私たちは、メールやウェブなど様々なシステム・サーバーを利用している。また、効率よく利用するにはサーバーを管理する必要があり、それらをまとめて管理できるのがWindows Admin Centerだ。

そこで今回は、Windows Admin Centerとは何かを解説していく。

「Windows Admin Center」とは何?

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(Image:microsoft.com)

私たちは、メールやウェブなど様々なシステムおよびサーバーを利用している。また、効率よくシステムを利用するためには、サーバーを管理する必要がある。そして、サーバーはリモートデスクトップなどでサーバーごとに接続して管理している。

しかし、その方法だとサーバーごとに接続しなければいけないため、どうしても管理に手間がかかってしまう。この問題を解決してくれるのが、「Windows Admin Center」である。Windows Admin Centerとは、複数のサーバーをまとめて管理できる便利なツールになっている。そのため、サーバーごとに接続する必要がなくなり、サーバーの管理に手間がかからないため簡単に管理できるのだ。

「Windows Admin Center」で管理できるものは?

「Windows Admin Center」とは何? 詳しく解説!
(Image:StockStudio Aerials / Shutterstock.com)

Windows Admin Centerとは、複数のサーバーをまとめて管理できる便利なツールになっているとお伝えした。しかし、具体的にWindows Admin Centerで管理できる対象のものは一体何だろうか。それは以下の通り、様々なものが対象になっている。

・リソースの表示
・リソース使用率の表示
・証明書
・デバイス
・イベントビューア
・エクスプローラー
・ファイアウォール
・OSにインストールされたアプリ
・ローカルユーザーとグループ
・ネットワーク設定
・プロセスの表示
・プロセスの終了
・レジストリの編集
・スケジュールされたタスク
・Windowsサービス
・役割と機能の有効/無効
・OSの記憶域
・OSの記憶域レプリカ
・Windows Update
・リモートデスクトップ接続

「Windows Admin Center」をインストールできるOSと管理対象OSは?

「Windows Admin Center」とは何? 詳しく解説!

Windows Admin CenterをインストールできるOSと管理対象OSについて解説していく。まず、Windows Admin CenterをインストールできるOSは、以下の通りになっている。

・Windows10(デスクトップモード)
・Windows10 Pro(デスクトップモード)
・Windows10 Enterprise(デスクトップモード)
・Windows Server2016(ゲートウェイモード)
・Windows Server2019(ゲートウェイモード)
・Windows Server2022(ゲートウェイモード)

Windows Admin Centerをインストールする場合、デスクトップモードとゲートウェイモードでのインストールがある。Windows10の場合は、デスクトップモードでインストールできるようになっている。

デスクトップモードとは、Windows Admin Centerをローカルで実行することだ。つまり、Windows Admin CenterをインストールしたPCから接続するということになる。また、ゲートウェイモードとは、別のコンピューターのブラウザからWindows Admin Centerに接続するということだ。

次に、Windows Admin Centerの管理対象に追加できるOSとは、Windows OSであればほとんどが追加できる対象になっている。また、マイクロソフトからサポート対象になっているOSバージョンであればWindows Admin Centerの管理対象に追加できるようになっているが、具体的には以下の通りになっている。

・Windows Server2008 R2
・Windows Server2012
・Windows Server2012 R2
・Microsoft Hyper-V Server2012 R2
・Windows Server2016
・Microsoft Hyper-V Server2016
・Windows Server2019
・Windows Server2022
・Windows10バージョン1709以降

このように、ほとんどのOSがWindows Admin Centerの管理対象に追加できる。しかし、クライアントOSは、Windows10のみ追加できる対象になっており、Windows8.1は管理対象には追加できないので注意するようにしよう。

また、上記の管理対象に追加できるOSの中でも、以下のOSの場合は、Windows Admin Centerの管理対象に追加する前に「Windows Management Framework」のバージョン5.1以上をインストールしなければならない。

・Windows Server2008 R2
・Windows Server2012
・Windows Server2012 R2
・Microsoft Hyper-V Server2012 R2
・Microsoft Hyper-V Server2016

「Windows Admin Center」がサポートしているブラウザは?

Windows Admin Centerがサポートしているブラウザは、以下の通りになっている。

・Microsoft Edge(Windows10バージョン1709以降)
・Google Chrome

このように現状では、2つのブラウザのみWindows Admin Centerのサポート対象になっている。

「Windows Admin Center」の使い方

Windows Admin Centerの使い方について解説していく。

【使い方①】ダウンロード/インストールする

Windows Admin Centerの使い方①は、ダウンロード/インストールすることだ。Windows Admin Centerをダウンロード/インストールするには、Microsoftの「https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-server/manage/windows-admin-center/overview」にアクセスする。

「Windows Admin Center」とは何? 詳しく解説!

「Windows Admin Center」を選択して、リンクからインストーラーをダウンロードする。ダウンロードしたインストーラーは、PCのデスクトップなど任意の場所に追加/保存する

次に、ダウンロードした「インストーラー」をダブルクリックして実行する。そして、「使用許諾契約書に同意します」にチェックを入れて「次へ」をクリックする。そうすると、「Microsoft Updateを使用して、コンピューターの安全性を確保し、最新の状態に維持する」という画面が表示される。

ここでは、推奨されている「更新プログラムを確認するときにMicrosoft Updateを使用する」にチェックを入れて、「次へ」をクリックする。次の画面では、「Windows Admin CenterをWindows Serverにインストールする」という画面が表示されるので、そのまま「次へ」をクリックする。そして、「Windows Admin Centerがこのコンピューターの信頼されているホストの設定を変更することを許可する」にチェックを入れて「次へ」をクリックする。

そうすると、「Windows Admin Centerをインストール中」という画面が表示されるので、Windows Admin Centerサイトのポート番号の欄に「443」を入力し、「自己署名SSL証明書を生成する」にチェックを入れて、「インストール」をクリックする。インストールをクリックすると、Windows Admin Centerのインストールが開始されるので、「PCから接続する準備ができました」と表示されたら「完了」をクリックする。ここまでくれば、Windows Admin Centerのインストールは完了になる。

【使い方②】Windows Admin Centerに接続する

Windows Admin Centerの使い方②は、Windows Admin Centerに接続することだ。Windows Admin Centerでサポートされているブラウザは、前述したように、Microsoft Edge(Windows10バージョン1709以降)とGoogle Chromeになっている。

そして、ブラウザから「https://WIN2019AC.ad.rem-system.com:443」を入力してWindows Admin Centerにアクセスする。そうすると、自己署名SSL証明書を使用しているためエラー画面が表示される。エラー画面が表示されたら、「詳細」をクリックし、「Webページへ移動」を選択する。そうすると、Windows Admin Centerのログイン画面が出てくるので、「administrator」を上の欄に入力し、下の欄には「管理者パスワード」を入力して「OK」をクリックする。そうすれば、Windows Admin Centerにログインできる。

Windows Admin Centerにログインすると、ウェルカム画面が出てくるので「次へ」をクリックする。次の画面では、Windows Admin Centerに追加されているサーバーの一覧が表示される。この段階では、Windows Admin Centerのゲートウェイサーバーのみ自動で追加されている状態になる。しかし、Windows Admin Centerで管理するシステムを追加することによって、この一覧に追加されていくことになる。そして、追加されている「ゲートウェイサーバー」をクリックすると、システムの概要が表示される。

ここでは、管理されているシステムの概要とツールが確認できる。概要欄の下にあるツール一覧は、管理対象のシステムに利用できるツールになっている。

例えば、Windows Admin Centerから管理対象のシステムに対してPower Shellを実行できるようになっている。

【使い方③】管理対象システムを追加する

Windows Admin Centerの使い方③は、管理対象システムを追加することだ。Windows Admin Centerに接続できたら、システムを追加していく。Windows Admin Centerの「すべての接続」画面から「追加」をクリックする。そうすると、「接続の種類を選択」という画面が表示されるので、「サーバー」を選択する。そして、「Active Directoryタブ」をクリックして、検索欄に「win2019」と入力して「検索」をクリックする。

検索が終了すると、追加対象のサーバーが表示されるので、「サーバー名」にチェックを入れる。そして、「追加」をクリックする。そうすれば、Windows Admin Centerに追加できる。しかし、追加したサーバーの資格情報は、Windows2019のローカルユーザーになっているため、Windows Admin Centerに追加したwin2019には接続できない。従って、「管理に使用する資格情報タブ」をクリックし、資格情報を登録していく。「管理に使用する資格情報タブ」をクリックすると、「資格情報を指定してください」という画面が表示されるので、「この接続では別のアカウントを使用する」にチェックを入れる。

次に、ユーザー名のところに「rem-system\administrator」を入力し、パスコードのところに「rem-system\administratorのパスワード」を入力する。ユーザー名とパスワードを入力できたら、「これらの資格情報をすべての接続で使用します」にチェックを入れて、「続行」をクリックする。これで、資格情報の登録は完了になる。資格情報を登録したら、win2019に接続していく。問題なく、win2019のシステム概要画面が表示されればOKだ。

※サムネイル画像(Image:microsoft.com)

By OTONA LIFE
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