任天堂は8月26日、iOS、Android、Nintendo Switch/Nintendo Switch 2向けに新作アプリ「かおマリオ」を配信開始しました。
本作はマリオをテーマにした小さな子ども向けの商品シリーズ「マイマリオ(MY MARIO)」の一環として展開される、小さなお子さん向けの知育アプリ。
■ 子ども向けでも侮れない遊びの幅の広さを誇る「かおマリオ」
遊び方は実に直感的。マリオの頬やヒゲを引っ張ったり、つついたり、ぐるぐる回したりすると、さまざまな表情を見せ、いないいないばあ遊びもしてくれます。これだけでも小さなお子さんは大喜びしそう。

さらに画面左上の「?」ブロックをタップすると、上部にさまざまなアイテムバーが出現し、スーパーキノコで巨大化、スターで無敵化、プクプクで小さくなるといったお馴染みの演出が登場。音符ブロックで背景・BGMが変化したり、テレサがひょっこり現れたりと、シリーズファンにはうれしい小ネタも散りばめられています。

また、長時間遊ぶとマリオが眠ってしまう仕様も搭載されており、子どもが「ついつい遊びすぎる」ことを防いでくれる安心設計もポイントのひとつ。さらにインターネット接続不要で遊べるので、電波の悪い場所でも遊ぶことが可能です。子ども向けアプリとしてかゆい所に手が届く仕様の数々は、さすが任天堂といったところでしょう。

■ 子ども向けと思いきや大人にも遊んでほしい「ゆるゲー」だった
一見すると、小さな子ども向けと思えるこの「かおマリオ」ですが……今回iOS版を遊んでみた筆者が正直な感想を述べますと、「大人が遊んでもめちゃくちゃ楽しい」です。
まず、このアプリそのものが、かつて「スーパーマリオ64」のタイトル画面で遊んだあの「顔引っ張り」を現代風にアレンジしたような仕組みで、懐かしさと新しさが同居。2Dから3Dに進化したマリオをいじくりまわし、ある意味本編よりも夢中になったという人もきっと多いのではないでしょうか。

使用されている音楽もFC「スーパーマリオブラザーズ」、SFC「スーパーマリオワールド」で使われた懐かしのBGMをアレンジした楽曲で、エモさ100点満点。

しかも長時間遊んでいるとマリオが眠ってゲームを強制終了するという仕様。これがまた絶妙で、「そろそろやめとけよ」というメッセージに感じられてなりません。夜寝る前に布団の中にこもってプレイしていたとしても、熱中しすぎて朝までプレイしてしまった……なんてことはなさそうです。

あの頃のように無心でマリオの顔を触り倒して、くるくる目を回したり、うまくいくと「やったね!」と笑顔で褒めてくれる様子を眺めていると……思わずクスッとして、不思議と心が軽くなるような。会社と家庭の往来で、日々ストレスが蓄積しがちな大人たちこそ遊ぶべき「ゆるゲー」であるように感じました。

子どもは素直に楽しみ、大人は童心に返ってリラックス。そんな二重構造を持つ「かおマリオ」は、まさに任天堂らしい遊び心の塊。「疲れたら、マリオの顔を伸ばせ」それだけで今日一日のモヤモヤが軽くなるかもしれません。

<参考・引用>
任天堂公式HP「かおマリオ」
(山口弘剛)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025090105.html