本作は、打海文三の同名小説を原作に、重度の障がいを抱える子どもを通して親子の絆や人生の再生を描くヒューマンドラマ。『下妻物語』『告白』などで独自の映像美と先鋭的な演出を確立してきた中島監督が、構想18年をかけて映画化を実現させた意欲作となる。
主演は、中島監督作品に初参加となる西島秀俊。家族との不和を抱えながら生きる男・佐竹を演じる。同じく中島組は初参加で、西島とも初共演となる満島ひかり、さらに、黒木華、宮藤官九郎、柴咲コウ、塚本晋也、片岡鶴太郎、佐藤二朗、役所広司ら、主役級の俳優たちが集結。過去に傷を負った“欠点だらけの大人たち”が、小さな命との出会いを通して再生の道を探る姿を描く。
初解禁となった特報映像は、心電図モニターのビープ音が鳴る中、懸命に生きようとする小さな命から始まる。一転、憔悴しきった主人公、佐竹(西島)に向かって「お前、神様っていると思うか?」と問いかける投げやりな声。追い詰められ、疲れ果て、敵意をむき出しにした大人たちの「ぶっ殺されてえか」「なんでそんなに悪い子なの!」という怒声が重なる。
「分かってんのか!お前は今自分が何をしているのか!」と聡子(満島)に詰め寄る佐竹に対し、「あの子、生きてちゃいけないわけ?」と聡子が佐竹に逆らうように感情を露わにしている。「産んだ責任取れって?」と突きつける民恵(黒木)。「俺が殺したんだ」と告白するようにつぶやく佐竹。大人たちの葛藤や罪悪感が交錯する緊張感あふれるシーンが続く。
やがて柔らかな光に満ちた川岸の道を、大きめのベビーカーを押して歩く男の姿に重なる「生きていく。たとえ神様なんていなくても――」というコピーが静かに響く構成となっている。最後に、小さな手が再び映し出され、映像冒頭にはなかった大きな手を握るその手は、これから生きていく、と覚悟とも取れる力強さを感じさせている。
あわせて公開されたメインビジュアルは、苦悩なのか、後悔なのか、涙を浮かべ呆然とする佐竹の表情を中心に、追われているのか、それとも追っているのか、懸命に走る聡子(満島)、冷たいまなざしを見せる民恵(黒木)、感情を抑えきれない明野(宮藤)、あきらめにも似た視線を送る由紀(柴咲)、さらに、塚本、佐藤、片岡、役所らの姿が印象的に配置されている。その中心で見せる幼い新(しん)の笑顔が、大人たちの苦悩を照らす存在として強い余韻を残すビジュアルとなっている。
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