぷりで面白いから。さすがは放送作家の弟子といったところ」(神奈川県/20代/男性)、「トークがしっかりしていて面白い」(宮城県/30代/女性)、「木曜日の夜中を飾ってくれる」(静岡県/10代/男性)などといった声が寄せられた。
5位には【Snow Man】、同率6位で【木村拓哉】【あの】、9位に【timelesz】、10位には【永瀬廉(King & Prince)】と、バラエティー豊かなトップ10となった「アーティスト・俳優編」。来週26日には、「芸人編」も発表となる。
100年の歴史を踏まえて、また来年からは「101年」という新たな一歩を踏み出すラジオ界で、レジェンドから新星まで、どういった顔ぶれが賑わせてくるのか注目していきたい。
【調査概要】
調査時期:2025年7月3日(木)~7月11日(金)
調査対象:計1000名(自社アンケートパネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ
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