■皆が楽しく集まる年末年始…のはずだった
年末年始の帰省は、楽しみな気持ちもある反面、どこか緊張感のあるイベントでもあります。特に嫁が義実家へ帰るというのは、夫の親族と慣れない環境で過ごす数日間、気を配る場面が多いからこそ、ちょっとした言葉が心に引っかかることも。とくに義実家では、昔からの習慣や家族の「当たり前」が強く残っているため、価値観のズレが表に出やすくなります。
そのなかでも、もっとも火種になりやすいのが嫁と姑の“食べ物”まわり。手土産・お歳暮・手料理など、こちらが気を遣ったつもりのところほど、姑からのひと言が刺さってしまう――そんな経験をしたことのある方も、少なくないのではないでしょうか。
今回は、年末年始の義実家で起こりがちな「嫁姑バトル・食べ物編」のエピソードを3つ取り上げ、どこにすれ違いが生まれやすいのかを見ていきます。
■手作りのチーズケーキを持参した嫁の末路
【バトル1】「うちのお父さん、こういうスイーツ好きじゃないのよね……」
結婚して初めて年末年始に夫の義実家へ行くことになったA子さん(20代・女性)は、手土産に手作りスイーツを持って行くことにしました。料理の腕には自信があったし、既製品を買って手土産にするよりも手作り品の方が喜ばれると思ったからです。
そこでA子さんは、当時ちまたで流行っていたレアチーズケーキを作って、帰省しました。
ところが義実家に着いて、A子さんが玄関口で「こちら、手作りケーキを作ってきました」と言って姑さんに渡すと、「ええ~? お父さん、こういう甘いものは食べないのよね……」と嫌味をチクリ。
■姑からの嫌味の連続攻撃、嫁の目に涙
そして、親族が集まって食事をした後、姑さんが「A子さんがレアチーズケーキを作ってきてくれたわよ」とみんなにアナウンスをして配りました。
この時初めての帰省で、義実家で親族からの視線も痛く感じて、A子さんは耐えられなくなって思わず泣いてしまったのです。
すると姑さんが「うちはこういう家だから! わかった?」とピシャリ。あまりの迫力に、誰もA子さんをフォローできずにただただ時間だけが過ぎていったそうです。
その翌年から、A子さんは帰省のたびに無難な菓子折りを買って持って行くようにしているそうです。そうすれば、姑は特に何も嫌味を言って来ないとのこと。
A子さんのキラキラした手作りスイーツが、親族の中で目立つのが姑的には気に食わなかったのでしょうか。ちなみに後日談ですが、お父さんも親族も、実はA子さんの作ったレアチーズケーキを「美味しい! 美味しい!」と喜んで食べていたそうです。
それまでお父さんは、レアチーズケーキを食べたことがなかったようですから……。
■エグすぎ……姑の野菜の取り分け方がヒドイ
【バトル2】嫁にはアスパラガスの茎しかよそわない姑
子連れで義実家に帰省した日に、夕食に手料理を振舞ってくれた姑。未就学児2人を連れての移動に疲れていたB子さん(30代・女性)は、夕食を楽しみにしていました。
姑の手料理の中には、アスパラガスが入っている野菜炒めがありましたが、なぜかB子さんのお皿によそわれたアスパラガスは茎の部分ばかり。
この時は「たまたま私のお皿に茎ばかりが集まったのだろう」と楽観的に考えていたB子さんでしたが、その後また帰省した際も、やっぱりB子さんにはアスパラガスの茎しか回ってこないそうです。一度や二度ではなく、何度も……さすがにこれは意図的であると気づいたB子さん。
たかがアスパラガスの茎と思いたいところですが、やっぱり故意によそわれていると思うと、いい気分はしませんよね。
アスパラガスの「穂先」は、柔らかく甘みがある上に栄養価が高いということなので、夫や義父には美味しくて栄養のある部分を食べさせたいから、嫁には茎しかよそわないという姑の思惑が露呈した嫌がらせでした。
■些細な一言で「嫁姑バトル」のゴングは鳴る
【バトル3】「えー、手土産これ?」と不満げな姑
大阪に一人住まいの姑を心配して、東京から2カ月に1回は家族で義実家へ帰っていたC子さん(30代・女性)。
交通費もかさみますし、子どもたちの習い事のスケジュール調整なども大変ですが、とにかく姑の顔を見に行って元気にしているか確かめることが大切だと思い、長男の嫁として頑張っていたそうです。
姑は早くに夫を亡くし、一人暮らし歴も長かったせいか、ご近所付き合いは多い方でした。
C子さんは帰省のたびに毎回何か手土産を持っていくようにしていましたが、だんだんネタ切れになってきたり、菓子折りを買いに行く時間が十分に取れなかったりして、駅前でちょっとしたお煎餅のセットを買っていくこともしばしば。
すると姑が「えー、手土産これ……?」と、不満を漏らすようになったのです。
■ご近所さんにマウンティングできる手土産
さらには「お隣さんは、息子夫婦からのお歳暮は千疋屋のスイーツだったそうよ。いいわよねぇ~」と、他の家と比較してくることも!
どうやら姑は、ご近所さんに言うと箔がつくような高級品や、東京でしか手に入らないような流行りのスイーツを求めていたようです。
とはいえ、帰省のたびに手土産を過度に期待されるのは、C子さんにとってとても負担でした。それからは多少の嫌味を言われても、姑の期待値を上げないように手軽なお土産に少しずつシフトしていったそうです。
■嫁姑トラブルは、寛大な心で乗り切って
年末年始はどうしても義実家とコミュニケーションを取ることが多くなる時期なので、普段以上に気遣いが求められます。
とりわけ食べ物にまつわる価値観は家庭ごとに大きく異なりますし、どうしても食事や料理関係は女性が扱うことが多いので、嫁姑のあいだで行き違いが起こりやすい領域でもあります。
しかし、無理に姑の機嫌を気にしすぎることなく、自分のペースを大切にしながら距離感を調整することで、年末年始のストレスはぐっと軽くなるはずです。
姑から何か言われたとしても「嫌味を言えるほど、まだまだ元気ということね」「そういう考え方もあるか」と一歩引いて受け止める心の余裕を持つと、気持ちが楽になります。また、周りの家族のフォローも大切になってきますね。
少しでも多くの方が、穏やかな気持ちで新しい年を迎えられますように――。
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田中 絵音(たなか・えのん)
一般社団法人日本合コン協会 会長
イベントプロデューサー。恋愛アドバイザー。2000回以上の合コンイベントに携わり、男女の恋愛心理に精通。
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(一般社団法人日本合コン協会 会長 田中 絵音)

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