■「太っている=悪」と感じていた学生時代、結婚式のドレス選びをきっかけに本気でダイエット
――SNSのご投稿にはMaxから22キロ痩せたとありましたが、ダイエットを決意したきっかけは?
「私は小学生の時からずっとぽっちゃり体型で、コロナ禍をきっかけに一気に体重が増え、肥満体型でした。結婚式の日取りが決まった1年前から、なんとなくダイエットを始め、半年で4キロほど落としましたが、本気で取り組むには至っていませんでした。そんな中、今年の1月に初めてウエディングドレスの試着へ行ったとき、キラキラしていて心躍るものだと思っていたのに、どのドレスも閉まらない、どのドレスを着ても似合わない。鏡に映る自分があまりに醜くて帰りの車で大泣きしました。『こんな気持ちで結婚式を迎えるなんて絶対にイヤだ。今までお世話になった友人や、ずっと支えてくれた両親に心から感謝を伝える日を、自信を持って迎えたい』という思いから、本気でダイエットに取り組むことを決意しました」
――太っていた時期や学生時代などに、周囲からの言葉や態度で傷ついたことや精神的に辛い経験などはありましたか?
「学生時代から服やメイクが大好きで、太っていてもオシャレを楽しみたい気持ちは強くありました。ですが、中学の頃、ボーダー柄の服を着ていた私に『デブが着るとさらに太って見えるよ』と言われたことがあり、それ以来、ボーダーを着るのが怖くなってしまいました」
――高校時代にもそういった経験があったのでしょうか?
「高校に入ってからは、特定の人からよく『デブのくせに』と言われていました。ピンク色のアイテムや可愛いものを身につける、目立った発言や意見をする、何をするにも『デブのくせに』と。私自身に問題があり、太っていることだけが原因で悪く言われたわけではないと思いますが、容姿に対して言われることが1番傷つきました。中学高校時代を通して、『太っている=悪』と感じ、元気に振る舞っていても心の奥ではいつも自分に自信がありませんでした。
■結婚式では夢だった“お姫様抱っこ”も実現「綺麗だねと言ってもらえたことが本当に嬉しかった
――減量後、ご家族やご友人などはどのような反応でしたか?
「家族や友人からはとにかく驚かれました。私が食べることが大好きなこと、そして今まで痩せたことがなかったのもあり、『まさかここまで変わるとは思わなかった』と言われました。結婚式当日、ファーストミートで旦那さんに『綺麗だね』と言ってもらえたことが本当に嬉しかったです。また、小さい頃からの夢だったお姫様抱っこをしてもらえたことも、大切な思い出です。軽々持ち上げてくれたとき、頑張って本当に良かったなと心から思いました」
――お写真を拝見すると、初めてウエディングドレスを試着した日と結婚式ではドレスのデザインも変更されているようにみえます。
「最初の頃は、腕や肩を隠せるドレスばかりを選んでいました。体型が変わるにつれ、隠すためではなく心がときめくドレスを選べるようになったことが、本当に嬉しかったです。また、私はフェイスラインに強いコンプレックスがあり、日常的に顔周りに髪の毛がないと安心できず、髪を耳にかけることも怖くてできませんでした。挙式ではまとめ髪にしたかったので、顔痩せを特に頑張りました。首元や鎖骨がすっきりして、輪郭もシャープになり、当日は髪を耳にかけたスタイルでも、堂々と式に臨むことができました」
――ダイエットについて食事や運動、マッサージなど、そのほか実践したことなどを教えてください。
「基礎的な食事制限と運動を地道に頑張りました。アンダーカロリーを維持するように毎日の摂取カロリーを記録し、週に3~4回ジムに通いました。
――どのようにモチベーションを維持していましたか?
「式までの期間が限られていたので、かなりストイックに取り組みました。だからこそ、体重がスムーズに落ちないと『こんなに頑張っているのになんで?』と落ち込む日も多かったです。たった0.1キロで一喜一憂して、食事に罪悪感を覚えて、もっと走らなくてはと焦って…。『肥満でも標準体重でも私は私なのに。何をやっているんだろう。馬鹿みたいだな』とふと思って大泣きした日もありました。そんな時は、無理にポジティブにならず、思いっきり泣いて早く寝ました。次の日の朝に、ドレス試着の写真を見て、当日は絶対綺麗になって自信も持つんだと気持ちを切り替えていました。スマホのロック画面もその写真にして、常にあの日の気持ちを忘れないようにしていました」
――結婚式まで、ダイエット以外でどのような部分を重点的に取り組むことで、より垢抜けにつながる効果があったと感じましたか?
「グルテンフリーの生活をすること、水を2~3リットル飲むことは、コツコツ頑張りました。あとは『自信を持って話す』『まっすぐ人の目を見る』『姿勢を正す』という所作をとても意識しました。それだけでも少し素敵な女性になれたような気がしました」
■“もっと早く初めていれば”と、体重が減るほど自信をなくした時期も「どんな見た目であっても私は私と前向きに」
――ダイエットに成功したことで、ご自身の見た目への考え方やコンプレックスに対する向き合い方はどう変化しましたか?
「一番辛かった時期は、体重が減れば減るほど自分に自信が無くなっていく感覚がありました。
――「なかなか痩せられない」「垢抜けられない」と見た目のコンプレックスに悩む方へ、どんな言葉をかけていきたいですか。
「私自身、ずっと自分の体型や顔にコンプレックスがありました。その一方で、今の私も受け入れてほしいという気持ちも心の中にありました。『太っている私も受け入れてほしいと思うのは傲慢なのかな』『どんな体型の自分を認めてあげるのは、甘えなのかな』とずっと自問自答していました。肥満体重でも標準体重でも私は私なのに。何が違うんだろうと。
だから今、見た目のことで悩んでいる方に一番伝えたいのは、どうか自分で自分のことを否定しないでほしいということです。
――改めてダイエット期間を振り返ってみていかがでしょうか?
「私がここまで頑張れたのも、家族や友人、そして夫の存在があったからです。つい否定的な言葉にばかり目が向いてしまいますが、今のあなたを支えてくれる人、ありのままを受け入れてくれる人を、大切にしてほしいと思います。また、ダイエットの記録をSNSに投稿したとき、たくさんの方からいいねや温かいコメントをいただきました。頑張ってよかったなと思えるような言葉を、何度ももらいました。本当にありがとうございました」