小学生野球の高円宮賜杯第45回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントは17日、ハードオフ新潟で準決勝が行われ、伊勢田ファイターズ(京都)が5-3で多賀少年野球クラブ(滋賀)に勝ち、初の決勝進出を決めた。4年ぶり8度目の優勝を目指す長曽根ストロングス(大阪)は5-4で初出場の旭スポーツ少年団(新潟)に逆転サヨナラ勝ちした。
決勝は18日にハードオフ新潟で開催される。
▽伊勢田ファイターズ(京都) 5-3 多賀少年野球クラブ(滋賀)
「ものおじしない1番打者」
伊勢田ファイターズのリードオフマン松倉駿が巧みな打撃でチームを初の決勝に導いた。二回、2死からつくった満塁の好機で、外角低めの球を右前へはじき返し、先制の2点適時打とした。2球で追い込まれたが「動揺はしない。落ち着いて打てた」と粘って6球目を仕留めた。幸智之監督が「ものおじしない選手。追い込まれても平気というか、いつも通り」と評する通りの打撃だった。
ソフトバンクホークスの近藤健介が好きだという松倉は「ライナーで内野の頭を超える打球を意識している」と近藤タイプの鋭い打撃を武器に快進撃を支える。
決勝に向け幸監督は「この大会を目標にしてきた。子供たちが納得できる試合にしたい」と語った。(竹田颯汰)
▽長曽根ストロングス(大阪) 5-4 旭スポーツ少年団
「最後まで振り抜く」とサヨナラ打
8度目の優勝を狙う長曾根ストロングスが逆転サヨナラ勝ちで決勝進出を決めた。2点を追う六回に2安打で1点差とし、なお1死一、二塁。
月田は「緊張はしていた。詰まってもいいから最後まで振り抜くという気持ちだった。とてもうれしかった」とかみしめるように話し、うれし涙を流したのは「初めて」と振り返った。ライナー性の打球が特徴で、サヨナラ打も持ち味が生きた。「決勝は全打席打つ」と意気込みを語った。
熊田耐樹監督は「予選から追いかける展開が多かった。(3回戦の)不動パイレーツ戦もそうだった。最後はやっぱり魂」と選手の勝負強さをたたえた。(松﨑航大)