今年の新入社員は、仕事や働くということにどのような意識を持っているのか──。日本能率協会(東京)はこのほど、同協会が提供する新入社員向け公開教育セミナーの参加者657人を対象に、今後のキャリア形成のあり方を探ることを目的として「2025年度新入社員意識調査」を実施した。
最初に「一つの仕事を長く続けて専門性を磨きたい」かどうか聞くと、「近い」と回答する割合が年々増加、今年度調査では35.0%で「どちらかというと近い」の32.9%をあわせると7割弱となった。「定年まで一つの会社に勤めたい」人の割合も年々増加し、今年度は34.2%となっている。「どちらかというと近い」の34.4%をあわせると、こちらも7割弱となった。また、「副業・兼業をやってみたい」は、5割超がそう思っている一方、「プライベートを優先したい」は8割を超えている。
他方、コロナ禍の2022年から2024年にかけてはキャリアイメージを「描いている」人が増加傾向にあったが、今年度は2024年の61.1%から10ポイント減少し、51.7%にとどまった。
理想とする上司や先輩について聞くと、「仕事について丁寧な指導をする上司・先輩」が67.6%と最も高く、「言動が一致している上司・先輩」が37.3%、「仕事の結果に対するねぎらい・褒め言葉を忘れない上司・先輩」が31.2%となっている。
働き方中でに関する質問では、「海外転勤を受け入れない」人は「どちらかといえば受け入れない」と合わせると6割いた。「ずっと日本人だけと仕事をしていたい」人は3割強。さらに、AIによって9割弱が仕事の仕方が変わると認識しているが、約1割の人がAIを使った仕事を「できればしたくない」という。
※出典:2025年度「新入社員意識調査」(一般社団法人日本能率協会)