YouTubeチャンネル「kouichitv」で人気の動画クリエイター・コウイチが初めて長編映画に挑んだ話題作『とれ!』(2026年1月16日公開)で、俳優・和田雅成が新たな顔を見せる。このたび、和田が演じる霊能者・浅野斗真の場面写真が解禁された。

 本作は、高校3年生の美咲(中島瑠菜)と、親友の皐月(まいきち)が、一攫千金を狙い動画投稿サイトに動画を投稿するが、たまたま映り込んだ霊のようなものにより瞬く間にバズることから始まる青春ホラー。バズりにより広告収入を手にした2人の動画はエスカレートし、和装でお面のような顔をした“神様”に憑(つ)きまとわれ、日常が思わぬ方向へ転がっていく。高校生が取り憑かれたのは、心霊か、バズりか、この“神様”は何者なのか――。

 和田は、舞台『刀剣乱舞』や『呪術廻戦』といったなど2.5次元作品をはじめ数々の舞台に立ち、9月よりFODにて独占配信されたドラマ『あなたを殺す旅』で、BL作品にも挑むなど、演劇・ドラマ・映画と表現の幅を広げ続けている。

 そんな和田が本作で演じるのは、美咲に取り憑いた“神様”を除霊する霊能者・浅野斗真。美咲と皐月から依頼を受け、三人で面談をする中で、浅野は美咲に「害はない」と語りつつも、どこか不穏な言葉を残す。胡散臭さを漂わせながらも、次々と起こるトラブルに霊能者として助言を送り、次第に奇妙な信頼関係を築いていく役どころだ。

 解禁された場面写真には、スマートフォンを食い入るように見つめる姿や、怪しげな人形を手に神妙な表情を浮かべる様子、寺のような場所で除霊を行う場面などが切り取られており、浅野の“得体の知れなさ”が際立つ。

 そんな謎の空気をまとう浅野について和田は、「監督から『不動産屋の営業マンのような感じで』と言われ、それを意識した」と明かす。初タッグとなったコウイチ監督についても、「映像だと役者は“空気感”を求められることが多いのですが、監督にはそれがない。いい意味で芝居の空気に頼らず、全部フラットなんです。撮影に入ってからも、セオリーからは外れて、『ここだと普通はカットバック入れるよね?』というところも、ズドンと固定で撮ったり。でも、それこそが監督の表現したいものなんだと思いました」と振り返った。

 また、中島やまいきちとの共演については、「若い二人の中に自分が入る意味は、どれだけ“渡せるか”だと思っていました。芝居のテンポや空気をどう共有するかは意識しました」と語る。

 作品については、「“エンタメ寄りのホラー”なのですが、明るさや人間関係の温度みたいなものも感じられる。ゾクッとする部分もありつつ、ちゃんと楽しめるホラー。ホラーが苦手な人でも観やすいと思います」と手応えを口にした。

 若者を中心に支持を集めるコウイチが、自ら監督・脚本を務めるオリジナル作品で劇場長編映画監督デビューを果たす本作。怖さとユーモア、そして青春の瑞々しさが交錯する新感覚ホラーとして、注目を集めそうだ。

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