※本稿は、渥美正彦『ぐっすり! 1万人を治療した専門医が教える最強の睡眠メソッド』(徳間書店)の一部を再編集したものです。
■常夜灯をつけたまま眠ると睡眠の質が下がる
ぐっすり眠るためには、寝室の環境が大事です。
寝室の暗さ、室温、音の3点を意識して、心地よい環境を作ってください。
まずは寝室の暗さですが、眠るときは「真っ暗」が理想です。
薄暗い5ルクス程度の明るさであっても睡眠には悪影響があることが報告されていますので、常夜灯をつけたまま眠るのは、あまりおすすめできません。
窓には遮光カーテンなどを取り付け、外からの光を遮断できるようにしましょう。
眠っている間も聴覚は、音に敏感に反応しますから、できるだけ雑音を遮断することも大切です。
静かな音楽を聴きながら眠るという人もいますが、音が一晩中流れていると途中で目が覚めやすくなるので、必ずタイマーをかけて自動的に止まるようにしておきましょう。
道路の音など環境音が気になる場合は、耳栓を使用するのもいい方法です。
もし耳栓が合わない方は、扇風機の音やホワイトノイズなど「一定で気にならない音」を流すと外の音を和らげる効果があります。
■自分にとって心地よい室温を見つける
心地よく眠れる室温を朝まで保つことも大事です。
心地よいと感じる室温には個人差がありますので、寝室に温湿度計などを設置して自分の適温を見つけてください。
真夏や真冬にはエアコンにタイマーをかける方も多いと思いますが、切タイマーだけだと暑さや寒さで夜中に目が覚めてしまうことがあります。
ですので、切タイマーだけでなく入タイマーも組み合わせて設定することをおすすめします。
特に近年の真夏は夜間も高温が続きますので、弱めの設定で一晩中エアコンをつけておくほうが快眠にも熱中症予防にもなります。
逆に冬は室温を高くしすぎず、やや低めの温度に調整し、同時に湿度が下がりすぎないように気をつけましょう。
冬に寝つきが悪い方は、加湿器などで湿度を整えることも効果的です。
目安としては、
◎夏は室温25~28℃、冬は18~24℃
◎布団の中はおよそ33℃
◎湿度は50%前後
が快適とされています。
あくまでも目安ですので、自分にとって心地よい温度を見つけてください。
■“ナイトルーティン”には意味がある
就寝前、「これをしたら眠れる」という、自分に合ったリラックス法を取り入れることでも、スムーズに眠りに入りやすくなります。
毎晩同じ方法を続けることで、脳が「この行動をしたら眠くなる」と学習し、自然と入眠しやすくなるのです。
実際に、不眠症治療の国際的なガイドラインでもこうしたリラックス法や就寝前の習慣づけが推奨されており、睡眠の質を改善することが報告されています。
どのようなリラックス法がよいかは、人によって異なります。
軽いストレッチや瞑想、呼吸法、水の音を聞いたりアロマを焚いたりするのもいいでしょう。ハーブティーやホットミルクを飲む、あるいは今日あったHAPPYな出来事をノートに書くのもOKです。
なかには「寝る前に難しい本を読むとすぐ眠くなる」という方もいます。実は、私もその一人です。
大切なのは、その方法が自分にとって本当に心地よいかどうか、という点です。
効果を感じられないのに「やらなければ」と義務感で続ける必要はありません。
合わないと思ったら即やめて、別の方法を試すか、何もしないというのも選択肢です。
■夕飯→風呂→歯磨きのスケジュール化は効果的
また、寝る前の一連の行動をルーティン化するのも効果的です。
たとえば「夕食を食べてから30分後に入浴、歯磨き、30分読書をしてから就寝」といった流れを毎日同じ順番で行うと、入眠がスムーズになることが研究でも示されています。
ただし、これも「楽しい」「心地よい」と感じられる範囲で続けることが大切で、少しでも負担になるようなら無理に行う必要はありません。
無理をせず、自分に合ったリラックス法を見つけていくこと。それが、ぐっすり眠るための第一歩になるのです。
■眠くないのに布団に入るのは逆効果
布団やベッドに入るのは、眠くなってからにしましょう。
これは、科学的根拠に基づく正しい習慣です。
厚生労働省のガイドラインにも「眠気が訪れてから寝床に入ると、入眠しやすくなる」と記載されています。
眠くないのに布団やベッドに入って、眠れない状態でいるのはおすすめできません。
「眠らなければいけない」「また眠れなかったどうしよう」という気持ちが強くなり、覚醒してますます眠れなくなってしまうからです。
眠ろうと努力するほど、脳は活性化して寝つきが悪くなることが、睡眠医学の研究でも繰り返し確認されています。
脳や体に、布団やベッドを「眠るための場所」と認識させるためにも、眠気が出てから布団に入ることが大切です。
■布団に入る時間を思い切って遅くしてみる
また、私が「眠くなってから寝床に入りましょう」とお話しすると、「眠くならないから困っているんです。それでは朝まで寝床に入れません」と言う人もいます。
こんなときは、思い切って寝床に入る時間を少し遅らせてみてください。
例えば、午後11時に寝ようとしてもなかなか眠くならないなら、12時すぎまで起きていて、自然に眠気が訪れるタイミングに合わせて布団に入るようにしましょう。
これは、不眠症の治療でも用いられる「睡眠制限法」を、一般の方にも取り入れやすくしたテクニックです。
これにより「眠気と就寝時刻がずれる悪循環」が少しずつ解消され、眠りやすいリズムが整っていきます。
布団に入る前の時間には、寝床以外の場所で、静かに読書、軽いストレッチ、瞑想(マインドフルネス)、日記を書く、明日の自分に手紙を書く、川のせせらぎのような音楽を聴くなど、リラックスできることを行うのもいいでしょう。
■考え事が止まらないときは布団から出る
布団に入ってからの考え事は、快眠のためにはよくありません。
明日考えればいい、と割り切りましょう。
どうしても眠れずに、考え事が次々に脳内で渦巻くようでしたら、いったん布団から出てみてください。
そして、明日の自分に手紙を書くとか、今日あったいいことをリストにしてみましょう。長い時間をかけずに10分程度で書いてみることをおすすめします。
■スマホは必ずナイトモードに設定
布団やベッドに入ってからも、スマートフォンを触っている人は多いと思います。
スマートフォンやタブレットのブルーライトには覚醒を促す作用があるので、布団や寝室には持ち込まないのが原則ですが、どうしても使いたいときには必ずナイトモードにセットしましょう。
完全ではありませんが、ある程度ブルーライトの成分がカットされます。
就寝前にスマホを使うなら、入眠の助けになるようなコンテンツを選択することをおすすめします。
ゲームやSNS、ショート動画などの刺激の多いコンテンツは避けて、自分がリラックスできるコンテンツを厳選してください。
タイマーをかけて一定時間で画面や音が消えるようにしておくと安心です。
布団やベッドでの読書も、おすすめしません。
読書はリビングなど寝室以外の場所で行い、眠くなってきたら床に入るように心がけましょう。
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渥美 正彦(あつみ・まさひこ)
睡眠専門医/精神科専門医
1997年大阪市立大学医学部卒業。上島医院院長。2017年よりYouTubeチャンネル「睡眠専門医渥美正彦」を開設。睡眠障害、不眠症、うつ病、双極性障害(双極症・躁うつ病)などの情報を発信する。登録者数16.7万人(2025年12月現在)。著書に、『睡眠専門医が教える!子供が朝起きなくなったときに、親子で読む本』(セルバ出版)、『子どもの発達障害がよくなる睡眠の教科書』(マキノ出版)がある。
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(睡眠専門医/精神科専門医 渥美 正彦)

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