東宝は18日、俳優・吉沢亮・横浜流星共演の映画『国宝』(李相日監督)が興行収入105億円を突破したと発表した。

 同作は、6月6日に全国公開され、17日までの公開73日間で、観客動員数747万3454人、興行収入は105億3903万3400円に達した(興行通信社調べ)。


 歴代の興行収入ランキングでは、邦画実写において、『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003年公開、173.5億円)、『南極物語』(1983年公開、110.0億円)に次ぐ第3位の成績となった。

 黒衣として3年間歌舞伎の世界に身を置き、その体験をもとに執筆した吉田修一氏による同名小説を、実写映画化。任侠の一門に生まれながら、歌舞伎役者の家に引き取られた主人公・喜久雄が、芸の道に人生を捧げ、やがて“国宝”と称される存在になるまでの50年を描く、壮大な一代記。

 喜久雄を吉沢、喜久雄の生涯のライバルとなる俊介を横浜が演じた。共演は、 高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、三浦貴大、見上愛、黒川想矢、越山敬達、永瀬正敏、嶋田久作、宮澤エマ、中村鴈治郎/田中泯、渡辺謙。

 吉沢、横浜、渡辺、李監督から感謝のコメントが届いた。

■吉沢亮 コメント
たとえ少数でも見てくれた方の人生に寄り添うような、心から大切に思ってもらえるような映画にしたいと言う思いでこの作品に参加しました。こんなにも沢山の方に愛していただき、感謝しかございません。ご覧になった皆様から沢山の熱のこもったお言葉を頂戴し、この作品に参加して良かったと心から思わせて頂いている日々でございます。僕自身にとっても特別な映画になりました。

■横浜流星 コメント
映画『国宝』が沢山の方々に届き、愛して頂けて心から感謝申し上げます。この上ない幸せを感じていますし、日本映画を発展させるための責任が更に強くなりました。
また、この作品に携わらせていただくと決まった時に、日本の伝統芸能である“歌舞伎”に対して敬意を払って生きること、"歌舞伎"の魅力を届けたいと思っていました。映画を観た方々に、実際の"歌舞伎"も観てみたいと興味を持っていただけたら、少しは使命を果たせたのかなと思います。まだまだ上映中なので、観られていない方は是非。皆様にとって、心に残り続ける大切な一作になりますように。

■渡辺謙 コメント
公開から2ヶ月と少し、こんなに多くの方々に足を運んで頂き、驚きと共にとても嬉しく思っています。スタッフ、キャスト、監督、この映画に携わった全員の情熱と努力が報われました。撮影中は自分にとって芸道とは何か、舞台に立つ心構えとは、、様々に問い直す時間でした。俳優として歴史に残る作品に参加出来てとても嬉しく思っております。ありがとうございます。

■李相日監督
古い、昔の映画の中でしか見たことがない光景でした。ご高齢の方から中高生の若者まで、男女を問わず満場の観客たちが皆同じスクリーンを見つめる。三時間もの間、前のめりに。
そこに世代の隔たりは消え、人は誰しもが魂のうち震える瞬間を待ち望んでいるのだと、理由もなく流れる涙がどれだけ美しいものかと、我々の目に生涯忘れることのない景色を焼きつけてくれました。何度も劇場に足を運んでくださった方はもちろん、一度でも、あるいはこれからでも、『国宝』を浴びる全ての方々に関係者一同、ただただ感謝です。映画は素晴らしい、戦う価値がある。
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