本作は、父に捨てられた久我紗奈(剛力)が、夫・徹(増子)と見知らぬ女・美和(二瓶)が睦まじく言葉を交わす光景を偶然目撃したところから始まる。そして美和の夫・眞樹(浦野)は、紗奈の職場の先輩だった。単なる“不倫ドラマ”の枠を超え、「夫婦とは何か」「家族とは何か」を視聴者に問いかけるヒューマンドラマだ。
■緊張感あふれるヒューマンドラマの裏側とは──意外なほど和やかな撮影現場を直撃!
――この作品で演じる役について教えてください。
【剛力】私が演じる久我紗奈は、シンプルに言うとすっごく気の強い女の子です。自分で決めたことや本当に心に思っていることに忠実で、目的のためには手段を選ばない性格。今まで演じたことのないタイプの役なので新鮮ですし、演じていて楽しいですね。
【増子】僕は紗奈の夫である久我徹という役を演じています。いわゆる“優しいイケメン”という印象のキャラクターなんですが、物語のキーマンとなる存在です。いろんな出来事に振り回される役でもありますが、演じていて楽しいですしやりがいも感じています。
【二瓶】私が演じるのは、夫からの性行為の強要に悩んでいる武藤美和という女性です。
【浦野】僕は美和の夫・武藤眞樹役で、不倫される側です。眞樹は一途で、根は悪い人ではないんですが、愛し方を間違えてしまっているというか、愛情表現が少しズレてしまっていて。それが美和とのすれ違いに繋がって物語が動き出すんです。
――みなさんそれぞれ難しい役どころだと思いますが、演じるうえで意識されたことはありますか?
【剛力】タテドラは1話あたり1~2分程度と短く、ストーリーもスピーディに進んでいくので、作品の勢いに乗ることを意識していました。短い時間の中で物語のキーになる“怪しさ”や“違和感”を視聴者の方に感じ取ってもらえるよう、カメラに映らないストーリーの裏側での感情の流れも自分の中でちゃんと作るようにしていましたね。
【増子】縦向きの画角は頭からつま先まで全身が映るので、細かいところまで気をつけて演じるようにしていました。あとは、剛力さんとの撮影はストーリー上重要なシーンであることが多かったので、見ている方が感動してくれるように頑張って演じました。
【二瓶】私の場合、美和は人の言葉や行動にすごく影響を受ける女の子なので、どの言葉に傷つくのか、どこまでは許せるのか、この一言だけは許せないというラインはあるのか、というポイントを自分の中で決めていました。特に眞樹から責め立てられる場面では、それを受け止める時の細かいニュアンスの違いを意識するようにしていました。
【浦野】美和に対してと、紗奈に対しての接し方の違いは特に意識しました。眞樹は、妻である美和のことはめちゃくちゃ愛していて、方法は間違っているけど大切にしたいという気持ちがあるんです。
――自分が演じる役と共感できる点や、逆に似ていないと思う点はありますか?
【剛力】共感とは少し違うんですが、紗奈は行動と心の中が一致しなくて自分を苦しめてしまうような側面があって、その心情は演じていてグッとくるものがあります。理解はできないけれど、「もしこんな境遇だったらこうなってしまうこともあるのかな」と感じる絶妙なキャラクターだと思います。
【増子】うーん……なんとなくなんですが、徹は僕と同じでジーパンが好きそうなイメージがあります。似ていないところは髪質ですね(笑)。僕はくせ毛なので、今回は徹みたいにサラサラにスタイリングしてもらいました。
【二瓶】人の言葉に敏感で、影響を受けやすいところは自分と似ているなと思います。でも、美和の一度決めると大胆に行動するところはすごいなと思っていて。私は行動するまでに時間がかかるタイプなので、そこは自分とは違うところだと思います。
【浦野】僕と眞樹の共通点はピュアなところです。彼はすごく純粋で、美和の浮気にもなかなか気づかないんですよね。
――撮影裏話や共演者とのエピソードを教えてください。
【二瓶】一番印象的だったのは初日の撮影です。クランクインしてすぐにキスシーンや刺激的なシーンがあって、「恥ずかしがっていたら撮影できないな」と気合を入れて臨みました。浦野さんもすごく緊張してましたよね?
【浦野】めっちゃ緊張してました。しっかり役をいただいたドラマの撮影も初めてだし、いきなりそんなシーンの撮影だったので、本当に余裕がなかったです。
【二瓶】その緊張が私にも伝わってきました。あるシーンで浦野さんから腕を掴まれたときに、その手があまりにも冷たすぎて、カットがかかったあとに思わず「手冷たっ!」って言っちゃいました(笑)。スケジュールもタイトで、失敗できないプレッシャーもありましたしね。でも初日からいろんな話をしてすぐに打ち解けられましたし、安心して撮影を進めることができました。
【浦野】二瓶さんがたくさん笑ってくれたので、僕も少しずつ緊張がほぐれていったんですよ。
【二瓶】いやいや、浦野さんが本当に天然で、話すことがずっと面白くて(笑)。それにすごくいい人なので、そんな人がモラハラの演技をしてるっていうのが、逆にこう、じわじわきちゃったんです。怒鳴るシーンでは怒り慣れていなくて、監督に怒り方のレクチャーを受けてたくらいなんですよ。
【剛力】私たちは眠気覚ましのミントタブレットで盛り上がったよね!増子さんが「俺、辛いの強いんです」って言ってたから、ちょっとこれ食べてごらんって私が持っていたものを渡したんです。
【増子】そう!そうしたら、剛力さんが棒状の大きなケースを取り出して。大体タブレットって、カード型のケースに入ってるじゃないですか。そういうのを想像していたら、見たことがないくらい大きい粒が出てきたんで、すごい、それ欲しい!って盛り上がってました。
【剛力】緊張感のあるシーンも多いのに、あんなに笑い声が絶えなかった現場は珍しいと思います。楽しかったですし、シリアスなストーリーとも良いバランスが取れていた気がします。4人全員が揃うことはあまり多くなかったんですが、一緒になった方とは休憩時間にお話ししたり、楽しみながら撮影に臨めました。
――不倫をテーマにした作品には爽快な復讐劇が付きものですが、最近スカッとしたことはありますか?
【増子】車の免許を取ったことです。一度筆記試験で落ちてしまったのが悔しくて必死に勉強したら、次は満点を取れたんです。
【剛力】最近はあんまりなくって……趣味のゴルフでもあまり良いスコアが出せていないので、バーディーとかが取れたらスカッとするんだろうなあと思います(笑)。
【二瓶】撮影が一発で決まった瞬間はやっぱりスカッとしますね。特に、初日に撮影した物語の山場になるシーンは結構大変だったので、OKが出た瞬間はかなり達成感がありました。
【浦野】そうですね……僕は暑がりなので、みんなダウンを着ている中、一人だけ薄着でも平気だったんです。そうしたら「寒さに強い役者は現場で重宝するよ」と言っていただけて、それが嬉しかったです。“嬉スカッと”でした。
【二瓶】スカッと要素どこですか(笑)。撮影中、絡みのあるシーンとかは動作が全部細かく決まっていてすごく大変だったと思うので、それが上手くいった時はスカッとしたんじゃないですか?
【浦野】確かに!でもあれは普通のスカッとです。“嬉スカッと”ではないです(笑)。
――“夫婦の在り方”がこの作品のテーマの1つでもありますが、みなさんにとって理想の夫婦や家族とはどんな存在ですか?
【浦野】僕は両親がすごく仲がいいので、それが理想の夫婦像になっています。親の仲が良くて、旅行は絶対子どもたちも一緒に行くって言うくらい僕たちのことも愛してくれていて。
【二瓶】私の家は、父が本当に母を溺愛しているんです。子どもの頃からそれが当たり前の環境で育ってきたので、やっぱり子どもができても奥さんを女性として一番大切にしてくれる旦那さんが理想だなと思っています。浦野さんとは逆に、うちの両親はよく2人で旅行に行って写真を送ってくるんですよ(笑)。楽しそうな姿を見ているとやっぱり憧れます。
【剛力】私も家族仲がとても良くて、それが理想の家族像だと思って育ってきました。でも、性格も環境も人によって違いますし、最近はそれだけがすべてではないとも考えるようになりました。多様な価値観がある時代の中で、家族や夫婦というのは“自分を一番さらけ出せる場所”であってほしいと思っています。
【増子】僕も何か深いこと言いたいんですけど……なんでしょうね、家族って、噛めば噛むほど味が出てくる、ガムの逆みたいな存在ですよね。普通ガムって噛めば噛むほど味がなくなるものですけど、家族は逆に噛めば噛むほど味が出てくると思います。
【剛力】……出汁とかじゃないんだ?いや、二瓶さんともよく話してるんですけど、この現場、男子メンバーが本当にいいキャラしてるんです(笑)。
――最後に、作品をご覧になる方に向けてメッセージをお願いします!
【剛力】『夫に抱かれながら、不倫します』はまさに不倫ドラマ!というインパクト抜群のタイトルですが、よくある物語とは少し違う展開の仕方をする作品です。登場人物それぞれの人間味やリアルな感情の揺れが丁寧に描かれて、誰もがどこか憎めない存在になっていて……。人間関係やパートナーとの向き合い方を考えるきっかけになればうれしいですし、もちろん、エンターテインメントとしても楽しんでいただけたらと思います!
【増子】スピーディな展開の中にも物語の着地点がしっかりしていて、台本を読んでいる段階からとても面白かったです。タテドラならではのリアルな質感や、細かく作り込んだ芝居をぜひ見ていただけたら嬉しいです。
【二瓶】“不倫”を大きなテーマとしながらも、一人ひとりのキャラクターに共感してしまうような要素が散りばめられている作品です。ぜひそれぞれの感情の動きにも注目して、一緒に浸りながら楽しんでください。
【浦野】面白い原作に、実写ならではの魅力をさらに詰め込んだ作品になりました。普段アイドルとして活動している自分にとっては挑戦的なお仕事でしたが、一生懸命頑張りました。刺激的な内容ですが、素晴らしい作品になってると思うので、ぜひ見ていただきたいです。

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