テレビアニメ『青のミブロ』(読売テレビ・日本テレビほか 毎週土曜 午後5:30)の第3話「一匹の羊」が10日に放送される。このほど、ちりぬにお役の梅田修一朗、斎藤はじめ役の小林千晃が取材に応じ、幕末という激動の時代を少年たちの視点から描く本作の魅力や、それぞれのキャラクターが1期を経て抱える変化、2期で向き合う“正義”について、作品への思いを語った。


――『青のミブロ』という作品は、どんな作品だと感じていますか。

梅田:僕個人としては、におの目線を通して見ているので、時代は違えど、1人の男の子が、少年が、人間が、今よりも直接的にいろんな正義がぶつかり合っている世の中で、自分の心にどう従って生きていくのかというのを見つけていく物語だと思っています。同時に作品全体としては、誰が“悪”というより、それぞれの正義や事情、大事にしているものがあるということが描かれている。時代に関わらず、現代で生きる僕らが見ても、ヒントをもらえたり、励まされる作品だと思っています。

小林:新選組があった幕末という、日本で育った方なら誰もが学生の頃に勉強した史実に基づきながら、安田先生独自の解釈、そして史実には存在しなかった少年3人の目線から描かれている作品だなと感じています。壬生浪士組が発足した時代って、大人よりも力の弱い女性や子供が、すごく生きづらい世の中だったと思うんです。少年たちの目線で描かれることで、ただ漠然と歴史を知るだけではなく、「こんなに生きづらかったんだ」とか、「少年でも力を持って、立場を持っていれば、対等に話せたのかもしれない」とか、いろいろ考えさせられる。ただのエンタメではなく、自分たちが生きているこの日本の歴史について、改めて考えるきっかけになる作品です。

――第1期では、若者たちが命をかけながら絆を深めていく姿が描かれました。1期で成し遂げたこと、2期に引き継がれていく部分はどんなところでしょうか。

小林:はじめに関して言うと、正直、まだ1つも果たせていないかもしれません。初代斎藤一から受け継いだ強さがどういう強さなのかを、ずっと模索している状態で、戦いの最中で「守るために力を振るう」ということには気づけたと思うんです。
ただ、姉小路様を殺されてしまって、ナギさんも失って、結果としては守れなかった。はじめの中では、まだ何も守れていない、失ってばかりいる感覚が強いと思います。一方で、周りの人たちは、自分が大切にしている人を失わないように、より強く、より周りを見て戦っていこうという志を強く持っている。だから、はじめにとっては本当にこれから、という段階なんですよね。におのように、自分にとって大事な存在が増えてきたことはすごく大きな成長だと思いますし、そういう人たちを守れる強さを、これから研鑽していくんじゃないかなと思っています。

梅田:におも、何かを果たす道の途中だと思っています。にお自身は、ミブロの隊士たちよりも普通の市民だった時間が長いので、信念とか正義とか、自分がなすべきことを1期の中でようやく見つけはじめた、という感覚が強いです。その上で2期では、いろんな人と関わる中で、特にミブロの中でも大きな変化が起きていく。正義がぶつかって、何が起こるのかを目の当たりにする中で、自分が成し遂げたいことの難しさ、大切さ、重みを、より強く感じていくんだと思います。

――2期では、キャラクターの内面にも変化が見えてきますね。

梅田:1期のにおは、特に立志団との一件までは、知らないことがほとんどでした。誰と話すにしても、何を経験するにしても、全部「知っていく」という作業だったと思います。
でも、その中で「考えるのをやめるな」と自分に言い続けてきた。2期では、それをどうしたら自分の力にできるのか、どう行動に移せるのかを考えていくターンになっています。1期と比べると、打ちひしがれるよりも、相手が誰であっても真正面から見て、自分の足で立っている印象が強くなってきたなと感じています。

小林:1期のはじめは、子供が生き抜くにはあまりにも過酷な世の中だったこともあって、武士として、剣士として「強いこと」だけがアイデンティティでした。強さこそが、大人たちに負けずに生きていく術だと思っていて、その先のことはあまり考えていなかった。でも、におや、におの家族、終盤には姉小路様と出会ったことで、優しさがもたらす強さがあること、その先には守りたい人たちが住める世の中があるんだということを、少しずつ学んでいったと思います。

そのまた先の2期では、これまで自分が生き抜くために身につけてきた強さを、周りの人たちのために使えるように、その使い道を模索していく。本当の正義のもとに生き抜くにはどうすればいいのかを考えながら、力を振るうんじゃないかなと思っています。

――史実がベースの作品ですが、その点はどのように向き合っていますか。

梅田:学校で習ったことや、昔漫画で読んだくらいの知識だったので、結末はなんとなく知っていても、細かいところまでは覚えていませんでした。でもあえて、学び直すというよりは、におと同じように、『青のミブロ』で描かれている出来事を、一つひとつ初めて知る感覚で臨ませてもらっています。

小林:僕も教科書レベルでは知っていましたし、いろんな作品で新選組の活躍は見てきましたけど、ここまで事細かには詳しくなかったです。
新選組や、その前身である壬生浪士組が、こういう成り立ちで、こういう経緯があったのかもしれないな、と想像するきっかけになっています。

――史実の中で、完全フィクションの役を演じることについては?

小林:そこは正直、フィクションと割り切っています。その上で、大人たちに混じって刀を振るって生きていくことを、どう表現すれば説得力が出るのか、違和感なく見てもらえるのかは、すごく考えながら演じています。

梅田:におは、歴史に名前が載っていない、いたかもしれない男の子。その“いたかもしれない”というところに委ねていいのかなと思っています。におじゃなくても、におみたいな子はきっといたと思うので、純粋に「におだったらどう生きていたか」を大切にしています。
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