芥川賞作家・金原ひとみが歌舞伎町を舞台に描き、第35回柴田錬三郎賞を受賞した同名小説を、松居大悟監督、杉咲花主演で映画化した『ミーツ・ザ・ワールド』が、10月24日より劇場公開される。
杉咲が演じる主人公・由嘉里は、擬人化漫画の推し活に全力を注ぐ一方で、自分を肯定できず、仕事と趣味だけに生きることへの不安や焦りを抱える等身大の女性。そんな主人公が、これまで無縁だった“歌舞伎町”という新たな世界に迷い込み、出会った人々との交流を通じて自分を受け入れる一歩を踏み出していく――生きづらさを抱えるすべての人に贈る物語。撮影は実際に歌舞伎町で行われ、この街で生きる人々の息づかいをスクリーンに焼き付けている。
公開されている予告編は、韓国料理店で由嘉里が「私は腐女子です」と合コン相手の奥山譲(令和ロマン・くるま)に打ち明ける場面から始まる。なお、くるまはこれが映画初出演。
漫画に救われてきた由嘉里が、ある日迷い込んだ歌舞伎町で美しいキャバ嬢・ライ(南琴奈)と出会う。彼女の部屋は足の踏み場がないほどに散らかっていた。「こんな生活してたら、あなた死んじゃいますよ」と言う由嘉里に、ライは飄々と「私死ぬの」と告げる。希死念慮を抱えるライになぜかひかれる由嘉里。ライをきっかけに不特定多数に愛されたいホストのアサヒ(板垣李光人)、毒舌な作家のユキ(蒼井優)、街に寄り添うマスター・オシン(渋川清彦)らと出会っていく。
由嘉里とライの会話は本作の核心を突く。由嘉里が「ただ生きていてほしい」と願うと、ライは「私以外のために私は生き続けなきゃいけないの?」と問いかける。あきらめたくない由嘉里に、アサヒは「それって自分が後悔したくないだけじゃないの?」と投げかけ、ユキは「人は人によって変えられるのは45度まで」と助言する。「いいじゃん、由嘉里はそのままで」というライに由嘉里はどう向き合っていくのか。すれ違いながらもつながろうとする彼女たちの行方は。
由嘉里の母を筒井真理子、同僚役に加藤千尋と和田光沙、さらに安藤裕子や中山祐一朗らが脇を固めている。
また、由嘉里が愛する「ミート・イズ・マイン」は劇中アニメとしても登場。村瀬歩、坂田将吾、阿座上洋平、田丸篤志ら人気声優が声を担当し、アニメと実写の融合も見どころとなっている。
音楽を担当するのはクリープハイプ。松居監督作品とは縁が深いが、実写映画の音楽を手掛けるのは今回が初。主題歌「だからなんだって話」は映画の最後を飾るにふさわしい楽曲として書き下ろされた。尾崎世界観は撮影現場にも足を運び、「歌舞伎町での出会いや葛藤を音楽で表現したかった」とコメント。劇伴についても「登場人物の表情や息遣いに寄り添う新鮮で忘れられない作業になった」と語っている。
松居監督は「クリープハイプの音楽が金原ひとみさんの物語に寄り添うことで、唯一無二の映画になった」と手応えをにじませている。
■クリープハイプのコメント
この度、映画『ミーツ・ザ・ワールド』の主題歌、劇伴音楽を務めさせていただきました。送っていただいた映像を見て、歌舞伎町で由嘉里がライと出会い、不安や希望、焦りや期待、いろんな感情をないまぜにしながら、たくさんの出会いを通じて、新しい世界が広がっていく様子を音楽で表現したいと思いました。
はじめての実写映画での劇伴作業は、そこに映る繊細な表情、声のトーンや息づかい、色んな人が交錯する歌舞伎町の景色に向き合い、このシーンから聴こえてくる音楽は何なのかと探す日々で、苦悩もありましたがとても新鮮で忘れられないものになりました。
■監督:松居大悟のコメント
「クリープハイプに映画音楽をお願いしませんか?」とプロデューサーの深瀬和美さんから提案された時は驚きました。これまで彼らの音楽に物語で寄り添ってきましたが、金原ひとみさんの物語にクリープハイプが寄り添ったら素敵だろうと思っていたし、何より映画的な理解がある。音楽だけやってくれるのかい、主題歌はどうしようかねぇ、など話しながら音楽制作を進めていたら、「だからなんだって話」という歌が送られてきて。間違いなくクリープの歌で、間違いなくミーツ・ザ・ワールドの歌でした。
脚本は、ずっとご一緒したかった「くによし組」の國吉咲貴さんと制作して、由嘉里が出会う人々には様々な世界の素敵な方々が参加してくれました。劇中で出てくるアニメ『ミート・イズ・マイン』はもはや一つのアニメシリーズを作るような座組で、そこから二次創作するチームが更に愛を広げてくださって。すべての制作の段階で、たくさんの方々が愛情を教えてくれました。
映画で人を救えるなんて思えないけれど、この映画が少しでも明日の支えになったらいいなと思います。
杉咲が演じる主人公・由嘉里は、擬人化漫画の推し活に全力を注ぐ一方で、自分を肯定できず、仕事と趣味だけに生きることへの不安や焦りを抱える等身大の女性。そんな主人公が、これまで無縁だった“歌舞伎町”という新たな世界に迷い込み、出会った人々との交流を通じて自分を受け入れる一歩を踏み出していく――生きづらさを抱えるすべての人に贈る物語。撮影は実際に歌舞伎町で行われ、この街で生きる人々の息づかいをスクリーンに焼き付けている。
公開されている予告編は、韓国料理店で由嘉里が「私は腐女子です」と合コン相手の奥山譲(令和ロマン・くるま)に打ち明ける場面から始まる。なお、くるまはこれが映画初出演。
漫画に救われてきた由嘉里が、ある日迷い込んだ歌舞伎町で美しいキャバ嬢・ライ(南琴奈)と出会う。彼女の部屋は足の踏み場がないほどに散らかっていた。「こんな生活してたら、あなた死んじゃいますよ」と言う由嘉里に、ライは飄々と「私死ぬの」と告げる。希死念慮を抱えるライになぜかひかれる由嘉里。ライをきっかけに不特定多数に愛されたいホストのアサヒ(板垣李光人)、毒舌な作家のユキ(蒼井優)、街に寄り添うマスター・オシン(渋川清彦)らと出会っていく。
由嘉里とライの会話は本作の核心を突く。由嘉里が「ただ生きていてほしい」と願うと、ライは「私以外のために私は生き続けなきゃいけないの?」と問いかける。あきらめたくない由嘉里に、アサヒは「それって自分が後悔したくないだけじゃないの?」と投げかけ、ユキは「人は人によって変えられるのは45度まで」と助言する。「いいじゃん、由嘉里はそのままで」というライに由嘉里はどう向き合っていくのか。すれ違いながらもつながろうとする彼女たちの行方は。
由嘉里の母を筒井真理子、同僚役に加藤千尋と和田光沙、さらに安藤裕子や中山祐一朗らが脇を固めている。
また、由嘉里が愛する「ミート・イズ・マイン」は劇中アニメとしても登場。村瀬歩、坂田将吾、阿座上洋平、田丸篤志ら人気声優が声を担当し、アニメと実写の融合も見どころとなっている。
音楽を担当するのはクリープハイプ。松居監督作品とは縁が深いが、実写映画の音楽を手掛けるのは今回が初。主題歌「だからなんだって話」は映画の最後を飾るにふさわしい楽曲として書き下ろされた。尾崎世界観は撮影現場にも足を運び、「歌舞伎町での出会いや葛藤を音楽で表現したかった」とコメント。劇伴についても「登場人物の表情や息遣いに寄り添う新鮮で忘れられない作業になった」と語っている。
松居監督は「クリープハイプの音楽が金原ひとみさんの物語に寄り添うことで、唯一無二の映画になった」と手応えをにじませている。
■クリープハイプのコメント
この度、映画『ミーツ・ザ・ワールド』の主題歌、劇伴音楽を務めさせていただきました。送っていただいた映像を見て、歌舞伎町で由嘉里がライと出会い、不安や希望、焦りや期待、いろんな感情をないまぜにしながら、たくさんの出会いを通じて、新しい世界が広がっていく様子を音楽で表現したいと思いました。
はじめての実写映画での劇伴作業は、そこに映る繊細な表情、声のトーンや息づかい、色んな人が交錯する歌舞伎町の景色に向き合い、このシーンから聴こえてくる音楽は何なのかと探す日々で、苦悩もありましたがとても新鮮で忘れられないものになりました。
■監督:松居大悟のコメント
「クリープハイプに映画音楽をお願いしませんか?」とプロデューサーの深瀬和美さんから提案された時は驚きました。これまで彼らの音楽に物語で寄り添ってきましたが、金原ひとみさんの物語にクリープハイプが寄り添ったら素敵だろうと思っていたし、何より映画的な理解がある。音楽だけやってくれるのかい、主題歌はどうしようかねぇ、など話しながら音楽制作を進めていたら、「だからなんだって話」という歌が送られてきて。間違いなくクリープの歌で、間違いなくミーツ・ザ・ワールドの歌でした。
脚本は、ずっとご一緒したかった「くによし組」の國吉咲貴さんと制作して、由嘉里が出会う人々には様々な世界の素敵な方々が参加してくれました。劇中で出てくるアニメ『ミート・イズ・マイン』はもはや一つのアニメシリーズを作るような座組で、そこから二次創作するチームが更に愛を広げてくださって。すべての制作の段階で、たくさんの方々が愛情を教えてくれました。
映画で人を救えるなんて思えないけれど、この映画が少しでも明日の支えになったらいいなと思います。
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