半グレ、ヤクザ、前科持ちー、厄介な依頼人の案件ばかりを引き受ける弁護士・九条間人。どんな加害者・犯罪者からも依頼を受け、世間からは悪徳弁護士呼ばわりされるも「思想信条がないのが弁護士。依頼者を弁護するのが弁護士の使命」と語り、法律の力を武器に、道徳上許しがたい悪人だとしても依頼人を擁護する。果たして九条の正義とは。法とモラルの境界線を極限まで問い、これまでタブー視されてきた日常に潜む闇に切り込むことで現代社会の真実の物差しを揺さぶる物語。
型破りな九条と、正義を追う烏丸の正反対な弁護士の2人。現代社会の一角にあるアウトローたちの生態系のなかで、底辺で生きることにもがく弱者たちと、弱者を喰らう強者たち、そこに向き合う弁護士のリアリティ溢れる世界を描き、現代社会の不都合な現実をえぐり出す、リアリティに溢れた法とモラルの極限クライムエンターテイメントとなる。
柳楽、松村のほか、弁護士とは異なる立場で犯罪者を見守るソーシャルワーカーの薬師前仁美を池田エライザ、表向きは自動車整備工場の社長だが、裏社会とつながり九条に厄介な依頼を持ち込む壬生憲剛を町田啓太、ある過去から九条と壬生を目の敵にする嵐山刑事を音尾琢真、そして伏見組の若頭・京極清志をムロツヨシが演じる。
監督を務めるのは土井裕泰氏(『花束みたいな恋をした』『罪の声』「カルテット」)、山本剛義氏、足立博氏。ヒットメーカー・那須田淳氏(「逃げるは恥だが役に立つ」『罪の声』「流星の絆」)がプロデューサーを務め、クライムサスペンスジャンルで大ヒットを記録した『地面師たち』を生み出したNetflixと初タッグを組む。
■キャスト・スタッフコメント
▼柳楽優弥
原作漫画は、フィクションではありながら、ある種のリアリティや生々しさが、すごくある作品です。
▼松村北斗
九条先生は危険なカッコよさと隠された強い愛情と漂う寂しさを持ったあまりに愛おしい人でした。撮影が終了した今、僕が演じる烏丸は、柳楽優弥さん演じる九条先生を見つめ続ける役のように感じています。
烏丸を通してそう感じられたことが烏丸というキャラクターの正解だったように思えます。他にも魅力的なキャラクター、そして心に残り続けるキャラクターそれぞれの物語がいくつも出てきます。人物、物語に翻弄されながら楽しんでいただけたらうれしいです。
■監督:土井裕泰
ダークサイドに立つ弁護士、柳楽優弥さんと松村北斗さんのバディ、Netflixで世界配信。この時点で、この作品に興味を持たない創り手はいないでしょう。
■プロデューサー: 那須田淳
Netflix高橋信一さんから、映像化のお話を頂いた頃は、単行本第4巻まででした。原作を読み、コマとコマの間、行間にたくさんのことを想像しました。尽き果てぬ想像は登場人物たちの未来にもおよび映像化に心燃えました。現実世界とリンクするリアルな社会の闇、どう転ぶかわからない理不尽な世界にそれでも活き活きと生きる原作登場人物たちを見事に演じ仕上がり抜群の俳優陣、その演技は素晴らしく必見の見所です。法とモラルをぶつけ合う弁護士バディ、悪徳弁護士×アウトローたちの裏切り裏切られのサスペンスは型破りで刺激的、ヒリヒリとしたリアリティと涙と感動、没入感満載です!ぜひともお楽しみください!
■エグゼクティブ・プロデューサー:高橋信一(Netflix)
連載一回目のことを今でも覚えています。九条と烏丸が「いい弁護士は性格が悪い」「思想信条がないのが弁護士だ」という言葉と共に不条理な事件に立ち向かっていく姿に強烈な現代性を感じ「絶対に実写化に挑戦したい」と思い立ちました。この素晴らしい原作に立ち向かうべく、那須田プロデューサー、土井監督を始めとするスタッフの皆様、脚本を手がけられた根本さん、柳楽さん、松村さんなど多くの魅力的なキャストの皆様の手によって紡がれた刺激的な人間ドラマは、映像化を志した時の想像を超える感動がありました。
■原作:真鍋昌平
実写化おめでとうございます。
企画が立ち上がってから数年。製作陣にご尽力いただき、1話目の仕上がりのすばらしさに、込み上がる思いが抑え切れず泣きました。
柳楽優弥さん、松村北斗さんを筆頭に魅力的な役者の方々、監督、演技、脚本、美術、音楽で作り上げた九条の世界を早く視聴者の皆さまと共有したいです。
今の世の中は大きな変わり目で混沌としていて、クリエイターとしてはたまらなく面白い時代ですが、生きていくのはめちゃくちゃしんどいです。大量に流れてくる情報を、疲弊した耳で受け止める日々。大声の多数決の正義に押し潰される真実。立ち位置でひっくり返る善悪。
どう生きていくかを問われている時代に、どう生きたいかを探求していくのが『九条の大罪』です。
登場人物の呼吸や間合いが、実写でより生々しく届くはずです。ぜひぜひお楽しみに!