※なお、本稿は個人が特定されないよう、相談者のエピソードには変更や修正を加えている
■「育ちの良い人」は相手のどこを見ているのか
結婚相談所で婚活している方のなかには、驚くようなセレブリティもたくさんいる。
たとえば、何代も続く老舗企業の跡取りであるとか、都心に大きな敷地があり大型スーパーなどにも土地を貸していたり、ビルを何棟も持っていたり、「蔵」があったりと、莫大な資産がある方もいる。
幼稚園や小学校から名門私立に通い、お手伝いさんがいた家庭で育った方、そこまでいかなくとも、しっかりした家庭で、やんごとなき教育を受けた「育ちの良い方」はたくさんいる。
育ちの良い人たちにとっても、「結婚」という人生のターニングポイントを迎えることは、今までの生活を大きく変えることとなり勇気のいることだ。
また自分が周りから与えられてきた環境や教育を、自分の子供にも与えたいと考える。
一般庶民からしても、憧れのセレブな結婚生活を希望する方が多いのもこれまた当然で、結婚相談所で出会う結婚相手に、育ちの良さを期待もする。
では、その「育ちの良い人」たちは、パートナーにどんなことを期待し、相手の育ってきた環境をどこで察知しているのであろうか?
育ちの良さを感じる所作や見た目はどんなところに表れるのであろうか。
実際に、結婚相談所で婚活している「育ちの良い人」から聞いた「婚活で必ず確認すること」を紹介していく。
■食事のマナーは必ず確認する
「育ちの良い人」たちがまず見ているのが「食事のマナー」についてである。
箸の持ちかた、上げ下ろし、ナイフフォークの使い方は、身に付けていて当然のこと。結婚適齢期を過ぎてもなお、箸がえんぴつ持ちなどはありえないし、その食べ方も相手には見られている。
いつまでも口の中でクチャクチャとモノを噛む「クチャラー」、食べ終わったお皿の上にご飯粒がきたなく残っていても平気、といった人は敬遠される。また、出てきたものを残さず食べることも、マナーの一つであることは言うまでもない。自分が食べられるだけの分量を注文するのも育ちの良さの表れともいえる。
フレンチのコースなどで、添えられたパンを先にたくさん食べてしまい、メイン料理のころには、お腹一杯、では本末転倒だ。食べるペースについても、会話を楽しみながら相手に合わせて食べる、ことだってマナーの一つである。
婚活デートには欠かせない、食事。育ちの良い人は、どこでどんな場所でも恥ずかしくない食事のマナーは絶対に身に付けているし、結婚相手にも同様のマナーを身に付けていてほしいと思うものだ。
■「価値観の違い」を感じた意外なポイント
「歯並びが悪かったんです。私、無理です」
お見合いを終えた35歳のある社長令嬢が第一声に言った言葉である。お相手は39歳の京大卒のエリート男性。優しく微笑んだプロフィール写真には、歯は写っていない。
「歯並びの悪い人とは、価値観が合いません。
歯並びだけで、相手の価値観がわかるというのだろうか?
歯の矯正には、それなりの時間とお金が必要で、自分はもちろん多くの同級生たちが、歯の矯正をして、美しい歯並びを手に入れてきた。
いわゆるお嬢様たちは、美しい素肌や髪やメイクやおしゃれ以前に、その土台ともなる歯の矯正のために、ピアノやバイオリンやバレエといった習い事と同じように、親の意思で矯正歯科に小学校時代から通わされてきたのだ。
彼女たちにとっては、それはごく普通のことで、何ら特別なことではない。もちろん、これはあくまでも「育ちの良い人」たちの判断基準であり、婚活全般に当てはまるものではない。歯並びが悪いからといって交際するべきではないとは思わないし、見た目だけで人を判断するべきではないのは当然のことだ。
しかし、筆者が見てきた範囲の「育ちの良い人」たちにとっては、見逃せないポイントであることは確かなのだ。
■豪華なハネムーンを提案して破局
そして何よりも、自分の実家の財力や、背景から自分を選ぶようなパートナーなど望むはずもない。
以前、筆者が運営する結婚相談所の会員となった30代の女性が、名門一家の御曹司の30代男性と交際することになった。交際は順調に進み、真剣交際も見えてきたタイミングで、ハネムーンの話になり、彼女は「ファーストクラスでヨーロッパ一周がしたい」と希望した。
彼は、高校時代から海外留学を経験してきたが、彼はずっとエコノミークラスで移動してきたし、子供のころからの海外への家族旅行も、両親はビジネスクラスだったが、子供たちはエコノミーだった。これは、両親が、子供たちにお金の大切さを教える一環でもあり、身をわきまえた人間になるための勉強の機会でもあったのである。
彼は現在、会社の跡取りとして仕事に取り組んでいる最中で、収入もそれなりにある。
残念ながら、このご縁は白紙になってしまった。
■財産目当てかどうかはすぐにバレる
もちろん、お見合いの席や、デートの中で、実家の場所や所有している不動産のことばかり話題に出す相手は、一発NG。
受け継がれてきた資産や不動産は、自分だけのものではなく、これを守り、自分の孫子の代まで受け継いでいきたいと考えている人が多い。
だから、あさましく相手の資産状況を探ろうとされると、拒否反応を起こす。
プロフィールには、両親の住まいの場所や、学歴、職業などの記載があるのが結婚相談所のプロフィールのよいところではあるが、ここから見えてくる「実家の太さ」の確認を、結婚が決まらないうちからされたら「カネモク」の片鱗を感じる。「財産狙い」の相手には、資産家の子女は敏感に反応するのである。
育ちが良く、金銭的に余裕がある男性は、デートでは当然のように女性分のお会計も支払うものだ。
男性は女性にごちそうするものと考えているし、女性が行きたいという場所には連れていきたいし、女性が喜んでくれる笑顔を見ることが何よりうれしい。だが、女性におごりなれているからこそ、デートのたびに、すべてを奢ることが当たり前、と思っている女性を見抜く力もある。
行きたいレストランのレベルがどんどん上がっていく女性に、自分は彼女の財布なんだろう、と感じてしまったとしても無理はない。
■大切なのは、贈り物よりも心配り
デートで「高いメニューを平気で頼む女性」は嫌われやすいということが分かっているはずなのに、相手がリッチだと思えば、わきまえもなくオーダーする。
育ちが良い男性とのご縁をつかみたいなら、してもらって当たり前の姿勢ではダメだ。
「ありがとう」「ごちそうさま」の言葉だけでなく、小さなプレゼントを用意する、3回に1回は女性側がおごる、といった気遣いができる女性に、育ちの良い男性は惹かれていくもの。
高価なプレゼントを用意することも、身の丈に合わない高級な食事をごちそうする必要もない。気持ちが伝わる返礼をできる女性が、気遣いができる女性といえる。その気遣いや心配りができる女性こそ、婚活で幸せを掴めるのだ。
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大屋 優子(おおや・ゆうこ)
結婚カウンセラー
1964年生まれ、株式会社ロックビレッジ取締役。ウエディングに特化した広告代理店を30年以上経営のかたわら、婚活サロンを主宰。世話好き結婚カウンセラーとして奔走。著書に『余計なお世話いたします 半年以内に結婚できる20のルール』(集英社)がある。
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(結婚カウンセラー 大屋 優子)

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