メールチェックを楽にする方法はあるか。資産10億円を築いた実業家で投資YouTuberの上岡正明さんは「メールは工夫すれば1分で返信できる。
届いたメールは3つの箱に仕分けをし、短時間で返信する癖をつければ、時間の無駄遣いがなくなる」という――。
※本稿は、上岡正明『人生が劇的に変わる 「1分」の使い方』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。
■「時間術」の本を読んでも意味がないワケ
世の中には「時間術」をテーマにした本があふれています。私も数え切れないほど読んできました。多くの本には、次のような定番の教えが書かれています。
「時間の大切さを知りましょう」

「締め切りを決めましょう」

「大事なことは朝にやりましょう」
どれも間違ってはいません。しかし、それを読んで劇的に人生が変わったという人は、どれぐらいいますか。意外と少ないのではないでしょうか。なぜなら、ほとんどの時間術は抽象的すぎるからです。
「時間を大切にしましょう」と言われても、どう大切にすればいいのかが明確でなければ、実生活に落とし込むことはできません。人生を変えるには、「抽象的な考え方や方法を、どれだけ具体的にできるか」がカギです。そのとき、役に立つのが「1分」という単位です。

「1秒」は短すぎて何もできません。「1時間」は長すぎて集中力が続きません。その点、1分は短すぎず、長すぎず、最適な単位なのです。1分は意外と長いものです。だからこそ、意識的に活用すれば、大きな変化をもたらすことができます。
■「最高の1分」の使い方4パターン
1分を味方につけると、あなたに次のような変化が訪れます。
1日で――集中力が上がり、時間を濃密に使えるようになる。

1カ月で――成果が目に見えて上がり、自由時間も増える。

1年で――あなたらしい人生を手に入れて、「本当の幸せ」のためだけに時間を使えるようになる。
「最高の1分」の積み重ねが、一度きりの人生を特別にします。私がこれまでに見出してきた「1分のさまざまな使い方」を解説したいと思います。
私が日々、意識している1分には、いくつかの種類があります。

・攻めの1分――パフォーマンスを高めるためのブースター。最初の1分が、その後の1時間を決める

・守りの1分――スキマ時間をムダにしないための1分。移動中や待ち時間でできるインプットや軽タスク

・切り替えの1分――心身を切り替えるスイッチ。コンディションをととのえ、疲れや感情をリセットする

・幸せの1分――未来を見据え、なりたい自分に近づくための大切な時間
1分を「4つのモード」で使い分けることで、時間に役割を持たせるのです。
■「最高の1分」の積み重ねが人生を変える
目的や状況に応じてこうした1分を組み合わせることで、「最高の1時間」をつくり、その積み重ねで「最高の1日」を集めて、「最高の1週間」「最高の1カ月」「最高の1年」へとつなげていく。
そして「最高の1年」を積み上げていけば、「最高の人生」になります。私たちの人生は長いように思えますが、細かく分解してみれば、1分の積み重ねでできています。
「1分の積み重ねが、自分の人生となる」。このことを知っているかどうかで、人生の質は大きく変わるのです。
■届いたメールを「3つの箱」に分類する
みなさんは、メールの返信にどれだけ時間をかけていますか?
多くのビジネスパーソンにとって、メールの返信は、時間の浪費の最も大きな原因となっています。どのように答えたらいいか悩んだり、丁寧に、失礼のないように書こうとしたりすると、あっという間に数十分が消えてしまいます。
ぜひ一度、ストップウォッチを使って、自分がメール1通にどれくらい時間をかけているか、計ってみてください。
自分が想像しているよりも時間がかかっていることに、きっと驚くと思います。
じっくり考えすぎて返信が遅くなると、頭の片隅に「未完了のタスク」として残り続け、集中をさまたげる場合もあります。
「あのメール、まだ返信していないな。どうしようかな……」
そんな考えがちらついて、脳から集中力を奪ってしまうのです。だからこそ私は、「メールは1分で返信する」というルールを徹底しています。
■こうすればメールは1分で返せる
そのためにも、メールが届いたらざっと内容を把握して、瞬時に次の「3つの箱」に分類します。
1:即答

2:保留

3:スルー
1分以内に返信できそうな内容のメールは、1の「即答」の箱に入れましょう。メールの返信は、考えれば考えるほど非効率です。その場で返信して、完了させることを意識してください。そのスピード感が、相手からの信頼にもつながります。
調べものが必要だったり、上司の確認が必要だったり、すぐに返信できないメールは、2の「保留」の箱に入れましょう。ただし、そのまま放置してはいけません。
まず、1分で次のように返すことを心がけてください。
「ご連絡ありがとうございます。確認して、明日までにお返事いたします」
ひと言でかまわないので返信をしておくことで、未完のタスクが残っていることによる脳の負荷を減らすことができるうえ、相手の信頼も獲得できて一石二鳥です。
■メールはすべて読む必要はない
返信する必要のない報告や、自分と関係のないCCメールは、3の「スルー」の箱に入れましょう。「すべてきちんと読み通し、頭に入れなければ」という思い込みが、あなたの貴重な時間を奪っていきます。あれこれ考えず、手放しましょう。
「即答」するべきメールはあと回しにせず、その場で1分以内に返信するようにしましょう。そのためには、あらかじめの準備として、最低限のメールのテンプレートを作っておくことをおすすめします。
ビジネスメールというものは、そのほとんどが「宛名→あいさつ→名乗り→本文→結び→署名」の流れです。このうち、宛名と本文以外はテンプレートで対応可能です。メールを書くたびにいちいち打ち込んでいる人は、知らず知らずのうちに膨大な時間をムダにしています。
■1分で返せる「最強テンプレート」
参考までに、私がいつも使っているテンプレートを紹介しておきます。

・あいさつ……いつもお世話になっております。

・名乗り……上岡正明です。

・結び……よろしくお願いいたします。

・署名……名前、会社名、住所、電話番号、メールアドレスなど
本文については、要点のみを1~3行で送るようにしましょう。長く書いたほうが親切だとか、礼儀正しいと思っている人もたまにいますが、それは逆です。ダラダラ書いたメールは読みにくく、相手の貴重な時間を奪うことにつながります。
メールというのは、表に出すオフィシャルな文書とは違います。要点が間違いなく、相手に伝わればよいのです。簡潔であっても、たいていの人は気にはしません。要点を箇条書きにしたほうが喜ばれたりするものです。
■「ビジネスでLINEは非常識」の時代は終わった
コミュニケーションの効率をさらに上げたいなら、メールからLINEに切り替えることをおすすめします。メールには、宛名、挨拶、名乗り、結びの言葉など、暗黙のルールがたくさんあります。
テンプレートを駆使したとしても、スピード感に欠けます。感情も伝わりにくいです。
一方、LINEは「即レス文化」が根づいているため、やりとりが圧倒的に速くなります。移動中でも、返信がラクなうえ、相手が既読かどうかも1分で識別できます。スタンプなどを上手に使えば、1分どころか1秒で返信可能です。
送信するハードルが低い分、アイデア出しや壁打ちも、気軽に行なえる利点もあります。これがメールなら、こんな内容をわざわざ送ったら迷惑かな、と二の足を踏んでしまうはずです。
ところが、ビジネスの場面では、いまだにメールでのやりとりが主流です。「ビジネスにLINEを使うなんて非常識かも?」という思い込みが、LINEへの移行をさまたげている側面もあります。
■コミュニケーションしやすいツールを選択
私は一緒に仕事をする人には、必ず「LINEでやりとりしませんか?」と提案しています。じつは、この本の出版も、編集者にお願いして、最初のあいさつ以降のやりとりはLINEにしてもらいました。断られたことは、いままで一度もありません。
それどころか、「そう言ってくださって助かりました。私もそのほうがラクなので」と喜ばれることのほうが多いのです。
「LINEでやりとりしませんか?」と試しに提案してみてください。あなたのちょっとした勇気が、おたがいのコミュニケーションコストをぐんと下げるのです。結果的に、「○○さんとはコミュニケーションがしやすい」と距離が縮まり、信頼関係が深まることもあるはずです。

----------

上岡 正明(かみおか・まさあき)

投資YouTuber、作家、フロンティアコンサルティング代表

1975年生まれ。放送作家を経て、27歳で戦略PR、ブランド構築、マーケティングのコンサルティング会社を設立し、独立。これまでに大手上場企業など200社以上の広報支援、スウェーデン大使館やドバイ政府観光局などの国際観光誘致イベントなどを行う。チャンネル登録者36万人を誇る人気YouTuberとしても活躍中。著書に『お金が増える強化書』『勝てる投資家は、「これ」しかやらない』(PHP研究所)など多数。

----------

(投資YouTuber、作家、フロンティアコンサルティング代表 上岡 正明)
編集部おすすめ