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▼第3位 ゴルフでもワインでも高級車でもない…1000人超の富裕層を見てわかった「本当のお金持ちがやっている趣味」
本当のお金持ちはどんなことにお金を使っているのか。『「新」富裕層ビジネスの教科書』(集英社インターナショナル)の著者で、クレディセゾン セゾンAMEX事業部で富裕層向けのビジネスを展開している岸田大輔さんは「かつては高級時計、高級外車、ゴルフやワインなどステータスを象徴する趣味が定番だったが、その傾向は大きく変化している」という――。(第3回)
■突然降ってきた「富裕層ビジネス」
私はクレディセゾンのAMEX事業部で富裕層ビジネスを展開し、2020年からこれまでに1000人以上の富裕層の方々と会ってきました。彼らと交流し、さまざまなサービスを提供することをいまとなっては楽しめていますが、部署異動の辞令を受けて最初に思ったことは「なんで自分が富裕層ビジネスを担当するのか」という後ろ向きなものでした。
それまで私は、東南アジアを拠点に、金融サービスの恩恵を受けられていない「アンダーサーブド層」と呼ばれる顧客をターゲットとしたビジネス開発をしていました。
そんな中で、突然、会社で富裕層向けのクレジットカード開発プロジェクトが立ち上がりました。当時の私にとって、富裕層とは「お金の力を使って偉そうに振る舞う人たち」というネガティブなイメージがあり、率直に言ってあまり気が進みませんでした。
ですが、最終的には「やらなければならない」という状況を受け入れ、富裕層ビジネスの扉を叩くことにしたのです。
■1000人の富裕層と会って見えたもの
富裕層ビジネスを担当した私が最初に直面したのは、「どうやって彼らと出会うか」という壁でした。誰に連絡すればいいのか見当もつかず、社内の既存人脈を頼るのではなく、社外に活路を見出すことを決意したのです。
まず私は、高級カードのコンシェルジュ会社と繋がり、富裕層が参加するイベントへ連れて行ってもらうことから関係性の構築を始めました。しかし、彼らにすぐ話しかけることはせず、富裕層の方々の会話に聞き耳を立て、彼らが何に関心があるのかをリサーチする日々が続きました。
当初、彼らの会話は専門用語が非常に多く、まるで外国語を聞いているようでした。しかし、わからない単語をメモして後で調べるなど、地道な努力を続けたことで、少しずつ会話の内容が理解できるようになっていったのです。
こうした修行のような日々が1年ほど経った頃、富裕層の方から声をかけられるという転機が訪れます。「毎回、欠かさずに参加されていますが、どなたかのご紹介でいらしてるのですか?」と。当時はコロナ禍で参加者がまばらだったため、毎回欠かさず誰とも話さずに参加し続けていた私の存在が珍しかったのでしょう。
その場で自分が展開しようとするビジネスの話や、それまでに学んだ富裕層の知識を駆使して信頼関係を構築していきました。このご縁から、富裕層から富裕層へと数珠繋ぎのように紹介していただき、結果的に1000人以上からお話を聞くことができたのです。
■「ストーリー」がないと絶対に成功しない
数多くの富裕層と接触する中で、彼らに対する私のイメージは一変しました。かつて東南アジアで出会った、ベンチャー精神を持って必死に事業を成長させようとする若い起業家たちと、彼らが同じ感覚を持っていることに気づいたのです。
最初は「自分がなぜ金持ち向けビジネスを」と思っていましたが、この気づきが私のスタンスを決定づけました。彼らは莫大な資産を持っているだけでなく、真剣に生き抜き、決断を下してきた尊敬すべき人々なのだと思うようになりました。
だからこそ、私は富裕層ビジネスにおいて、サービスや商品自体ではなく、その裏にある「仕掛け人の思い」や「熱量」といった「ストーリー」こそが、彼らの心を動かす本質だと痛感しています。
その教訓を痛いほど学んだのが、私が最初に行ったイベントでの大失敗でした。私は、初めての富裕層イベントをある会社に手伝っていただき開催しました。ミシュランレストランに、ソプラノ歌手を招いた豪華イベントです。富裕層が好むと思っていたレストランに有名な歌手をお招きしたイベントなのだから、お客様は集まると普通に思っていました。しかし、結果は応募者ゼロという大惨敗に終わったのです。
いま振り返ると、自分自身が心から腹落ちせず、人任せにしてしまった企画だったことが失敗の大きな要因だと考えています。富裕層と会ってきた感覚を生かさず、「たぶん好きだろう」という思い込みが先走ってしまったのかもしれません。
富裕層は企画の裏に透けて見える「ストーリー」があるか否かを鋭敏に嗅ぎ分けます。彼らに響くのは、豪華絢爛さではなく、心に響くストーリーと、それを提供する側の真剣な「熱量」にほかならないのです。
■パワフルすぎる富裕層の生活
富裕層の方々と接する中で、私が驚かされるのは、彼らが持つ桁外れの体力とバイタリティです。
ある時、テレビでも有名なとある富裕層の顧客とお会いする機会がありました。その方は80歳を超えていらっしゃいますが、高級フレンチのフルコースを完食し、お酒も楽しんでいらっしゃいました。
さらに驚くのは、ゴルフ場ではカートを使わず、フルラウンドをすべて歩いて回られていたのです。その活動量とタフさには圧倒されました。彼らは、単に資産を持っているだけでなく、その資産を最大限に楽しむための「健康という資産」を非常に大切にされていると感じます。
このパワフルさは、趣味だけでなく、仕事や人脈づくりに対する姿勢にも共通していると気づかされました。
■トライアスロンとウェイクサーフィンが流行
富裕層の趣味といえば、かつては高級時計、高級外車、そしてゴルフやワインなど、ステータスを象徴するものが定番でした。しかし、新富裕層が熱中するのは、単なる「モノ」や「ステータス」の消費に留まらない、これまで以上にコミュニティ形成を重視したアクティブな趣味だと私は感じています。
その筆頭がトライアスロンです。健康志向の経営者が筋力トレーニングに励むのは一般的ですが、その進化系として、より挑戦的で達成感のあるトライアスロンに熱中する新富裕層が増えています。
彼らにとって、この過酷な競技は単に体を鍛えるだけでなく、練習や大会を通じて他の経営者や成功者と真剣な時間を共有し、強固な人脈を築く場となっているのです。トライアスロンは世界のさまざまな地域で楽しむこともできるので、海外旅行とトライアスロンを組み合わせる富裕層も少なくありません。
また、関西圏の新富裕層の間では、琵琶湖のウェイクサーフィンが人気を博しています。これは、ボートが立てた波を利用してサーフィンを楽しむウォータースポーツです。
この趣味もまた、湖畔の別荘や大会などを通じて、自然な形で富裕層同士の交流を生み出すコミュニティツールとして機能しているのです。
■新富裕層が「飲み会で絶対にやらないこと」
多くの成功者と交流を深める中で、私は新富裕層に共通する「時間の使い方」に対する高い意識と、そこから生まれる振る舞いを学びました。彼らが集う場、特に飲み会の場で、非常に驚いたことがあります。
それは、彼らは絶対に人の悪口や陰口を言わないということです。これは私が「聞いたことがない」と断言できるほど徹底されており、飲んで盛り上がっている場でも変わることがありません。彼らにとって、他者の不平不満やゴシップに時間を費やすことは、「無駄な時間」だと認識されているのです。
また、飲み会の場であっても、彼らの会話は常に前向きで本質的です。愚痴や無駄な時間を嫌う彼らと接する中で、私自身の意識も大きく変化しました。社内の飲み会であっても、悪口を言わないという振る舞いが自然と身についてきました。
新富裕層との交流は、私にとって「本質を見極め、時間を大切にすること」を強く意識させる転機となりました。彼らは、偉ぶることも、怒ることもなく、常に丁寧で親切です。
彼らの振る舞いこそが、現代の成功者が持つべきマインドセットを体現していると言えるでしょう。
(初公開日:2025年12月4日)
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岸田 大輔(きしだ・だいすけ)
クレディセゾンAMEX事業部 プレミアムビジネス開発部長
2002年、株式会社クレディセゾン入社。セゾンAMEXや提携カード担当として、カードリニューアルや新規カード発行を通じてマーケティングに携わる。2017年より東南アジアにてアンダーサーブド層向けビジネス開発に携わる。2019年よりセゾンAMEX事業部にて富裕層ビジネスを立ち上げ。2022年よりブラックカード事業に参入。機能よりも価値に寄り添ったサービスが新富裕層の間で話題となる。著書に『「新」富裕層ビジネスの教科書』(集英社インターナショナル)がある。
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(クレディセゾンAMEX事業部 プレミアムビジネス開発部長 岸田 大輔)

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