※本稿は、大平信孝、大平朝子『すぐやる人の小さな習慣』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
■仕事がマンネリ化したら周囲に「宣言」してみる
仕事のマンネリ化はダラダラ仕事の原因の一つです。いったん業務に慣れると、慣れとともに緊張がなくなり、思い通りに仕事が進まなくなってしまうことがあります。
そんなときは、仕事スイッチをオンにするために、周囲に「自分のやる仕事を宣言する」小さな習慣を試してみてください。
周囲の仲間から受ける圧力のことを「ピア・プレッシャー」といいます。この心理的プレッシャーは、よい影響を及ぼすことも、悪い影響を及ぼすこともあります。
たとえば、自分は仕事が終わっていて定時に帰れる状況でも、他のスタッフが遅くまで残業しているのにつられ、何となく残業してしまったことは、ありませんか?
これは、誰かにはっきり指示されたわけでもないのに「周囲に合わせないといけない」という心理的圧力に、圧倒されてしまったからです。
一方、この小さな習慣では、心理的プレッシャーを前向きに活用します。
「まわりに宣言したから、頑張ろう」「宣言を気にかけてくれたり、期待や応援してくれる人もいるのだから、やってみよう」と思うことで自分に適度なプレッシャーを与えるのです。
フリーランスや在宅勤務の方、社内で宣言するのはハードルが高すぎると感じる方は、SNSで、「仕事やります宣言」をするのもオススメです。
SNSを通じてつながっている人に宣言することで、社内で宣言するのと同じくらい適度なプレッシャーを自分に与えることができます。
■メルマガを書き上げたら、ご褒美の小倉トーストを
私は、「行動イノベーションNEXT ネクストステージを目指す! 行動のヒント」というメルマガを発行しているのですが、執筆は「あのカフェ」と、場所を決めています。
同じ時間に、同じ場所に行くことで、自動的に仕事モードに入れるので、オフィスで書くよりもスムーズに執筆できるからです。
書き終えるまで食事はとらず、メルマガを書き上げたら、ご褒美として大好きな小倉トーストを食べるというルールを設けています。
そして、「くつろぐ場所」と「仕事をする場所」は極力分けるようにしています。自分の「社外オフィス」として使っている店は、休日などオフの日には利用しないようにしています。
さらに、仕事モードのときは「ブラックコーヒーしか飲まない」と決めています。場所とドリンクで仕事モードに入る「アンカリング」を作っているのです。
アンカリングとは、五感の情報をきっかけに、特定の条件反射が起こるプロセスを作り出すことです。
「学生のころによく聞いていた曲を街でふと耳にすると、初恋の人を思い出す」というのは自然にできたアンカリングです。このような条件反射を意図的に作ることもできます。
オフィス以外の場所で仕事をするときは、「店」や「ドリンク」を固定します。
そして、その店に入ったらすぐに仕事に取りかかるようにします。
紅茶好きの人なら、「アールグレイ、砂糖・ミルクなし」などと、細かいことまで決めてしまうとベターです。
私のお客さんのAさんは、原稿の執筆やアイデアをまとめるなど、一人で集中するときと、打ち合わせなどに使うときとで、社外オフィスの店を使い分けているそうです。
業種や職種にもよるでしょうが、あなただけの隠れ家として、一人でこもれる空間を確保しておくと、仕事がはかどります。
■終業30分前にエンジン全開で全力疾走の効果
毎日やってくる「終業30分前」。あなたは、どんなふうにすごしていますか?
「終業時間」というゴールが見えてホッとして気をゆるめ、帰宅準備を始めるのも一つの選択肢かもしれません。
ですが、ラスト30分にエンジン全開で全力疾走すると、場合によっては、1?2時間残業するよりも、仕事がはかどることがあります。
このときの集中力を支えてくれるのが「砂時計アプリ」です。手元にあるなら本物の砂時計を使ってもよいのですが、最近はスマホアプリの「砂時計[Best Sand Timer]」「見て楽しむ砂時計タイマー」など便利なツールがあります。音やバイブ、光の点滅で終わりを知らせてくれるので、周囲を気にせず活用できます。
終わりの時間を意識して、砂時計でカウントダウンしながら、少しでもいいので難しい仕事に手をつけておく。
難しい案件について、終わりの時間を決めずに取りかかると、時間も集中力も消耗してしまいますが、ラスト30分と限定すれば、時間的にも精神的にも、負担をかけすぎずに気軽に手をつけることができます。
これは、時間の制約が少ないフリーランスや在宅勤務の方も同じです。「仮」でもいいので自分で終業時間を決めて、その30分前になったらラストスパートをかけてみてください。
■仕事の能力が上がると、人生の可処分時間が増える
私のお客さんのなかには、このラスト30分で、企画書のラフ案を仕上げる方もいれば、明日の最重要課題に少し着手するという方、先延ばしにしていた案件に取り組むという方もいます。
脳科学者が行った実験でも、適度な制限時間を設定したときのほうが、時間的制約がないときよりも脳が活性化することがわかっています。
同じ仕事を短時間で処理できるようになると、仕事の能力が上がるだけでなく、人生の可処分時間が増えます。すると、選択肢が格段に増えます。
仕事にメリハリをつけて休憩することも、気になっている案件について時間をかけて調べることもできます。
また、早く帰宅して、仕事以外のことに時間を使うこともできます。
終業30分前からのマイ・カウントダウン、ぜひ、試してみてください。
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大平 信孝(おおひら・のぶたか)
メンタルコーチ
アンカリング・イノベーション代表。目標実現の専門家。
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大平 朝子(おおひら・あさこ)
問題解決の専門家
国家公務員試験を主席合格。裁判所書記官として年間2000件の記録を扱う中で、問題解決のある法則を発見し、独立。教育団体、女性団体、外国人リーダー向けに、研修を実施。無職の夫をベストセラー作家にした手法が注目され、女性経営者など3000人以上の問題解決に携わる。現在は、2人の息子の育児に加え、夫・プロコーチ大平信孝主催のコーチングスクールNEXTのマネジメント、コラム執筆も行なっている。
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(メンタルコーチ 大平 信孝、問題解決の専門家 大平 朝子)

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