会場外壁の巨大LEDビジョンやポップなトゥクトゥク展示、日本語表記のオブジェなどが並び、異国の地で行われる“日本発フェス”の存在感を印象づけた。場内には多彩なグッズブースやフードエリアが整備され、VVIP・VIP席のホスピタリティも充実。音楽と街が融合する空間が広がった。
■DAY 1
初日のトップを飾ったHITGSが疾走感あふれるステージで観客を引き込み、KIKUOが幻想的な音世界を展開。大編成グループBUS because of you i shineは圧倒的な存在感を放ち、メイド服姿で登場したBAND-MAIDは、キュートな外見と鋭いハードロックで現地を魅了した。
Creepy Nutsは、この日記念すべき誕生日を迎えたDJ松永による世界一のターンテーブルさばきと、R-指定の鋭い言葉が火花のように飛び散り、会場を一瞬にして掌握した。緻密(ちみつ)に組み上げられたビートと即興的なフロウが絡み合い、言語の壁を飛び越えてフロア全体を熱狂の渦へと巻き込んだ。観客は笑い、叫び、踊り、まるで一つの巨大なクラブに変貌したような一体感に包まれた。
SO-SOやNELL、NOAも個性豊かなステージで観客を熱狂させ、夕刻にはJVKEが穏やかな光を会場に届けたあと、Snow Manが登場。初の海外大型フェス出演となったステージは、ダンスと歌唱、さらにタイ語を交えたMCで観客を魅了し、涙を流すファンも多く見られた。その後、21 Savageが鋭いラップでフロアを揺らし、ヘッドライナーのBLACK EYED PEASが「I Gotta Feeling」「Pump It」などのヒット曲を連発。ホール全体が大合唱に包まれ、DAY 1は熱狂のうちに幕を閉じた。
■DAY 2
2日目はタイのLamyai Haithongkhamが伝統音楽を現代的に昇華させたステージで開幕。韓国の新星KickFlip、日本からLET ME KNOWらが続き、会場を揺らした。BE:FIRSTは英語と日本語を自在に操る楽曲とダンスで観客を魅了。完璧に揃ったダンスと研ぎ澄まされた歌唱、そして舞台を支配するスター性で存在感を示した。ワールドツアーですでに世界を巡り、グローバルな存在感を確立しているBE:FIRSTのステージは、バンコクにおいても揺るぎない自信に満ちていた。
そして、Jeff Saturは情感豊かな歌唱で観客のライトを輝かせた。The Roseは大合唱を生み、BABYMETALは圧巻のパフォーマンスでヘッドバンギングの渦を巻き起こした。昨年のサマソニ・バンコクではBODYSLAMのステージのスペシャルゲストとして出演を果たし、今年は満を持して待ち望まれていたメインアクトとして帰還。轟音(ごうおん)のリフと激しいドラムに合わせて繰り広げられるシンクロダンスは圧倒的で、観客は瞬時に熱狂の渦に巻き込まれた。。
続くEXOのCHANYEOLは多彩なステージングで沸かせ、Camila Cabelloは「Havana」などを披露。観客とのハイタッチで一体感を作り出した。
こうして『SUMMER SONIC BANGKOK 2025』は、国境を越えた音楽の力を証明し、都市全体を祝祭に染めた2日間となった。