大手銀行より金利が100~250倍も高い「ネット銀行」ですが、実は金利だけでなく他行宛振込手数料もかなりお得なのをご存じでしょうか? そこで今回は、他行宛振込手数料の無料回数が多いネット銀行を紹介します。なかには優遇プログラムで月50回も無料になる場合もありますので、銀行振込の利用が多い人はぜひチェックしてみてください。
ネット銀行なら他行宛振込手数料が無料になる場合も!
最近は大手銀行やゆうちょ銀行でも、ATMや窓口ではなくネットからお金を振込めば、他行宛振込手数料が3万円未満で150円~165円、3万円以上で165円~330円程度と安く済みますよね。
こちらはみずほ銀行の他行宛振込手数料一覧表です。ネットバンキングなら3万円未満で1回150円、3万円以上で1回320円と、窓口やATMよりも安く振込めます(画像はみずほ銀行公式サイトより転載)
しかし、ネット銀行なら3万円以上の振込みでも手数料が110円以下になるところも多いですし、条件なしで月1~3回程度は他行宛振込手数料が無料になる場合もあります。
さらに、優待プログラムのステージやランクが最上位になると、月10~50回も他行宛振込手数料が無料になる場合もあるのです。
仮に、大手銀行で他行宛振込を月に5回行うと、手数料が1回165円の場合で年間9,900円も取られてしまうので、決してバカにできません。
毎月、の支払いで銀行振込をしている人なら、ネット銀行を利用することで、1回につき数百円程度は手数料を節約できるでしょう。
しかも、ネット銀行なら定期預金や普通預金で0.10~0.25%という高い金利を設定しています。これは大手銀行の実に100~250倍に相当しますので、ぜひネット銀行の利用も検討してみてください。
もちろん、ネット銀行は日本の預金保険制度の対象なので、万一破綻しても日本円の定期預金や普通預金および金利は1,000万円まで保護されますので安心ですよ。
OTONA LIFE | オトナライフネット銀行金利ランキング、2位SBI新生銀行(0.30%)1位は?【2023年6月版】https://otona-life.com/2023/06/18/178242/アナタは夏のボーナスをどのようにしていますか? 大手銀行の普通預金金利は史上最低の0.001%なので、ちっともお金は増えません。かといって慣れない投資で損失を出すのも怖いし……。そのような人は、リスクゼロで安心なネット銀行がおすすめ! ネット銀行なら大手銀行の100~...そこで今回は、どのネット銀行なら他行宛振込手数料が安くて済むのかを比較検証してみたいと思います。
こちらは「SBI新生銀行」の公式アプリ画面です。
条件なしでのネット銀行「他行宛振込手数料」の無料回数を比較
ネット銀行では優待プログラムの最低ランク(条件なし)でも、月1~3回程度は他行宛振込手数料が無料になる場合があります。
また、無料回数を超えた場合の手数料は77円~110円程度と大手銀行より安い場合も多いので、チェックしておきましょう。
ただし、第二地方銀行などが行っているネットサービスでは、他行宛振込手数料が1回も無料にならない場合もありますのでご注意ください。
ネット銀行の他行宛振込手数料の無料回数(条件なし)
銀行名最低ランクでの他行宛振込無料回数無料回数超の手数料SBJ銀行月5回220円auじぶん銀行月3回※三菱UFJ銀行宛は何回でも無料99円東京スター銀行 ※1実質月3回(キャッシュバック)
※取引明細書を「郵送しない」設定の場合110円PayPay銀行月3回
※PayPay銀行口座での給与受取が条件
※三井住友銀行の本人名義口座への振込は無料145円UI銀行月2回86円住信SBIネット銀行月1回
※三井住友信託銀行宛は何回でも無料77円ソニー銀行月1回
※Sony Bank WALLET(デビットカード)所有で月2回無料110円SBI新生銀行 ※1月1回214円
※事前登録先への振込楽天銀行なし145円
※1 ネットバンキングの場合
ネット銀行において優待プログラムの最低ランク(条件なし)での、他行宛振込手数料の無料回数を比較しました。「SBJ銀行」は月5回まで、「auじぶん銀行」や「東京スター銀行」「PayPay銀行」は月3回まで無料で振込めます(表は各銀行の公式サイトを基に筆者が独自に作成)
「SBJ銀行」は月5回まで他行宛振込手数料が無料に!
「SBJ銀行」は常にトップクラスの金利を誇る韓国系の金融機関です。もちろん、日本の預金保険制度の対象なので、万一の場合も日本円の定期預金や普通預金および金利は1,000万円まで保護されます。
そのようなSBJ銀行は他行宛振込手数料もお得で、優待プログラムのランクに関係なく、月5回まで無料で振込めるのです。ただし、6回目以降は1回220円の手数料を取られますのでご注意ください。
●SBJ銀行「手数料一覧」は→こちら
SBJ銀行のSBJダイレクトなら、条件なしで月5回まで他行宛振込手数料が無料になります。これはお得ですね(画像はSBJ銀行公式サイトより転載)
「auじぶん銀行」は他行宛振込手数料が月3回まで無料!
「auじぶん銀行」は「auカブコム証券」の口座を開設して投資資金をスムーズに移動できる「auマネーコネクト」設定をすると、普通預金金利が0.10%になります。
さらに「auまとめて金利優遇」では、auマネーコネクトの0.10%に加え、au PAYとの連携で+0.05%、au PAYカードの引き落とし口座指定で+0.05%され、普通預金金利が最大0.20%になるのが特徴です。
●auじぶん銀行「auまとめて金利優遇」は→こちら
そのようなauじぶん銀行では、優待プログラムの最低ランク(条件なし)でも、月3回までは他行宛振込手数料が無料になります。
また、auじぶん銀行はKDDIと三菱UFJ銀行が共同出資して設立したネット銀行ですので、auじぶん銀行だけでなく三菱UFJ銀行宛の振込手数料も無料になります。
●auじぶん銀行「振込」は→こちら
auじぶん銀行はKDDIと三菱UFJ銀行が共同出資して設立したネット銀行なので、三菱UFJ銀行宛の振込みも手数料は無料になります。また、他行宛振込手数料は誰でも月3回まで無料です(画像はauじぶん銀行公式サイトより転載)
「東京スター銀行」は他行宛振込手数料が月3回まで無料!
「東京スター銀行」は2001年に誕生した東京を拠点とする第二地方銀行で、厳密にはネット銀行ではなく実店舗もあります。
しかし、1年定期で0.20%、3年定期で0.25%といった高い金利を用意しているほか、給与受取口座指定で普通預金金利が0.1%になります。
そのような東京スター銀行では、取引明細書を「郵送しない」設定にするだけで、月3回も実質無料(手数料はキャッシュバック)になります。
また、無料回数を超えても1回110円なので、3万円以上なら大手銀行よりは安く振り込めます。
●東京スター銀行「振込手数料」は→こちら
東京スター銀行では取引明細書を「郵送しない」設定にするだけで、月3回も他行宛振込手数料が無料になります。手数料はいったん引かれますが、あとでキャッシュバックされる仕組みです(画像は東京スター銀行公式サイトより転載)
「PayPay銀行」は他行宛振込手数料が月3回まで無料!
ジャパンネット銀行をルーツに持つ「PayPay銀行」は、給与受取口座としてPayPay銀行を指定するだけで(要エントリー)、月3回まで他行宛振込手数料が無料になります。
また、無料回数を超えた場合でも1回145円で振り込めますので、3万円以上なら大手銀行よりもお得です。
なお、本人(同一名義)の三井住友銀行宛の振込手数料はいつでも条件なしで無料なります。
●PayPya銀行「振込手数料」は→こちら
PayPay銀行では給与受取にするだけで、翌月は3回も他行宛振込手数料が無料になります。ただし、事前エントリーが必要なのでご注意ください(画像はPayPay銀行公式サイトより転載)
●SBI新生銀行「振替手数料・振込手数料」は→こちら
●住信SBIネット銀行「振込・振替」は→こちら
●ソニー銀行「お振り込み・ATM利用手数料」は→こちら
●イオン銀行「振込手数料とATMご利用手数料」は→こちら
●楽天銀行「通常振込・振込予約」は→こちら
●UI銀行「各種手数料」は→こちら
ネット銀行は「優遇プログラム」で他行振込手数料が月20~50回も無料になる場合も!
ネット銀行の多くは、総資産額や投信・外貨預金、給与受取口座指定といった条件をクリアすることで、ステージやランクが上がる「優遇プログラム」を用意しています。
ステージやランクが上がると、ATM出金手数料や他行宛振込手数料の無料回数が増えたり、定期預金金利が上乗せされるといった優遇措置を受けられますので、ぜひチェックしてみてみださい。
そこでここでは、優待プラグラムでどこまで他行宛銀行振込手数料の無料回数が増えるのか確認しておきましょう。
※1 プラチナデビットカード(Mastercard)等の契約でもランクアップ可能
※2 給与・年金受取、auPAY残高チャージ、総資産50万円以上等でそれぞれスタンプ1個
※3 カッコ内はSony Bank WALLETありの場合
※4 イオンカードセレクト契約で40点/給与・年金受け取りで30点など
「SBI新生銀行」では優待プログラムの最上位で他行宛振込手数料が月50回も無料になります。ほかにも「SBJ銀行」「UI銀行」「住信SBIネット銀行」なら最上位ランクで月20回は無料になります(表は各銀行の公式サイトを基に筆者が独自に作成)
「SBI新生銀行」はステップアッププログラムの「ダイヤモンド」になると月50回まで無料!
「SBI新生銀行」の優待プログラムは「ステップアッププログラム」と呼ばれており、総資産額や指定投資商品の金額で5段階に分かれています。
総資産額100万円以上か指定投資商品10万円で「シルバー」、総資産額500万円以上か指定投資商品100万円で「ゴールド」、総資産額2,000万円か指定投資商品300万円以上で「プラチナ」、指定投資商品2,000万円で「ダイヤモンド」になります。
SBI新生銀行はこのランクで他行宛振込手数料の無料回数も変化するようになっており、「シルバー」なら月3回、「ゴールド」で月5回、「プラチナ」で月10回、さらに「ダイヤモンド」になると、なんと月50回も無料になるのです。
しかも、無料回数を超えた場合の振込手数料もスタンダードが1回214円なのに対し、「シルバー」と「ゴールド」では1回110円、「プラチナ」と「ダイヤモンド」では1回75円と安くなります。これはかなりお得ですね。
●SBI新生銀行「ステップアッププログラム」は→こちら
他行宛振込手数料の無料回数は「シルバー」で月3回、「ゴールド」で月5回、「プラチナ」で月10回、「ダイヤモンド」では月50回も無料になります(画像はSBI新生銀行公式サイトより転載)
他行宛振込手数料が最大月50回も無料になるSBI新生銀行ですが、上位ランクを目指すための条件はかなり厳しいのが現実です。
しかし、現在は「SBI新生コネクト開始記念」キャンペーンが実施されており、23年9月28日までにSBI証券口座との入出金サービス「SBI新生コネクト」を設定するだけで、いきなり最上位の「ダイヤモンド」になれるチャンスがあります。
これによって普通預金金利が0.20%にアップするほか、ATM出金無料回数が無制限になったり、他行宛振込手数料が月50回も無料になるのです。興味のある人はぜひチャレンジしてみましょう。
●SBI新生銀行「SBI新生コネクト開始記念 ダイヤモンドステージ 円普通預金金利年0.10%(税引前)上乗せキャンペーン」は→こちら
通常は指定投資商品が2,000万円以上ないとなれない「ダイヤモンド」ステージですが、今ならSBI証券口座との入出金サービス「SBI新生コネクト」を設定するだけでOKです(画像はSBI新生銀行公式サイトより転載)
「SBJ銀行」はSBJプレミアムクラブの「ダイヤモンド」で月20回まで無料!
韓国系の「SBJ銀行」には「SBJプレミアムクラブ」という優待プログラムが設けられています。
たとえば、普通預金や定期積立3万円ごとに3ポイント、定期預金10万円ごとに3ポイントが付与されますが、そのポイント合計で4つのランクに分かれます。
他行宛振込手数料の無料回数は、330ポイント以上で「ブロンズ」になると月5回、500ポイントで「シルバー」になると月10回、1,000ポイントで「ゴールド」になると月15回、さらに、2,000ポイント以上で「ダイヤモンド」になると月20回まで増えます。
●SBJ銀行「SBJプレミアクラブ」は→こちら
SBJ銀行では「SBJプレミアムクラブ」という優待プログラムが用意されており、2,000ポイントで「ダイヤモンド」になれば、他行宛振込手数料が月20回も無料になります(画像はSBJ銀行公式サイトより転載)
「UI銀行」はUIプラスの「ステージ5」で月20回まで無料!
「UI銀行」は東京きらぼしフィナンシャルグループの子会社で、2022年1月17日に開業したネット銀行です。
普通預金は誰でも金利0.10%。
UI銀行では「UIプラス」という優待プログラムが設けられており、総預金10万円未満で「ステージ1」と判定され、他行宛振込手数料が月2回まで無料になります。
総預金が10万円以上で「ステージ2」になると月5回、そして総預金500万円で最上位の「ステージ5」になると月20回まで無料になります。
なお、無料回数を超えた場合の振込手数料は1回86円とかなり安い水準なので、ステージが低いままでも十分利用価値があるでしょう。
●UI銀行「UIプラス(優待サービス)」は→こちら
UI銀行は「UIプラス」の10万円未満のステージ1でも月2回は他行宛振込手数料が無料になり、ステージ5になると月20回まで無料になります(画像はUI銀行公式サイトより転載)
「住信SBIネット銀行」はスマート認証NEO登録するだけで月5回まで無料に!
600万口座を誇るネット銀行大手の「住信SBIネット銀行」は、JAL、ヤマダ電気、高島屋などと提携サービス口座が用意されるなど、先進的なシステムが導入されています。
そのような住信SBIネット銀行には「スマートプログラム(スマプロ)」と呼ばれる優待プログラムがありますが、鍵になるのは生体認証でのログインの「スマート認証NEO」への登録です。
スマート認証NEOの登録をするだけで、いきなり「ランク2」になり他行宛振込手数料が月5回まで無料になるのです。
また、スマート認証NEOに加え、総預金残高が300万円以上あると「ランク3」となり月10回まで無料に。さらに外貨預金と仕組預金の月末残高合計が500万円以上で「ランク4」になり、月20回まで無料になります。
●住信SBIネット銀行「スマプロランクについて」は→こちら
こちらがスマプロの判定基準ですが、鍵になるのはスマート認証NEOです。「ランク2」以上になるにはスマート認証NEOが必須となります(画像は住信SBIネット銀行公式サイトより転載)
スマプロでは他行宛振込手数料が「ランク2」でも月5回無料に。「ランク3」では月10回、「ランク4」では月20回まで無料になります(画像は住信SBIネット銀行公式サイトより転載)
「auじぶん銀行」はじぶんプラスのプレミアムで月15回まで無料に!
auじぶん銀行では「じぶんプラス」という優待プログラムが用意されており、獲得スタンプ0~1個で「レギュラー」、2~3個で「シルバー」、4個で「ゴールド」、5個で「プレミアム」となります。
【入金】給与・年金受け取り、【口座振替】口座振替、【キャッシュレス決済】au PAY 残高チャージやスマホ決済、じぶん銀行スマホデビット、【エンタメ】じぶん銀行toto、【資産運用】外貨預金や円定期、auマネーコネクト、【残高】総資産残高50万円以上など、各カテゴリをひとつクリアするごとにスタンプ1個が加算されるシステムです。
●auじぶん銀行「じぶんプラス」は→こちら
auじぶん銀行では、スペシャルオファーとしてスタンプ数に関係なく総資産残高1,000万円以上で「プレミア」に。
auじぶん銀行と三菱UFJ銀行以外の他行宛振込手数料の無料回数については、「レギュラー」で月3回、「シルバー」で月5回、「ゴールド」で月10回、「プレミアム」になると月15回まで無料になります。
また、無料回数を超えても1回99円で振り込めますので、大手銀行よりはかなりお得でしょう。
auじぶん銀行では無条件の「レギュラー」でも月3回、「シルバー」で月5回と、あまり優待プログラムで無理をしなくても他行宛振込手数料が無料になる回数が多めです(画像はauじぶん銀行公式サイトより転載)
●ソニー銀行「優遇プログラム Club S 」は→こちら
●PayPay銀行「手数料優遇(預金平均残高3,000万円以上の場合)」は→こちら
●イオン銀行「イオン銀行Myステージ」は→こちら
●楽天銀行「ハッピープログラム」は→こちら
まとめ
いかがでしょうか? 今回はネット銀行の他行宛振込手数料に焦点を当てて比較してみました。
いくらネット銀行の金利が高いといっても、たとえば100万円を0.25%の定期預金に1年間預けても、もらえる利息は2,500円(税引前)です。
もし、他行宛振込で毎回数百円の手数料を取られてしまえば、もらった金利などアッという間に消し飛んでしまうでしょう。
ネットショップや通販などの買い物で、よく他行宛の銀行振込を利用するという人がネット銀行を選ぶときは、金利の高さだけでなく他行宛振込手数料の無料回数がお得になる優待プログラム制度にも目を向けてください。
By OTONA LIFE