『絶対零度』は、2010年からスタートした人気作品で、今作はシリーズ誕生15年のシーズン5にあたる新章。新たな犯罪に挑む姿を新キャストによって描き、新シリーズの舞台は「情報犯罪特命対策室」(通称:DICT<ディクト>)。高度な情報技術を悪用し、国民の生命と財産を脅かす「情報犯罪」の犯人たちを追う捜査機関で、匿名・流動型犯罪(通称・トクリュウ)に代表される「特殊詐欺」や「サイバーテロ」など、私たちの身近な生活から国家の安全を脅かす大規模な犯罪まで、数々の情報犯罪に立ち向かう。
板谷が演じるのは、総理大臣・桐谷杏子(きりたに・きょうこ)。日本初の女性総理大臣。政治改革の象徴として圧倒的な存在感を放ち「日本のサッチャー」「鉄の女」と称される存在に。DICT<ディクト>を、内閣官房副長官の佐生と発足させる。従来の犯罪に比べて可視化しにくい「情報犯罪」をよりすぐりのスペシャリストを集めて解決に臨む新組織は良くも悪くも世間や政権内からの注目を集めているが、その成果も可視化しづらく、確実な成果を報告できない中で組織のイメージアップに苦戦。そんな中でDICT<ディクト>に成果をもたらそうと尽力する佐生のことを一目置いている。
政治にすべてを捧げてきた結果、プライベートでは、夫や娘との関係が希薄に。公の場では完璧を演じる一方で、母としての自信は持てず、誰にも見せられない孤独と苦悩を抱えている。それはやがて総理という立場と、母という本能の狭間で杏子を悩ませていき、桐谷杏子という一人の女性の「生き様」が、次第に明らかになっていく。
板谷は『イチケイのカラス』(2021年)以来、4年ぶりに月9ドラマにカムバック。主演の沢口とは初共演となる。総理大臣であり母でもある桐谷杏子という複雑な女性像を、板谷の繊細かつ力強い演技が深く表現し、物語に一層の重厚感と説得力をもたらす。
■板谷由夏
(出演オファーを受けて)この仕事をしていてまさか総理大臣を演じる日が来るとは思っていなかったので、まずは驚きました。そして、『絶対零度』は、シリーズ5作品目でこれまでに積み重ねてきた功績もあるでしょうし、そこに私も参加させていただけるということがうれしかったです。今作のテーマが“情報犯罪”ということで、今まさに社会で起きている問題だと思うのですが、正直私はデジタルの分野に弱いんです(笑)。
私が演じる杏子については、大きな要素として日本という一国を背負っている“女性総理”であるということと、子を持つ母としての悩みもきっとあるでしょうし、総理も普通の女性であるという気持ちをまずは大事にしたいです。沢口さんとは、今回初めての共演となり、緊張しています。『絶対零度』新シーズンが皆さんにとって面白いと惹(ひ)きつけられる作品になるように、一役者として頑張りたいと思いますので楽しみにお待ちください!