本作は、作家・村井理子によるノンフィクションエッセイ『兄の終い』を原案に、絶縁状態にあった兄の突然の死をきっかけに動き出す家族の“てんてこまい”な4日間を描く。
主人公・理子を演じるのは、俳優・歌手として多彩に活躍する柴咲コウ。理子を幼い頃から振り回してきた“ダメ兄”役にオダギリジョー、その元妻・加奈子役に満島ひかり、兄の娘・満里奈役に青山姫乃、兄と最後まで暮らした息子・良一役を味元耀大が演じる。
解禁された本予告映像では、母の葬儀で泣きながら「かぁーちゃん」と叫び、木魚を叩き続ける兄の姿が映し出される。そんな兄を冷ややかに見つめる理子。いびつな兄妹関係が、わずかな葬儀の場面からも浮き彫りになる。
そして「突然兄が死んだ」という驚きの急展開で、予告編は始まる。 <ダメ兄>の急死をきっかけに集まった、妹、元妻、娘と息子の4人。兄と息子が暮らしていた散らかり放題の家の掃除をしていく中で、幼少時代の写真・壊してしまった家族の写真を大切に飾っていた兄に少なからず気持ちが揺れる理子。
「身勝手で落ち着きがなく、一人では生きられない人だった」上、多額の借金を作ったことで離婚した兄に同じように迷惑かけられたはずの元嫁から、「理子ちゃんには、あの人の知らないこところがあるのかなって思っちゃた」と言われ、思わず「じゃ、教えてよ」と言い返してしまう。兄は理子に、家族だからこそ言えなかったことがあったのだろうか…。
「ねぇ兄ちゃん、最後に一つだけ聞いていい?」――理子が求めた答えとは。亡き兄の「理子はこの先も生きていくんだから、自分で答えを出さないと」という言葉に込められた真意とは。誰もが観終わったあとに自分の家族を思わずにはいられない、そんなテーマが予告からも感じ取れる仕上がりとなっている。
なお、本作は、9月17日~26日に韓国・釜山で開催される「第30回釜山国際映画祭」のOPEN CINEMA部門に正式出品が決定し、映画祭のレッドカーペットセレモニーには主演を務めた柴咲が参加する予定。