ピアニスト、フジコ・ヘミングさんの最新ベスト・アルバム『COLORS~ニュー・エディション』(CD6枚組/全88曲収録)が、10月22日にリリースされることが決定した。生前にフジコさんがレーベルの垣根を超えて2年間にわたり選曲したオールタイムベスト『COLORS』をもとに、初CD化音源を加えた“究極のベスト・オブ・ベスト”となる作品だ。


 今回のリリースは、フジコさんの生涯を追ったドキュメンタリー映画『フジコ・ヘミング 永遠の音色』(10月24日公開)の公開に合わせて企画されたもの。フジコさんが生前に強く希望していたアルバム再編が実現したかたちで、映画とともにその芸術性を深く味わうことができる。

 『COLORS~ニュー・エディション』には、ショパン、リスト、ドビュッシー、ラヴェルらの代表曲をはじめ、フジコさんを象徴する「ラ・カンパネラ」のさまざまなバージョンを年代やムードごとに収録。さらに、最新録音となる「月光ソナタ」や、ロサンゼルス録音の「タイスの瞑想曲」、俳優・原田芳雄とのセッション音源など13曲の初CD化、未発表音源が加わり、聴き応えのある構成となっている。

 パッケージには、フジコさんが愛した紙ジャケットと美しいボックス仕様を採用。全曲解説付きの92ページ&オールカラーフォトブックレットや、不遇の時代に教会で授かり希望を見出した“聖書カード”のレプリカも封入されるなど、アートワークにもフジコさんらしいこだわりが凝縮されている。

 映画『フジコ・ヘミング 永遠の音色』は、小松莊一良監督が12年にわたり追い続けた記録映像をもとに制作されたラストドキュメンタリー。音楽に生き、世界中で演奏を続け、92歳で旅立ったフジコさんの“永遠の音色”が刻まれた作品として、全国公開される。
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