※本稿は、大平信孝、大平朝子『すぐやる人の小さな習慣』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
■通勤電車に乗った直後に「1分間勉強」を
通勤の電車内や車内を、「何となく惰性」ですごしていませんか。
あなたは、通勤時間にどんなことをしていますか? 車窓を眺めたり、睡眠、音楽鑑賞、動画視聴、SNSなどは一つの選択肢です。
けれど、ちょっと考えてみてください。
じつは、電車通勤の方は体さえ電車に乗っていれば、車通勤の方も運転にさえ注意すれば、あとは何をしようと完全に自由な時間です。毎日確実に確保できるこのスキマ時間を受け身ではなく、ぜひ「自分のため」に積極的に活用してみましょう。
通勤時間を有効活用できるかどうかは、「乗った直後」がポイントです。うまく活用できる人は、通勤時間に何をするか「あらかじめ決めている」のです。
何をするか事前に決めていないと、「何となく」「手持ち無沙汰だから」とスマホを開いたり、音楽を聞くことになります。
そこで、通勤時、電車や車に乗ったら、最初の1分間だけ「○○の勉強をする」と決めてしまいましょう。
「勉強」というと、少し堅苦しい感じがするかもしれませんが、「Yahoo! ニュース」の英語版を読んだり、洋楽を聞くだけでも十分英語の「勉強」になります。
■理想の未来につながるインプットを
私のお客さんのなかには、電車の中では、「実用的なビジネス書ではなく、歴史や文化に関する本か小説を読む」と決めている方や、「中吊り広告を見て、ビジネスのヒントや時代の流れをつかむ」と決めている方もいます。
ポイントは、会社のためでも、お客さんのためでもない、「あなた自身の自己投資のため」に時間を使うこと。
個人的に興味があって、あなたの理想の未来につながることに、1分間集中して取り組むことです。
1分経過したところで気分がよければそのまま続け、気分が乗らなければスパッとやめればいいのです。
仕事で実績を残す人は、「自分がやりたいこと」や「自分にとって大切なこと」はすべて、出社前の「朝」に行っています。それには理由があります。
人間の脳は、眠っている間に情報を処理するので、朝の脳はクリアです。
脳科学的にも、脳の中に未処理の情報が蓄積されている状態では、情報の整理が間に合わず、思考が阻まれてしまうことがあるとわかっています。
だからこそ、脳がフレッシュで疲れていない朝の「就業開始前」に「押さえどころを押さえる」のです。
■仕事で失敗しても、人生には失敗していない
たった1分ですが、「あなたの未来につながる勉強」をしておくと、1日のリスクヘッジにもなります。たとえトラブルなどがあって、気持ちがへこむことがあっても、短時間で回復できます。
なぜなら、仮に「仕事」で失敗をしてしまっても、「人生」には失敗していないと考えられるからです。
たとえば、目の前の案件に忙殺されているときにトラブルが起こると、「もうダメだ」とお手上げになってしまうことがあります。
そんなときでも、「プロジェクト全体」、「会社全体」、「業界全体」、「あなたのキャリア全体」というように、広い視点で思考していくと、思い込みが外れて、意外な解決策が見えてくることがあるのです。
「仕事がしんどい」「目の前の案件がうまくいかなくて落ち込みがち」なときこそ、朝、仕事を始める前に、あなたの人生にとって大事なこと、「自己投資の時間」を1分でいいので確保してみてください。きっと勤務中も、おだやかな気持ちですごせる時間が増えるはずです。
■通勤時から「最高のアウトプット」をイメージ
「時間があれば、もう少しできるんだけど……」
「この程度やっておけば苦情はこないから、いいだろう」
日々の仕事は油断すると、惰性で流したり妥協したりしがちです。すると、「そもそも自分は何のために仕事をしているのか」という意義も見失ってしまいます。
仕事をやらされている感じや、やっつけ仕事感を引きずったまま、勤務時間をすごすと、たとえ同じ時間を仕事に費やしても、クオリティーは下がり、疲れは増してしまいます。
そこで、オススメなのが、通勤途中でできる「最高のアウトプット」をイメージする小さな習慣。電車の中で、「今日の仕事のアウトプット」について考え、イメージするクセをつけるのです。
今日の仕事のアウトプットは、
「本当はどうなったらいい?」
「そのためにやったほうがいいと思うことは?」
と、自分に聞いてみる。
企業研修時には、「今日の仕事のアウトプットをイメージすることは、すでに毎日やっています」という方もいます。
■義務感からではなく、望む未来を明確にする
そういう方には、今日だけではなく、そのちょっと先、「今週、来週、今月」の仕事の着地点について、「本当はどうしたい?」「そのためにできることは?」と、問いかけてイメージしてみてください、とお伝えしています。
実際、そうアドバイスした方は、ちょっと先の仕事のゴールをイメージするようになって、さらに仕事がスムーズにいくようになったと言います。
あらかじめゴールをイメージして、シミュレーションすることを、コーチングでは「メンタルリハーサル」と呼びます。
メンタルリハーサルの効用の一つは、やる気のスイッチが入って、前向きに行動できること。
「○○しないといけない」という義務感からではなく、「こうしたい!」「こうなりたい!」と望む未来を明確にすることで、より主体的に、スムーズに仕事に取りかかれるようになります。
どうせ仕事をするなら、効果的に時間を使って、質の高い仕事をしたほうが、人は快活でいられます。
同じ1日をすごすのでも、頭の中でどんなゴールイメージを持っているかで、成果・結果が変わってきます。ぜひ試してみてください。
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大平 信孝(おおひら・のぶたか)
メンタルコーチ
アンカリング・イノベーション代表。目標実現の専門家。長野県生まれ。中央大学卒業。
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大平 朝子(おおひら・あさこ)
問題解決の専門家
国家公務員試験を主席合格。裁判所書記官として年間2000件の記録を扱う中で、問題解決のある法則を発見し、独立。教育団体、女性団体、外国人リーダー向けに、研修を実施。無職の夫をベストセラー作家にした手法が注目され、女性経営者など3000人以上の問題解決に携わる。現在は、2人の息子の育児に加え、夫・プロコーチ大平信孝主催のコーチングスクールNEXTのマネジメント、コラム執筆も行なっている。
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(メンタルコーチ 大平 信孝、問題解決の専門家 大平 朝子)

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