※本稿は、ロルフ・ドベリ『Not To Do List 失敗を避けて、よりよい人生にするためのやってはいけないことリスト』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
■やってはいけないこと:ソーシャルメディアに時間を費やす
あなたはどれくらいの頻度でソーシャルメディアを使っているだろうか?
不幸になりたいならば、使用頻度をもう一段階上げて、超アクティブパワーユーザーになろう。
それも、あらゆるプラットフォームで。Facebook、Instagram、X(旧ツイッター)、YouTube、LinkedIn。まだまだ足りない。TikTokにTelegramも加えよう。
すべてのソーシャルメディアに登録し、コメントを書き込み、できるかぎりたくさん投稿しよう!
行動は、すべて公開すること。朝食で食べる卵は、脱毛クリームや英国王室に対するあなたの考えと同じくらい重要だ。
本物のアカウントのほかにも、羽目をはずせる「裏アカウント」もいくつか作っておこう。心を癒すために!
投稿内容は何でもOK。過激であれば過激であるほど、閲覧数は増加する。ワナ、嘘、陰謀、憎悪。
偉大な伝記作家ウォルター・アイザックソンは述べている。「これがインターネットフォーラムの常識だ。どんな討論も、コメントが7つもつかないうちに誰かが『人種差別だ!』と叫ぶ結果になる」。
この「誰か」に、あなたがなろう――ほかの人にチャンスを奪われる前に。もとの投稿なんて読む必要はない。「人種差別!」と非難することが正しいかどうかは重要ではない。「投稿が見られている」。それが重要だ。
そう、あなたがほかの人に見られているかどうかが大切なのだ!
他人からの関心をどれくらい集められるか、真剣にマネジメントすること。アカウントのクリック数、「いいね!」の数、星の数は、銀行口座の数字よりも重要だ。
インターネットの大スターやインフルエンサーと自分を1時間ごとに比較すること。そして、自分もそうなれるように努力しよう――もっと頻繁に、もっと大きな声で、もっとひねくれた投稿をしよう。
バーチャルな世界の名声があなたにもたらすものがどれほどのものか、つまり、膨大な時間の無駄遣い、虚しさ、慢性的なストレス、ひどく哀れな人生に、あなたは驚くことだろう。
■真のアドバイス:その時間を、ほかのことに使おう
ソクラテス、プラトン、アリストテレス、釈迦、エピクテトス、キルケゴール、ウィトゲンシュタイン、カミュ……。あなたもおそらく哲学の世界の偉人をご存じだろう。
これらの思想家たちが生きていたら、ソーシャルメディアについてどう考えるだろう?
答えは明白だ。彼らのなかでひとりとして、絶えず自分をひけらかし、他人と比較し続けることが知恵の道だと悟ったものはいなかった。その逆だ。
どんな哲学でもいい。ひとつ取りあげてみよう――ストア主義、仏教、キリスト教哲学、啓蒙主義、分析哲学、実存主義……どれでもまったくかまわない。
名前の知られた哲学における思考の傾向は、どれも、よい人生に導くために大切なのは「内面的なもの」であることを示している。
■エゴと自己顕示欲はなぜ危険なのか
エゴと自己顕示はタブーだ。それに関して、研究で裏づけられた正当な理由がある。
第1に、「他人の理想的なライフスタイルと比較すること」は、鬱や不満、嫉妬につながることが証明されている。
当然だ。他人のもっとも優れた写真やビデオばかりアップロードされるので、画面をスクロールしていると否応なしに劣等感を抱いてしまう。ソーシャルメディアは完璧な嫉妬マシーンだ。
第2に、「ソーシャルメディアはわたしたちから注意力を奪う」。脳はエネルギーを浪費し、創造力が急落する。
第3に、「人との会話中に携帯電話を使用すること」は、相手に対する敬意の欠如を示している――これに対して相手は少なくとも心のなかで「ふざけるな」と反応するだろう。
第4に、「あなたがソーシャルメディアを使用していたその時間にできたであろうリアルな体験から、あなたは切り離されてしまう」。かつてどれも見たことがあるが、体験はしていない。よって、理解はもっとしていない、という状況に陥ってしまう。
■自分の「時間」が生まれる
ソーシャルメディアを利用することには何のメリットもない。それで生計を立てているわずかなスターたちでさえも、しばらくすると、死んだ鳥のように止まり木から落ちるのだ。
わたしは12年間、ソーシャルメディアを一切使わずに暮らしている。
今日、わたしたちの誰もが、過去の人間のおこないを好んで「否定」する。
なぜ国王を神格化してしまったのか? どうして女性を魔女として火あぶりにできたのか? なぜ奴隷を売買し、石油を燃やし、海の魚を捕りつくしてしまったのか? どうして世の中でもっとも健康的なものであるかのようにタバコを吸えたのか?
文明社会の歴史は愚かな言動であふれている。残念ながら、わたしたち現代人がしていることも例外ではない。
100年後の人々は、きっとこう考えるだろう。ソーシャルメディアでくだらない価値のないものを投稿し、エネルギーを消費しながら人々は何を考えていたのだろう、ほかにすることはなかったのだろうか、と。
■やってはいけないこと:コンテンツのワナにハマる
何を? どこで? どのように? いつ? どうして? スポンジのように「情報」を吸収しよう!
新聞、ポッドキャスト、ブログに動画、あらゆるコンテンツに興味をもとう。
インターネットがあなたの人生にエンドレスに流し続ける情報のなかに浸っていよう。
クリックするたびに少しずつ知識を増やし、ほかの人と差をつけよう。
しかし、情報量が増えたとしても、幸せな気分を味わえるのはほんの数秒間。だから次から次へと情報に飛びつき、何時間も時間を浪費しよう。
幸いにも、コンテンツの在庫が尽きることはない。
それでもクリックし続けよう。見せかけの成果がもたらす心地よい虚しさを感じられない人生に、どんな意義があるというのだろう。
■真のアドバイス:「明確な目的」をもって見る
コンテンツは新しい“大衆薬”だ。
わたしたちは無限にあるコンテンツにアクセスする術がある――書籍、ビデオ、ブログ、ソーシャルネットワークの投稿、ポッドキャスト。
YouTubeでは、1分間に500時間分の動画がアップロードされる。X(旧ツイッター)では、1日に5億を超えるポストが発信される。Instagramでは、毎日9500万以上の写真やビデオが投稿される。
そのうちの90%はゴミ。9%は平凡な内容で、非常に優れたものは1%だけ。
しかしその1%ですら、わたしたちが1000年かけても消費しきれないほどの膨大な情報量だ。
「コンテンツのワナ」にハマると、山のようにある賢いコンテンツを大量に、しかも受動的に消費するせいで、「自分の視野は広がった!」と錯覚し、生産的なことをしているような気分になる。
明らかに平凡な内容のものと質の悪いものはともかく、はじめはよい内容だと思っていても、あとになって質の悪さに気づけるものも少なくない。たとえよいコンテンツであったとしても、そのときの気分で飛びつくのは賢明ではない。
コンテンツの大洪水に飲み込まれないようにするためにも、早急な戦略立案が必要だ。
そこで次の5点を提案したい。
■「おもしろい」に惑わされない
1つ目。自分の「能力の輪」を明確にすること。
能力の輪とは「自分が習得したいスキルの範囲」を指す。この範囲内にあるコンテンツは、あなたにとって意味がある。しかし、その外側にあるものは重要ではない。
賢く選択し、的をしぼって消費しよう。果てしないコンテンツの大海原を、あてもなく泳ぎ回らないこと。
これに関して非常に危険な言葉がある。「おもしろい」。この言葉には要注意だ。というのも、どんなコンテンツだって「おもしろい」からだ!
午後の時間ずっと、メンタルが不安定なティーンエージャーのInstagramの投稿をスクロールしていれば、人間の心理について多くのことを学べるかもしれない。しかし、「おもしろい」という言葉は、コンテンツのワナへの扉を開いてしまう。
だから、あなたが使う語彙と頭のなかからこの言葉を削除しよう。単に「おもしろい」という理由で消費するのではなく、能力の輪の内側にある自分のスキルに関連したコンテンツだけに留めておこう。
そして、次の2つの「例外」は自分に許可しよう。
「1週間に、最長4時間」、新たなアイデアを得るために、自分の能力の輪の外側にある優れたコンテンツを楽しむこと。
もうひとつの例外は、「純粋な娯楽を、少しだけ楽しむこと」。あなたの仕事に役に立たなくても、ミステリー番組を楽しむことを認めよう。
■コンテンツを見る前2分間の使い方
2つ目。生産する以上のものを、消費しないこと。
「生産する」とは、コンテンツだけを指しているわけではない。何かしらの形の価値ある仕事ということも考えられる。この規則は厳格に守ること。時間を計って行動を管理しよう。
3つ目。新たなビデオや本に飛びつく前に、2分間ほど時間を取り、「明確な目的を設定すること」。
そのビデオを観ることで、その本を読むことで、あなたはどのような効果を得たいのか? どの程度あなたにとってプラスになるか? 科学者が研究で仮説を立てるように、それぞれのコンテンツに仮説を立ててから取り組もう。
■ダラダラと消費しない
4つ目。コンテンツを「ダラダラと消費しない」こと。
積極的に取り組もう。メモをとり、内容をまとめよう。読んだこと、聞いたこと、観たことを記憶に留めるには、この方法しかない。
わたしの友人はあらゆるものに「マインドマップ」を作成している。つまり、内容を図で描写して記憶を整理している。
この友人はビリオネアの大富豪なのだが、本人は、自分の成功の柱はこのマインドマップだと主張する。
わたしは彼の言うことを信じている。わたし自身はマインドマップを書かないが(だからわたしはビリオネアではないのかもしれない)、重要なポイントをWord(ワード)にまとめている。もっとも重要な情報は「ToDoリスト」に入れ、毎月チェックする。
おそらく、あなたがコンテンツにどのように取り組むかはそれほど大きな問題ではない。重要なのは、徹底的に取り組むこと。
■2回取り込み、アウトプットする
5つ目。よい本は1度だけでなく、2度読もう。優れた動画は2回観よう。それも、続けて2回。
その理由は、1度だけでは内容の「1%」しか記憶に留められないが、2度では「5%」に上昇するからだ。記憶する内容が5倍も増加する!
究極の学習促進法は、消費した内容を「自分の言葉で表現し直すこと」。
その場合に、伝える相手は誰でもいい。人生のパートナー、同僚、あるいは愛犬。それで一番の恩恵を受けるのは、あなたの犬ではない。あなた自身だ。
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ロルフ・ドベリ(ろるふ・どべり)
作家、実業家
1966年、スイス生まれ。ザンクトガレン大学卒業。スイス航空の子会社数社で最高財務責任者、最高経営責任者を歴任の後、ビジネス書籍の要約を提供するオンライン・ライブラリー「getAbstract」を設立。科学、芸術、経済における指導的立場にある人々のためのコミュニティ「WORLD.MINDS」を創設、理事を務める。35歳から執筆活動を始め、ドイツやスイスなどの世界の有力新聞、雑誌に寄稿。著書に『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』『Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法』『Think right 誤った先入観を捨て、よりよい選択をするための思考法』『News Diet 情報があふれる世界でよりよく生きる方法』『Not To Do List 失敗を避けて、よりよい人生にするためのやってはいけないことリスト』(すべてサンマーク出版)など。スイス、ベルン在住。©Luca Senoner.
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(作家、実業家 ロルフ・ドベリ)

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