日本映画界最大の祭典「第49回 日本アカデミー賞」授賞式が13日、東京・グランドプリンスホテル新高輪で開催され、映画『国宝』の吉沢亮(32)が最優秀主演男優賞に輝いた。

 プレゼンターは、昨年映画『正体』で同賞を受賞した俳優・横浜流星。
ステージ上で実現した“国宝コンビ”の2ショットには歓声が上がり、司会の羽鳥慎一も興奮気味にコメントする場面が見られた。

 トロフィーを受け取った吉沢は、「僕の名前を呼んで、このトロフィーを渡してくれた横浜流星と共に大変な稽古期間を乗り越えました。彼がいなかったら僕は喜久雄になれなかったし、この場に立つこともできなかったと思う。この映画にとっても僕自身にとっても、本当に偉大な存在でした」と、横浜への感謝を語った。

 さらに監督やキャスト、スタッフへの思いを述べた上で、15歳で芸能界入りしてからの歩みを振り返り、「今回、芸の道を生きる人間の業や険しさを改めて痛感し、その先にある本当の喜びに少し触れられた気がします。この道に生きる自分を見つめ直す機会になりました」と俳優としての覚悟を吐露。「これからも映画を愛する皆様に楽しんでいただける作品に参加できるよう精進していきたい」と決意を新たにした。

 吉沢は本作で、任侠の家に生まれながら女形の才能を見出され歌舞伎の世界へ飛び込み、芸を極めていく主人公・立花喜久雄を熱演。血筋が重視される世界の中で実力のみを武器に日本一の歌舞伎役者を目指す姿を全身全霊で体現した。約1年半に及ぶ歌舞伎の猛特訓を重ね、舞台シーンも吹き替えなしで演じ切ったことが高く評価された。

 最優秀賞発表前に行われた優秀主演男優賞受賞者へのインタビューでも、吉沢は「オファー当初は女形の大変さも分からない状態でしたが、稽古を重ねるほど歌舞伎役者のすごさを痛感しました。1年半では到底追いつけないと感じながらも、意地のような思いでやり切りました。
隣にいた横浜流星と励まし合いながら乗り越えた」と振り返り、横浜との信頼関係の深さをにじませていた。

 今回の日本アカデミー賞は、2025年1月1日から12月31日までに日本国内で公開された映画作品が対象。優秀主演男優賞には、吉沢のほかに、妻夫木聡(『宝島』)、長塚京三(『敵』)、松村北斗(『秒速5センチメートル』)、山田裕貴(『爆弾』)が選ばれた。授賞式の司会は羽鳥と、昨年『あんのこと』で最優秀主演女優賞を受賞した河合優実が務めた。
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