第1位:『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』(三宅香帆著、新潮社)
第2位:『疲労学』(片野秀樹著、東洋経済新報社)
第3位:『頼るのがうまい人がやっていること』(有川真由美著、秀和システム新社)
第4位:『リーダーの否定しない習慣』(林健太郎著、フォレスト出版)
第5位:『お金の不安という幻想』(田内学著、朝日新聞出版)
第6位:『すぐやる人の小さな習慣』(大平信孝/大平朝子著、三笠書房)
第7位:『記憶脳』(樺沢紫苑著、サンマーク出版)
第8位:『お金まわりを見直したら人生が変わった』[青木さやか著、坂本綾子(監修)、日経BP]
第9位:『Z家族』(博報堂生活総合研究所著、光文社)
第10位:『「リーダーシップのベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』(藤吉豊/小川真理子著、日経BP)
第11位:『寝てもとれない疲れが消える マンガでわかる休養学』(片野秀樹著、KADOKAWA)
第12位:『頭のいい人が話す前に考えていること』(安達裕哉著、ダイヤモンド社)
第13位:『リーダーの「任せ方」の順番』(伊庭正康著、明日香出版社)
第14位:『大学4年間の経営学が10時間でざっと学べる』(高橋伸夫著、KADOKAWA)
第15位:『職場問題ハラスメントのトリセツ』(村井真子著、アルク)
第16位:『締め切りより早く提出されたレポートはなぜつまらないのか』(安達未来著、光文社)
第17位:『会話の0.2秒を言語学する』(水野太貴著、新潮社)
第18位:『会社は「本」で強くなる』(宮本恵理子著、日本経済新聞出版)
第19位:『感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール』(和田秀樹著、リベラル社)
第20位:『明治製菓カカオ事業部 逆境からの下剋上』(山本実之著、PHP研究所)
※本の要約サービス「flier」の有料会員を対象にした、2025年12月の閲覧数ランキング
■読んだものを「話のネタ」にする技術
第1位に輝いたのは、『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』でした。
きちんと準備しておけばそれなりに話せるのに、急に振られると何の面白みもないことしか言えない――そんな人にぜひ手に取ってほしい一冊です。
著者は『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』などのベストセラーで知られる文芸評論家の三宅香帆さん。これまで数多くの文学作品や映像作品、舞台などに触れてきた三宅さんが、読んだものや観たものを「話のネタ」にするインプット&アウトプットの技術を伝授してくれます。
本書の前半では、話が面白い人になるための基本プロセスとして、次の3つのステップが示されます。
(1)話を仕込む
(2)話を解釈する
(3)話す
そして、この中核となるのが、鑑賞した作品を5つの視点で読み解く技術。
(1)比較:ほかの作品と比べる
(2)抽象:テーマを言葉にする
(3)発見:書かれていないものを見つける
(4)流行:時代の共通点として語る
(5)不易:普遍的なテーマとして語る
単に「面白かった」で終わらせず、5つのうちどれかを使って鑑賞・解釈することで、インプットした作品が「人に話せるネタ」へと変わるのです。
自分なりの視点で誰かを楽しませたいなら、ぜひ本書を手に取ってみてください。プロのインプット&アウトプット術から、多くの気づきが得られるはずです。
■「抑疲労」と「攻めの休養」で疲れにくい体をつくる
第2位は『疲労学』でした。
「朝から夜までずっとしんどい」「しっかり寝ているはずなのに疲れが取れない」――そんな感覚に心当たりがある人は少なくないでしょう。本書は、そうした疲れの科学的な対策を教えてくれる一冊です。
著者の片野秀樹さんは、理化学研究所や日本体育大学などで疲労と回復のメカニズムを研究してきた、休養学の第一人者。SNSや書店で大きな話題を呼んだ前著『休養学』の内容をさらに発展させ、疲れにくい体のつくり方をまとめています。
本書の大きな特徴は、疲れにくい体をつくる方法を、疲労を抑える「抑疲労」と、効果的に回復する「攻めの休養」という2つの視点で整理している点。単に「休めばいい」のではなく、疲れにくい思考・行動・食事を日常に組み込むことが重要だと説いています。
抑疲労のメソッドは、意思決定を減らすために献立や服装をパターン化する、意識的にぼんやりする時間をつくる、やや早足で散歩をするなど、今日から取り入れられるものばかり。疲れにくい体を手に入れたい人に、一度立ち止まって読んでほしい一冊です。
■誰かを上手に「頼る」方法
第3位は『頼るのがうまい人がやっていること』でした。
「人に迷惑をかけたくない」「断られるのが怖い」――そんな思いから、つい一人で抱え込んでしまう人は多いのではないでしょうか。本書は、そんな人を「頼るのがうまい人」に変えてくれます。
著者の有川真由美さんは、人は根本的に「人を助けることが好きな生き物」であり、頼られることは嬉しいものだと説いています。
本書では、次の3つのステップに分けて、具体的な頼み方を解説しています。
(1)相手の状況を見て頼む
(2)頼みたい理由をセットにする
(3)どんなに助かったかを伝える
自分に置き換えて考えてみても、立て込んでいないときに、理由を添えて頼まれて、「助かりました!」と喜んでもらえるとしたら――頼られることそれ自体を嬉しく感じるのではないでしょうか。
一人で頑張りすぎてしまう人や、チームでうまく力を発揮したい人におすすめしたい一冊です。あなたが「頼るのがうまい人」に変われば、あなた自身だけでなく、まわりも幸せにすることができるでしょう。
■「否定しないマネジメント」の3ステップ
続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。
第4位にランクインしたのは、『リーダーの否定しない習慣』でした。
部下のためを思ってアドバイスしているのに、なぜか距離を感じる。会議で意見を求めてみても、場が静まり返ってしまう――そんな悩みを抱えるリーダーにぴったりの一冊です。
著者の林健太郎さんは、これまで延べ2万人以上のリーダー育成に携わってきたプロコーチ。本書では、豊富な経験をもとに、現代のリーダーに求められる「否定しないマネジメント=部下の心理的安全性を高め、チームの力を最大化するための関わり方」を体系的に解説しています。
林さんによれば、「否定しないマネジメント」は次の3つのステップで実践できます。
(1)聴く
単に相手の話に耳を傾けるだけでなく、その裏にある感情や考えの背景まで知ろうとする
(2)問う
「そのやり方を選んだのにはどんな理由があった?」「ほかにはどんな方法があるかな?」などと、相手の考えを深めるような問いかけをする
(3)任す
部下を信じて委ねる
本書を読めば、「否定しないマネジメント」を通して、部下が自分で考え、行動し、育っていくことがわかるでしょう。「部下が自発的に動いてくれない」「部下に任せられる仕事の幅を広げたい」という悩みに効く一冊です。
■「お金ではない」将来不安の背景
第5位は、田内学さんの『お金の不安という幻想』でした。
「老後のためにもっと貯めなければ」「資産を増やさないと将来が不安」——そんな思いに追い立てられるように生きている人は、決して少なくないはずです。本書は、そんな読者に重い問いを突きつける一冊です。
本書の特徴は、個人のお金の問題にとどまらず、日本社会全体の構造へと議論を広げている点。田内さんが繰り返し強調するのは、「これからの日本で本当に制約となるのは、お金ではなく人手だ」という視点です。
介護、医療、教育、物流……私たちの生活を支える分野ほど、人手不足が深刻化しています。それにもかかわらず、「お金を稼ぐ人が偉い」という価値観が強まることで、社会を支える仕事が正当に評価されにくくなり、そうした仕事に就く人がますます減っていきます。この構造こそが、老後不安や将来不安を増幅させていると田内さんは指摘します。
「お金さえあれば大丈夫」という常識が今や通用しないことを教えてくれる本書は、自分の人生だけでなく、この国の未来について考えたい人に、ぜひ読んでほしい本。
■寝る前の15分は「記憶のゴールデンタイム」
本や映画の内容をすぐ忘れてしまったり、勉強してもなかなか成果につながらなかったりするなら、第7位の『記憶脳』をおすすめします。
著者はベストセラー『学びを結果に変えるアウトプット大全』で知られる精神科医・樺沢紫苑さん。本書では、記憶力のよくある誤解を解くとともに、より効率的に物事を記憶に定着させるためのちょっとした工夫を教えてくれます。
そのうちの一つが「メモを取る」。記憶の定着にはアウトプットが欠かせないものですが、メモを取ること自体がアウトプットになるそうです。さらに、メモを取る行為は復習1回分に相当し、取ったメモを見返せばそれもまた復習になるといいます。
また、寝る前の15分は「記憶のゴールデンタイム」である点にも注目してみましょう。樺沢さんによれば、脳がスッキリした午前中は「理解」や「整理」に使うのが効率的で、夜には「記憶」と「反復」に時間を使うのが理想的。特に、夜寝る前の15分に苦手分野を一気に暗記し、そのまま寝るのがベストだそうです。
本書を読めば、「覚えられない」は工夫と習慣次第でなくせるとわかるでしょう。がむしゃらに勉強するより先に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
今月も、言語化力の磨き方から営業術、休み方まで、幅広いジャンルの本がランクインしました。また、先月第13位だった2023年4月刊の『頭のいい人が話す前に考えていること』が第12位と、依然として多くの方に読まれています。来月はどのような本が多く読まれるのか、引き続きチェックしてまいります。
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flier編集部
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(flier編集部)

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