ヴィジュアル系バンド・Psycho le Cemu(サイコ・ル・シェイム)のベーシスト・seekが、実体験に基づく衝撃のコラムをWEBメディア「imidas」に寄稿した。

 タイトルは「ヴィジュアル系バンドマンと特殊詐欺グループの1カ月」。
詐欺グループからの一本の電話に出てしまったことをきっかけに「容疑者」とされ、誰にも相談できずに過ごした1ヶ月が、音楽ファンのSNSを中心に「怖すぎる」「リアルすぎる」と話題になっている。

 詳細は「imidas」で確認してほしいが、「容疑者」とされたseekはミュージシャンとしてライブや取材をこなしながら、詐欺グループへの“2時間おきの行動報告”やインターネット使用の制限などを強いられる異常な生活を続けることになってしまう。周囲に心配をかけまいと努め続けたseekの責任感と優しさにつけ込むように、詐欺グループは巧みにseekを追い込んでいく。その描写は、ひたひたと忍び寄る詐欺のリアルさを突きつけてくる。

 そんな生活が1ヶ月続いた頃、seekは意を決して相談に向かった警察署で「これは詐欺です」と断言され、ようやく“洗脳”のような拘束状態から目を覚ますことになる。

 この体験を公にした理由について、seekは次のように語っている。

 「まさか自分の身に起きるなんて思いもしなかった特殊詐欺グループとの1ヶ月でした。被害に遭われている方が増加傾向にある中で、これ以上被害が大きくならないように僕の体験談を公開しました」。

 そして、同じような状況にあるかもしれない人へ、こう呼びかけている。

「環境的にも精神的にも追い詰められ孤立させられる恐怖の中でとても難しいことだと思いますが、小さな疑念を流すことなく勇気を持って相談してください」。

 詐欺グループの手口と、それに絡め取られる心理の怖さを描いたこのコラムは、今も読者の心に強い衝撃を与えている。
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