佐賀県武雄市。楼閣が有名な佐賀の温泉地です。ここに“ご立派”な道祖神『さやの神さん/さやんかみさん』があるということで、行ってまいりました。
場所は御船山楽園入口から直ぐ近く。御船山楽園は桜の季節や紅葉の季節には地元の人だけでなく観光客も訪れる風光明媚な場所です。武雄には花街があり、そこにいた女性たちがここの道祖神に性病から守るよう通うようになり、地元に広く根付いたのだとか。武雄の花街は、旧日本海軍が1889年に佐世保を軍港として設置し、佐世保駅から鉄道が開通するようになって一気に栄えた花街です。『全国遊郭案内』によると付近に炭鉱があり、遊び場としてもとても栄えたと書かれているので、軍人だけでなく、炭鉱夫なども客にいて繁昌していたのかもしれませんね。
さて、話を戻して道祖神です。こちらはタイミングがよければ、ガイドの方が案内をしてくださいます。訪れたのは大雨の後だったのですが、毎年7月の第二日曜に「さやん神祭り」があるそうで、その直後に訪れた私はとても運が良いとのこと。入口に道祖神の由来と、さやんかみさんの名前の意味やお詣りの仕方が書かれた看板があります。武雄市観光協会が作ったさやんかみの看板は、形も男性器で、じっくり読んでいると道路から思い切り見られてしまうのがやや恥ずかしいところです。
中に入るとお社がふたつあります。まずは奥の社から案内していただきました。ここには過去、ここにあった道祖神が祀られています。男性器と女性器の石が向かいあって置かれ、手前ほど新しいものになるのだそうです。歴代の道祖神が大事にされていることが分かりますね。