俳優の加藤清史郎渡邉蒼が9日、都内で行われたミュージカル『DEATH NOTE THE MUSICAL』の制作発表に参加した。

 2人はWキャストで夜神月役を演じる。会見の冒頭では「デスノート」を2人で歌唱していた。加藤は「この『DEATH NOTE THE MUSICAL』という作品の制作発表に立っていること、そして緊張でちょっとどうしようもなかったんですけど、先ほどの歌を夜神月として歌わせていただいた。加藤清史郎の夜神月を世界に発信させていただけることをとてもうれしく、光栄に思っております」と心境を明かした。

 渡邉も「この作品は本当にたくささんの魅力があります。誰かの目に1度でも触れられたら、必ず心をわし掴みにできる作品だと思っております。こうして制作発表を開けたこと、そこに参加させていただけていること、本当にうれしく思っております」としみじみと語った。

 また、夜神月役に決まった際の思いも。加藤は「率直な気持ちで言いますと、うれしいよりも先に驚きというか、実感のわかなさというか…。『DEATH NOTE』という作品は本当に大きな作品で、本当に僕が小学校の頃から映画化されて、『DEATH NOTE』という作品の話をしていなくても、日常会話でも『DEATH NOTE』関連のジョークだったりが飛び交う中育ってきている僕は、2015年の初演をニッセイ劇場で、いち観客として見ていたものですから。その中で、『DEATH NOTE THE MUSICAL』で、しかもあの夜神月。『月って月だよな』と整理するのにすごく時間がかりました」と驚いたそう。演出陣も超一流で「作品に参加させていただけることの喜びを今けいこをしながら、ひしひしと体で受け止めている」と述懐した。

 渡邉は「1番に思い出したのは父です。うちの父が数年前ぐらいから『お前は月やるんだよ。お前は絶対に月をやるべきなんだと俺は思うんだ』と言ってたんですよ」と明かし、月の父である夜神総一郎役を今井清隆が反応すると渡邉は「うちのトモアキが」と実父であることを説明し、会場には笑いが。「さすがに作品がデカすぎるから『地道に頑張るね』とだけ伝えてたんです。なので、お話いただいた時は本当にびっくりしましたし、清史郎くんと一緒で怖かったです。『やばい、どうしよう』と思いましたけど、父に伝えた時に本当に喜んでましたし、『絶対に大丈夫だ』と言ってくれた。僕個人的にはすごく怖い気持ち、不安な気持ちいっぱいありますけど、1番身近なところで僕の月を待ってくれてる人がいるので、そこのために今は全力を尽くそうかなと思っているところです」と心温まる秘話を明かした。そんな渡邉は常に4~5冊のノートを持ち歩き、演技のことや役のこと、曲のことなどを書き留めているそう。このエピソードを明かすと、加藤は「今パパがお前は『月になるべきだ』と言った意味がちょっとわかった」とすると、渡邉は「『そろそろ肩が悪くなるからノート減らしなさい』と言われてます」と返して笑いが広がっていた。

 『DEATH NOTE』は、2003年12月から2006年5月まで「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載され、映画やドラマ、アニメなど幅広いメディア展開を遂げてきた人気漫画。そのミュージカル版となる本作は、2015年に日本で世界初演が開幕。すぐに観客を虜にし、その後、17年、20年に上演され、日本での世界初演と同年の15年から、韓国でも韓国キャストによる上演を開始。その後、17年、22年、23年と再演を重ねている。韓国でも全日程即完売という快挙を成し遂げ、22年には年間ベストミュージカル作品賞を受賞、23年には4ヶ月間に渡るロングラン公演を成功させた。また、23年にはロンドンでコンサートバージョンが上演され、全公演完売の賑わいを見せた。立ち上げから10年、海外でも高い評価を受け、今や世界中から注目を浴びる大ヒットミュージカルとなっている。

 11月24日~12月14日まで東京建物 Brillia HALLで上演される。その後、大阪公演、愛知公演、福岡公演、岡山公演を行う。

 そのほか、L役を三浦宏規、弥海砂役を鞘師里保、夜神粧裕役をリコ(HUNNY BEE)、死神レム役を濱田めぐみ、死神リューク役を浦井健治が演じる。この日は主要キャストも登壇した。

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