ティモシー・シャラメ主演映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』(原題:Marty Supreme)が、3月13日より日本で公開される。本作はすでに全米で大きな話題を呼んでおり、1月5日(現地時間)発表の「クリティクス・チョイス・アワード」ではシャラメが史上最年少で主演男優賞を受賞。日本公開を前に、アカデミー賞レースの本命候補として一気に注目度を高めている。

 シャラメはこれまで、『君の名前で僕を呼んで』(2017年)、『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(24年)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされてきたが、いまだ受賞には至っていない。

 一方、本作は、「第83回ゴールデングローブ賞」作品賞(ミュージカル・コメディ部門)、主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門/ティモシー・シャラメ)・脚本賞の計3部門にノミネートを果たし、ティモシーは、史上最年少で5度目のゴールデングローブ賞ノミネートとなった。「パームスプリング映画祭」でも、ティモシーが年間最優秀スポットライト俳優賞を受賞しているほか、1月5日時点で167部門にノミネート、うち25部門を受賞している。クリティクス・チョイス主演男優賞受賞は、オスカー前哨戦における大きな追い風となるに違いない。

 授賞式でシャラメは、「これは誰もが共感できる夢を抱いたひとりの男の物語です。皆さんに、なにが正しくて、なにが間違っているかを押し付けるようなストーリーではありません。僕はこういう物語こそ、これからも語られていくべきだと思います。ジョシュ、この夢をくれてありがとう」とコメント。ジョシュ・サフディ監督への感謝とともに、作品への深い思い入れを語った。

 米批評家やSNS上でも「キャリア最高の演技」「嫌な男なのに目が離せない」といった絶賛の声が相次いでおり、三度目のアカデミー賞ノミネート、そして初受賞への期待は高まるばかりだ。

■日本とも深い縁、日本人選手役で実在の卓球日本代表が出演

 本作の舞台は1950年代のニューヨーク。卓球の世界チャンピオンになって、人生一発逆転を狙う野心家マーティ・マウザーの姿を描く。実在の卓球選手マーティ・リーズマンの人生に着想を得ながらも、嘘つきで女たらし、自己中心的という“最低男”が、それでも夢を追い続ける姿を描いた異色の人間ドラマだ。

 卓球の腕前はピカイチのマーティは、親戚の靴屋で働きながら、平凡で“クソみたいな”生活から脱却すべく、卓球の世界選手権へ挑戦する。ロンドンで日本選手に敗れたマーティは、次回日本で行われる世界選手権へ参加し、雪辱を果たすため、ありとあらゆる方法で資金を稼ごうとする。ルックス、トーク、そして卓球と持てる武器はすべて使い、”アメリカン・ドリーム“を追い求めるマーティの姿は、夢見ることが少なくなった日本の観客、そして世界中の観客に新たなエネルギーを与えてくれるはずだ。

 監督は、『アンカット・ダイヤモンド』(19年)で高い評価を受けたジョシュ・サフディ。サフディ兄弟としての活動を経て、単独監督作としては久々の長編となる本作で、シャラメの新境地を引き出した。

 本作は日本でも撮影が行われており、物語のクライマックスとなる世界選手権の舞台として日本が登場。マーティの最大のライバルとなる日本人選手・エンドウ役には、東京2025デフリンピック卓球日本代表の川口功人(トヨタ自動車)が出演している。

 手に汗握る卓球シーンは本作の大きな見どころの一つで、日本の観客にとっても強いリアリティと臨場感を味わえる内容となっている。

 昨年12月19日よりニューヨーク、ロサンゼルスの2地域で先行公開がスタートすると、92回もの上映回が完売。わずか6スクリーンでの公開にもかかわらず、初日から3日間で興行収入87.5万ドル(約1億3737万円/1ドル=157円換算)を記録し、今年の限定公開作のトップに君臨。さらに、1劇場当たりの興行収入は14万5933ドル(約2291万円)と、2016年に公開された『ラ・ラ・ランド』以来の最高記録を樹立し、全米興行収入8位となった(Box Office Mojo調べ)。これは、A24作品史上最高記録でもある。

 25日クリスマスに待望の全米公開を迎えると、初動4日間の興行収入が2533万3306ドル(約39億7732万円/1ドル=157円換算)を記録。ホリデーシーズン初動4日間の興収において、A24最高記録を樹立した。興行収入ランキングでは『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』『ズートピア2』に次ぐ3位につき、大ヒットスタートを果たしている(Box Office Mojo調べ)。

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