1986年の日本初演以来、世代を超えて愛され続ける、丸美屋食品ミュージカル『アニー』。2026年4月25日~5月11日、新国立劇場・中劇場にて上演される同作のアニー・孤児役オーディションの合格者発表が10月19日(日)日本テレビ番町スタジオにて行われた。
アニー役には東京都出身の小学4年生(10歳)・下山夏永さん(しもやま・かえ)、東京都出身の小学4年生(10歳)・牧田花さん(まきた・はな)の2人が選ばれた。演出を手掛ける山田和也氏に二人の魅力、選出の決め手について聞いた。

 ミュージカル『アニー』は、1924年からアメリカで新聞連載がスタートした漫画「ザ・リトル・オーファン・アニー(小さい孤児アニー)」をもとに、1977年にブロードウェイのアルヴィン劇場(現ニール・サイモン劇場)で誕生したミュージカル。同年のトニー賞において、作品賞を はじめ7部門を受賞し、現在も世界各国で上演され続けている。

 日本公演は、1986年、日本テレビが主催で上演をスタートして以来、全国で199万人もの人たちに心温まる深い感動を与え続けている国民的ミュージカルとなり、来年の東京公演では来場者数200万人突破も目前だ。

 本作は今年も出演者オーディションを開催。主役のアニー役2名、孤児役12名の合格枠を目指し、歌、ダンス、演技などの審査を勝ち進んだ少女たちが最終審査に挑み、ついにこの日合格者が発表となった。

 チームバケツのアニーに選ばれたのは下山夏永さん。東京都出身の小学4年生。これまでに大きな舞台の出演経験は無いと言う。一方のチームモップのアニーは牧田花さん。東京都出身の小学4年生。
牧田さんはミュージカル『アナと雪の女王』のヤングアナ役など出演経験も豊富だ。

 演出・山田和也氏に「二人に期待すること」を聞くと「楽しくやってね。それが一番だと思います」と笑顔。そして、それぞれの魅力を聞くと、下山さんについては「大きな舞台に出た経験がまだ無いというのが魅力だったんです。レッスンを重ねている子や経験豊富な子は、それなりの表現力や安定感があったりするんですけど、みずみずしいというか、どの瞬間も自然で、そこが魅力的だったのが下山さんの決め手でした」と回答。

 牧田さんについては「『アナと雪の女王』のヤングアナをやっていたり、大きな舞台に出ていたりして、逆に言うと安定感というか、訓練を積んでいる表現の豊かさがある」と言い「その全然違う2人で今年やると、またそれはいいアニーにならないかなと思っています」と期待を語った。

 来年の公演で来場者数が200万人を超えるとあり「言葉にならないぐらいありがたいことだと思います。僕の前にもたくさんのスタッフさんや演出家さんがいて、きっと僕の後にも新しい演出家さんやスタッフさんがいて、その歴史の中にある作品をお預かりしているという緊張感と喜びと両方があります。200万という数字も区切りの一つでしかないのかもしれないですけど、でも、その人数に達する作品がたくさんあるわけでもないので、その一角に入らせていただけることは本当に光栄だなと思いますし、みんな引き締まりますよね」と、公演にかける想いを語った。
編集部おすすめ